岡ノ谷一夫のレビュー一覧

  • 〈生きもの〉 ハダカデバネズミ 女王・兵隊・ふとん係

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    吉田重人
    1980年滋賀県長浜市生まれ。2003年千葉大学文学部行動科学科卒業。2008年千葉大学大学院自然科学研究科博士課程修了、博士(理学)。2007年より日本学術振興会特別研究員

    岡ノ谷一夫
    1959年栃木県足利市生まれ。メリーランド大学大学院修了、Ph.D.取得。1994年より千葉大学文学部助教授、2004年より理化学研究所チームリーダー

    〈生きもの〉 ハダカデバネズミ-女王・兵隊・ふとん係 (岩波科学ライブラリー)
    by 吉田 重人、岡ノ谷 一夫
    東アフリカのケニアあたりにいる動物(図3) で、地下にトンネルを掘って集団で暮らしている。ネズミなのにハチやアリと同じよう

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    2023年07月24日
  • 〈生きもの〉 ハダカデバネズミ 女王・兵隊・ふとん係

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    ハダカデバネズミのことが、ユーモラスに、愛を持ってかかれている。研究の苦労についても知ることができる貴重な一冊。

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    2022年01月01日
  • 〈生きもの〉 ハダカデバネズミ 女王・兵隊・ふとん係

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    シンプルに面白かった。動物園で何度かみたことのある動物ではあったが、どのように生活しているのかほぼ知らなかったため、「そうだったのか」の連続であった。「よくわからないけれどなんだか見ていて面白い動物」から「見た目だけではなく全てが面白い」という見方に変わった。見た目が変でよくわからない生き物でも、その生き物なりに一生懸命生きていて、かつその生活様式的には理に適っているということを、ハダカデバネズミを通してまな無ことができたのがなんだか不思議である。

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    2020年08月04日
  • 言葉の誕生を科学する

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    言葉はどのようにして、うまれたのか。自分にとっても子供の頃からの疑問を、好きな作家さんが脳科学者の方と考察していく様子が、とても興味深かった。歌うのは、鳥とクジラと人間だけ!なんてロマンティックなんでしょう。科学なのに。科学だから?
    デバやジュウシマツに向けるお二人の優しい目線も、読み進めていて温かい気持ちにさせてくれる。

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    2020年05月29日
  • 〈生きもの〉 ハダカデバネズミ 女王・兵隊・ふとん係

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    小川洋子さんの本紹介より手に取った本。ハダカデバネズミという特異な生き物の生態も興味深いが、「17の鳴き声を使い分ける」というところから人間の言語の謎に絡めて研究をしようという研究者さんたちの発想が面白い。
    それにしても「真社会性動物」の面白いこと。しかも遺伝で全てが決まるのではなく、周囲の状況から女王にのし上がったり、兵隊になったり王様になったりするという。流石に昆虫よりも複雑な仕組みで動く社会のようだ。

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    2019年02月02日
  • 〈生きもの〉 ハダカデバネズミ 女王・兵隊・ふとん係

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     岩波科学ライブラリーの、ハダカデバネズミの本。

     裸・出歯・鼠。ひどい名前だけど、姿を見たらまさにその通りだから仕方がない。
     ハムスターの赤ちゃんのような姿だが、一生裸。げっ歯類特有のインパクト大の門歯。あるのかないのか分かりにくい、小さすぎる目。いわゆるキモカワイイというのはこの子たちのことなんだなと納得してしまいます。

     アリやハチのように真社会性を持つ哺乳類。厳然たる職業階級(カースト)制度。女王と生まれた新生児たちのふとんになるだけの係があるとはびっくりしました。が、その写真を見てそこはかとなくかわいく思ってしまうのはオイラだけではないはず。
     ピンク色した肉ぶとん係のハダカデ

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    2014年10月21日
  • 〈生きもの〉 ハダカデバネズミ 女王・兵隊・ふとん係

