小川公代のレビュー一覧

  • ケアの倫理とエンパワメント

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    雑誌 美術手帖でこの書籍を知り、手に取った。素晴らしい出会いだった。

    文学研究者から見た、ケアの視点。全てにおいてリスペクトが感じられた。この書籍から、読んでみたいと思う本にたくさん出会えたのもよかった。2023年の幕開けにふさわしい。そして、私自身ネガティブ・ケイパビリティを持ち世界を見つめていきたいと思った。出会えてよかった!これからの私のベースになると思う。

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    2023年01月30日
  • ケアの倫理とエンパワメント

    購入済み

    全く新しい文学評論

    「ケア」の考えは近年さまざまな分野で応用されていますが、文学評論にもケアの考えを取り入れているのが大変興味深く思いました。男性中心だった文学のあり方に一石を投じています。著名な文学作品の新しい読みを提示しているだけでなく、文学を社会に開く、新しい文学研究のあり方も示していると思いました。そういう意味で、読書好きだけでなく、文学研究を志す学生にもぜひ読んでいただきたい一冊です。

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    2022年06月26日
  • 別冊NHK100分de名著 パンデミックを超えて

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    この本の内容や感想・意見を、自分なりにどうにか要領よくまとめてみようと試みたが、諦めた。あまりに重く大きい投げかけだから。

    ただ、冷笑主義に陥らず、目を瞑らず、口を閉じず、自身を含む「悪」に向き合って、生きていきたい。生きていけるだろうか。

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    2022年06月07日
  • ケアの倫理とエンパワメント

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    ケアされたいと思った人が、ケアを求めるものであり、ケアする側が気づいて察するものでも無い。
    また女性がすべきことでもなく、男性の中にもケアのエンパワメントは存在している。

    男性、女性ではなく、両性具有的に捉えることで、ケアについての倫理観が変わるのかなと。

    また人との関わりは水平的であり、平行でも交錯でもない。水平的にずっと続いて行くもので、ケアする人、ケアされる人との距離間はしっかり考慮する。

    オーランドーはちょっと読んでみたいな。

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    2022年01月16日
  • ケアの倫理とエンパワメント

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    キャロル・ギリガンが提唱した「ケアの倫理」を岡野先生の講演で初めて聞いて、まだ十分に咀嚼しきれてないために読んでみた。残念ながら、この概念は人口に膾炙しておらず、私自身も十分に血肉にはならないのは、これまでの価値観に左右されているからだろう。本書の価値は、ケアの価値の視点で文学を読み直し、「ケアの倫理」の再構築を試みたことで、今後の議論の短調にもなることではないかと思う。本書に取り上げられた著者の本はあまり読んだことはなく、十分な理解には至らなかったが、この概念は、今後の世界を変えていく概念の一つであることは間違いないだろう。

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    2022年01月02日
  • ケアの物語 フランケンシュタインからはじめる

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    フランケンシュタインを軸にテーマごとに各種作品の考察→フランケンシュタインでは?という展開で進む。時間をかけて読んだので、各テーマでの内容ではっきり思い出せない部分が結構ある… ただ大きな説得力のある語りだけでなく、そこに埋もれがちな声なき人の声を聞くという部分が印象的だった。

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    2026年10月11日
  • 血肉となる読書 なぜ読むことだけが人生を変えるのか

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    この書籍の元になったのは、NHKテレビの「100分de読書」という番組であるらしい。

    その放送に出演した(書籍内での紹介順に)斎藤幸平氏、小川公代氏、安田登氏、による、それぞれなりの「読書論」を紹介するとともに、番組ディレクター秋満吉彦氏による各人との対談、番組での思い出、印象深かった事項、を紹介する構成となっている。

    そのような内容であるから、この書籍の文章を読むことによって、文脈を自分自身で咀嚼して得られるような、読書ならではの感慨深い気持ち、を得ることは少々難しいかもしれない。

    ただ、三者がそれぞれなりの解釈で述べている読書論を自分なりに理解し、そこで紹介されている数々の書籍、について調べていくと、実に興味深い、自分の読書に対する好奇心を刺激される、事が多々あった。これは自分の読書遍歴(まだ5年ほどであるのだが…)の中でまた一つのわかりやすい道標となった、ような気がしている。

    事実、私は既に斉藤幸平氏の「人新世の資本論」、(本書の中で紹介のあった)メアリー・シェリー氏の「フランケンシュタイン」、を既に読み始めている。読書、という行為に何らかの「マンネリ感」「閉塞感」を感じている方には、無理せず読んでみる事をお勧めしたい。

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    2026年10月05日
  • 血肉となる読書 なぜ読むことだけが人生を変えるのか

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    本を読み込んだり、読み返したり、本当に、そのタイミングによって心に響く文章が全く違うと思っています。その大切さと読書の面白さを言語化してくださり、やはり本は素敵な道標となるなと実感しました。

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    2026年09月30日
  • 血肉となる読書 なぜ読むことだけが人生を変えるのか

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    実際に小説や名著と言われる古典的作品を読んで、実生活に活かすことができるのか疑問に思い、「血肉となる読書」というタイトルに惹かれて手に取った。
    学術書や専門書は使うことを目的としているため、活かしやすいと思っているが、文学作品を読んですぐに生活に活かすというイメージが湧きづらいと思った。

    本著で参考になった考えとして
    ・転換期と言われる先行きの不明な世の中を生きるにあたり、100年前を生き延びた当時の人類の知恵や経験から学ぶこともある。

    ・ネガティブ・ケイパビリティ
    容易に答えの出ない状態に耐える、不確実生を受け入れる能力が文学作品を読むことで他者の思考パターンや心理、喜びや苦しみを通じて身につけることができる。

