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Posted by ブクログ
女性のみに不思議な力が遺伝する扇谷家のファミリーヒストリーもの。結構好きな話だった。予知能力、千里眼、声無き物の声を聞く者がたまに出現する。この一家はしかし、すでに分家や嫁に行った者しかなく、扇谷を名乗る子孫はもう居ない。扇谷家としての風格を守っていた最後の人である時子お祖母様(予知能力者)が、自らの死が近いことを予言した。それを知り親族一同が古い扇谷邸に集まるところから物語が始まる。
そこから話は時代を遡り、行ったり来たり、息子や娘の代、孫の代など、時代の変遷とともに変わっていった扇谷家と能力者の生活や価値観。それらのファミリーヒストリーを垣間見ながら、扇谷家の家仕舞いを見守る。
ちなみに物語では、邸の庭の桜の木の根元におばあさまが殺した男が埋まってるのではないか、という疑惑がずっと漂う。終盤、時子さんの若かりし頃の話が少しずつ読者の知るところとなり、最後は眩い感覚で終わる。同じ予知能力を持って生まれた時子さんとその孫の美雲の生き方の違いや、予知能力者としての悩みや共感は興味深い。
大長編になりそうな題材だが、本作は割とライトな読み物で、絶妙なコンパクトさにまとめられているところも◎
Posted by ブクログ
静岡本屋大賞受賞作なので
読んでみた
予言する力のあるおばあさまをはじめとする
不思議な力を授かる扇谷家の女子
11月に死ぬというおばあさまの予言にむかって扇谷家の家じまいがはじまる
そして家を市に寄贈するにあたり、桜の木を切ることが条件になるが、その木の下に死体を埋めたという話をおばあさまから聞いていた孫娘の立夏は…
力をめぐってしきたりのある家につながれる子どもたち
扇谷家一族のそれぞれの過去の思いや今の思いが短編のように綴られて、おばあさまの最期につながっていく
登場人物それぞれの愛が温かい素敵なお話でした。
これは映像化間違いないでしょう
Posted by ブクログ
題名を見て、遺産相続で骨肉の争いがあり一族が滅びる、という話かと思って読み始めたけど、全然違いました。"不思議な"がポイントですね。帯をよく見ると、ホラー要素も少しあり私好みのお話でした。
扇谷家という名家の血を受け継いで生まれた女性には不思議な力が。それによって色々な制限があり、一族の女性は窮屈な想いをする。それは男性も。制限に抗おうとしてもどうにもならない。決められた未来だから。そこで自暴自棄になるかと思いきや、扇谷の人間は強い。窮屈な人生を受け入れて、抗いながらも生きていく。特に女性たちの決意がジーンとくる。
心温まる話でした。家じまい、扇谷家の人たちにとって忘れられないものになったんだろうな。
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