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    ネタバレ

    本書は東アフリカに生息し、地中で集団生活を営んでいるハダカデバネズミの本である。著者が熱烈なラブコールのもと国内へ持ち込み、地味で根気のいる研究に青春を捧げた研究者たちの成果をまとめたものだ。千葉大学や理化学研究所で愛情をもって飼育をしている写真や、キュートなイラストをふんだんに使って、ハダカデバネズミの魅力を余すことなく紹介している。

    彼らの容姿は「出歯で毛のないネズミ」で、誰もが一瞬にして釘づけになるほどインパクトがある。穴の中では快適で秩序ある社会生活をおくり、愛らしい鳴き声を巧みに操りながら言葉同様のコミュニケーションをとって生活する。それにしても、もう少しハイセンスな名前はなかった

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    2014年06月27日
  • 言葉の誕生を科学する

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    ネタバレ

    ・無駄な行動が生物学的な強さであり、異性の評価を受ける。発展して美的評価に。独立して芸術に。
    ・言語の歌起源説。
    ・歌から言葉へは「一瞬」。
    ・ミラーニューロン。
    ・天才は刺激の過剰さ。子孫は残せないが芸術を残す。
    ・赤ん坊が泣くのは人間が天敵から身を護れるから。
    ・母と子供の言葉のコールアンドレスポンスによる、相互カテゴリー化仮説。
    ・言葉は情動を動かせない道具として進化した。
    ・フェルミのパラドックス……エイリアンが来ないのはなぜか……言語をもってしまうと文明は滅びるから。
    ・「つながる」こと自体の快感が独り歩きして、空疎なメールなどの言葉。
    ・統合失調症患者の「死にたい」……言い換えてい

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    2014年01月23日
  • 言葉の誕生を科学する

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    作家と、小鳥のさえずりやハダカデバネズミの歌から人間の言葉の起源に迫ろうとする研究者の対談。
    言葉について突き詰めてゆきながら社会や文明、時間、自分、人間の意識の問題に迫る。鳥やネズミなどの音楽についての研究ひとつひとつが驚きに満ちて興味深く、人がなぜ言葉を持つようになたのか、言葉を持つことで何を得て何を失ったのか・・・全編目からうろこのわくわくする話ばかりだった。

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    2013年12月02日
  • 言葉の誕生を科学する

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    ずっと読みたかった本。文庫になったと知って即買い。
    おもしろい。鳥のさえずりから歌になり文節になり言葉になるって。ざっくりしてるから、間違ってたらごめんなさい。言葉のすごさみたいなのを思い直すことができた。やっぱり言葉で生きて行きたい。
    2013.11

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    2013年12月07日
  • 言葉の誕生を科学する

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    『博士の愛した数式』の小川洋子さんと、脳科学者の岡ノ谷教授の対談本(文庫)

    言葉の起源についての説や考察を、岡ノ谷教授の研究や近接領域の話題で盛り上げる。
    唐突に繰り出される作家小川洋子さんのアイデアが、岡ノ谷教授を触発する様子が読み取れて面白かった。

    やはり、言葉の探求は興味深い。
    本書では、岡ノ谷教授の言葉の発生には”歌"が起源になっているという内容が、なんとも興味深かった。
    言葉ってなんだろう?歌ってなんだろう?と想いを廻らせながら読んだ。

    本書はもともと2011年4月に発刊されたもの。
    対談は、東北の震災前に行われていて、震災後に発刊となった。

    今回の文庫版の出版に当

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    2013年11月14日
  • 〈生きもの〉 ハダカデバネズミ 女王・兵隊・ふとん係

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    小川洋子「とにかく散歩いたしましょう」にて紹介されていました。
    強烈な題名に惹かれて読んでみました。
    研究者が研究を愛し、研究対象を愛し、そして弟子たちを愛する
    姿が目に浮かんで、とても好感のもてる、しかも
    研究の醍醐味もよくわかる良書だと思いました。

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    2013年06月19日
  • 〈生きもの〉 ハダカデバネズミ 女王・兵隊・ふとん係

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    「ハダカデバネズミ」という不思議な生き物についての本。
    いろいろ考える。
    ハダカデバネズミ。
    行動、生活パターン(というのか)は、非常に愛くるしく、人間社会に照らし合わせると、切ないし、さらにいとおしくなる。

