あらすじ
元JK、一人ぼっちの出口(サリーダ)を目指す!
「はぐれものに居場所はない」
親友と自分のいじめを放置した先生はそう言ったけど、わたしは違う!
突然差し伸べられた赤の他人の手を取った彼女は、フラメンコに出会いーー。
今なら何でもない事に、傷つき、悩んだあの頃。
あなたの中の少女にやさしく語りかけたい。
「大丈夫。たとえまた暗い夜が来ても、わたしはそこから抜けだせる!」
小説現代長編新人賞作家、待望の最新作
〈あらすじ〉
新菜は高校をやめた。親友と自分のいじめを知りながら放置した学校に失望したからだ。孤独な日々を送る彼女は、ある日、プロのフラメンコダンサー玲子とカンタオール(歌い手)のジョージと出会う。二人の誘いでフラメンコを始めた新菜。玲子の優しさとジョージの歌に触れながら、止まっていた新菜の人生は再び時を刻みはじめる。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
市立図書~いじめで高校を中退した主人公。はぐれ者扱いの彼女がフラメンコに出会い、新しい道を歩んでいく物語。フラメンコを通して出会う人達の、彼女に対する接し方が素敵。自身の過去を話した主人公に、長髪コックが言った言葉「おまえがはぐれたんじゃないだろ」「みんなが群れただけだろ」…泣けた。彼女のお話が中心だが、この長髪コックの話が気になって仕方ない。叙情的な旋律かつ情熱的な旋律と踊り、そして歌詞に込められた真意に目頭が熱くなった。良本
Posted by ブクログ
吉田伸子さんが「目黒さんなら絶対気に入る」というので、図書カードの残もあったので買って読んでみた。
まぁ、確かに、とっても判りやすく目黒さん好みな話ではあるんだけど、「型にはまった」感がしなくもない。
別に成瀬みたいな突き抜け方をする必要もないんだけど。
Posted by ブクログ
部活動か習い事かの青春ものかと思いきや、
主人公が高校辞めてたのでびっくり。
でも、今時の話だと思った。
高校辞めても、いろんな手段がある。
進み続けようとする限り、道は続いていく。
世界は思ったよりもずっと広い。
大事なのはきっかけが転がってきたとき、
ちゃんと掴めるかどうかってことだな。
Posted by ブクログ
サリーダは直訳すると「出口」という意味です。 音楽で使う場合は「曲の導入部」という意味で使うそうです。
この小説の主人公 畑村 新菜(はたむら にいな)は、高校1年の冬に退学しました。いじめにあったのです。いじめられていた親友をかばい続けていた新菜は、いじめに耐えきれなくなって転校してしまった親友のあとに、いじめの標的になったのです。
新菜は、4月のある日の午後、道の奥から流れてくるギターの音と歌を耳にしました。それがフラメンコでした。ギターを弾いて歌っていたのは、キッチンさいばらで料理を作っているジョージ(日本人28歳 スペインに6年住んでいた)でした。
フラメンコ舞踊家の有田玲子先生の指導を受け、新菜はフラメンコに自分の居場所を見つけていきます。
フラメンコの描写が熱っぽくて気持ち良いです。
フラメンコのことがいろいろ分かります。
ジョージの作るスペインの料理が美味しそうですw
フラメンコは、アンダルシア地方に定住を強いられた流浪民のロマ族の嘆きや悲しみを表現したのが起源なのだそうです。玲子先生は「フラメンコは、はぐれ者の文化」と言います。新菜の悲しみや悔しさや不安がフラメンコに込められます。
中高生に読んで欲しいです。辛くて苦しい状況にも出口はあるし、意外にそこが次のステージの導入部になっているんだよ♡と教えてくれます。
だいじょうぶだよ♡必ず次があるから。どんどん次に、行ってみようよ♡
それが脱皮するっていうことなのかな?
ダッピー ニューイヤー♪
ことしも よろしくおねがいします♡
Posted by ブクログ
スラスラ読めた。
高校を退学、普通に考えればマイナスのことだけれど、温かな人たちに恵まれて過ごせた新菜は幸せだと思う。良い終わり方で、読み終えたら気持ちが前向きになれる本。