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    2013年04月06日
  • さえずり言語起源論 新版 小鳥の歌からヒトの言葉へ

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    十姉妹のさえずりの研究から、人間の言語の始まりは歌だったというさえずり言語起源論につないでいくのだが、残念ながらそこの飛躍が理解できない。これは別な本に期待。
    でも、ジュウシマツでの研究、そこに関わる学生たちの活躍は読み物としても十分に楽しい。

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    2011年04月20日
  • 〈生きもの〉 ハダカデバネズミ 女王・兵隊・ふとん係

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    「ハダカデバネズミ(以下デバ)」あぁなんてひどい名前、そして可愛いその姿。べつやくれいさんのイラストのデバも実物のデバも、もう「可愛いっ!!」としか言いようがないです。

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    2009年11月13日
  • 言葉の誕生を科学する

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    第1部 言葉はいかにして誕生したのか?
    第2部 言葉は何を伝えるか?
    第3部 心はどのように生まれるのか? 
    「はじめに」小川洋子さんが文鳥を飼うことになったキッカケの話から、岡ノ谷一夫先生が「言葉の起源をもとめて」に繋がって本編に進む流れの段階で既にワクワクが止まらない。それにしても、おふたりのやり取りする単語とそれから連想ゲーム的に発展するテーマの多彩なこと!見た目だけで敬遠していたハダカデバネズミにも断然興味が湧いてきた。

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    2022年09月27日
  • 言葉の誕生を科学する

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    小説家・小川洋子さんと、動物行動学者の岡ノ谷一夫さんが言葉の誕生について語る対話本。

    岡ノ谷一夫さんは鳥の歌の構造などから、人間の言語の起源について考える研究などで知られる方で、この本にも動物の行動などからたてた言葉やコミュニケーションの誕生についての仮説が数多く載っており興味深かったです。
    特に、ひな鳥が餌をねだる声は餌をくれないと天敵を呼ぶと脅迫しているという「脅迫仮説」は今まで考えたこともなかったので驚きました。少し調べてみたら、鳥の鮮やかな色の卵も抱卵を促すための脅迫という説もあるそうで、よく出来ているものだなあと……。人間の子どももずいぶん大きな声で泣いたりしますが、起源としては鳥

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    2022年08月26日
  • 言葉の誕生を科学する

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    「言葉」を通して、コミュニケーションや自己意識、時間などについて考察する。
    読みやすくてあっという間に読んでしまったけど、もう一度あれこれ考えながら時間をかけて読み直したいとも思う。

    後半、小川さんが小説の意義について述べる部分が印象的だった。対談が進むにつれて小川さんの中で想いが広がっていく様子を感じた。「ことり」読み直したいなぁ。

    「言葉を解きほぐす技術がないといけない」という言葉は胸に留めておきたい。何事も一言で片付けない。こうして読んだ本も、「これよかったな〜」とラベリングして終わらせない。

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    2021年09月13日
  • 〈生きもの〉 ハダカデバネズミ 女王・兵隊・ふとん係

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    ハダカデバネズミのことを知るのに十分な本だった。上野動物園で初めてハダカデバネズミに遭遇した。ミチミチに狭いトンネルに詰まった裸のネズミたちに不気味さを覚えつつ、大変惹かれた。アリのような社会性の構築、役割分担、見た目の奇妙さ、鳴き声(歌声?)。どれをとっても珍獣にふさわしい動物だと思う。本書で魅力的な項は「飼ってみる」だ。一筋縄ではいかない珍獣を飼う(そして何度か失敗する)様子は、実に興味深く面白かった。

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    2020年12月27日
  • 〈生きもの〉 ハダカデバネズミ 女王・兵隊・ふとん係

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    ハダカデバネズミなかなか興味深いいきもの。真社会性動物らしい。アリや蜂のように近親者でコロニーを作り子供を作るのは女王一匹と数匹の王様だけ、残りは働きデバ。ということはこういった形態には合理性があるということか。昆虫と哺乳類と違っても似た形態をとる。研究者達の苦労話も生々しくて面白く読めた

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    2019年04月06日