    ・本棚ピオトープ
    定期的に本棚の並びを変えることで、積読を解消する。

    ・問を持つ
    誤った問い
    1努力して自分で調べればわかること
    2知人に聞けばわかること
    3自分の10年後にはわかっているであろうこと
    4私の個人的な見解
    5プライベートに関すること
    自説の開陳は論外。
    正しい問とは自分から積極的に働きかけ、何らかの行為をすること。
    効率よくすぐに答えを求めようとしないことが大事です。

    ・1000年前に語られていたように読む
    本は目で読むものよりも声に出して読むもの。
    夏目漱石の吾輩は猫であるなども声に出して読むことでその面白さが初めて伝わるように書かれている。
    元々古典は口伝えで語られてきたという歴史がある。

    ・古典の一文を反芻する、誰かに語る。
    覚えることで反芻できる。
    誰かに話そうとすることで記憶に残る。

    ・本を偶然で選ぶ



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    2026年09月16日
  • 血肉となる読書 なぜ読むことだけが人生を変えるのか

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    一応「ビジネス書」となっている。ビジネス書というやつは大嫌いなのだが、これは読んで良かった! NHK「100分de名著」のプロデューサー秋満吉彦氏が選んだ読書家三人が本との付き合い、本の読み方を語り、それに秋満氏が補足・コメントするという形。お三方それぞれの本との関わりを通した人生、本の読み方が実に興味深く、含蓄に富む。そして、秋満氏のそれぞれを受けての自分の考え、経験の語りもまた素晴らしい。もっと本が読みたくなった。

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    2026年09月06日
  • 血肉となる読書 なぜ読むことだけが人生を変えるのか

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    本書のタイトル「血肉となる読書 なぜ読むことだけが人生を変えるのか」の「なぜ読むことだけが人生を変えるのか」に、特にページを割いて3人の(教養番組「100分 de 名著」( NHK E テレ)の)講師陣が読書法を説いている本です。本の読み方にフォーカスしていると思っていたのですが、意外と「血肉となる読書」になるような努力(?)も沢山書かれていました。

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    2026年08月20日
  • 血肉となる読書 なぜ読むことだけが人生を変えるのか

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    ネタバレ

    ​『血肉となる読書』というタイトルに、私は強く心を惹かれた。単に知識を蓄えるための「読む」行為を超えて、本の内容を自分の一部とし、人生を形作る「血肉」とすること。それは、私が読書に求める究極の形であるからだ。

    ​本書は、NHK「100分de名著」の講師陣である安田登、小川公代、齋藤幸平といった豪華な顔ぶれによって執筆されている。それぞれの専門分野の視点から、読書の深い意味や力、そして人生に与える影響について、多角的な考察が展開されている。

    ​「いい本だった」で終わらせない。その力強いメッセージは、私の心に深く響いた。単なる情報の消費としての読書ではなく、本の内容を自分事として捉え、自らの思考や行動に反映させることの重要性を説いている。それは、本を通じて自己を深く見つめ、新たな自分を発見するプロセスでもある。

    ​読書とは、単なる娯楽ではない。それは、未知の世界への扉を開き、多様な価値観に触れ、自己を成長させるための貴重な機会である。本書を読んだことで、私は改めて読書の持つ計り知れない可能性を感じ、今後も本と真摯に向き合っていきたいという思いを強くした。

    ​読書は、私の人生を豊かにし、彩りを与えてくれるかけがえのない存在である。『血肉となる読書』は、そのことを再確認させてくれる、素晴らしい一冊である。

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    2026年07月31日
  • 血肉となる読書 なぜ読むことだけが人生を変えるのか

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    ネタバレ

    「100分de名著」のプロデューサー秋満吉彦さんをナビゲーターとして3人の知識人の読書との関わりを通して、血肉となる本の読み方を伝えてくれる。
    本とともに生き、仕事としている方の経験談はとても深かった。秋満さんの補助線も広がりを感じた。

    斉藤幸平さんの章は、ご本人の話を聞いたり著書を読んでいるためか特に驚きはなく淡々と読んだ。

    小川公代さんの章では、ゴシック小説から見出す弱い立場の人たちの存在からケアの倫理に繋がっていくことに興味を持った。ゴシック小説家に女性が多いことは知らなかったし、ネガティヴケイパビリティを物語が養ってくれる、という点は納得。小川さんは無意識についても語っていたが、死が近い母親への語りに尽力する姿に感動した。これってミルトンエリクソンの無意識に語りかけるやつだよね?と浮かぶ。
    本の読み方として柱リーディングを推奨。長い時間かけて一冊をじっくり読むことで、長期的なスパンで自分を育て、生きていく上で必要な「体力」をつけることができるとのこと。実践したくなる。

    能楽師の安田登さんの章では、古典から吸収する力に圧倒される。
    AIによってシンギュラリティが起きる未来。これと同じくらいの特異点を過去にあったかどうか考えてみるとそれは「文字の発明」ではないかと。
    古典を読み解く術が複数紹介されている。漢字が中国から入ってきたとき、その概念が日本にあるものには「訓」を付けたわけだが、「死」には訓がない。ということは日本には死の概念がなかったのではないか。「問う」とはどういうことか考えると、「訪う」や「弔う」と同じく、自ら働きかけ何かの行為をすることである。故に答えのある問いは「問い」ではないと主張する。
    古典は原語で読むべき、解釈が変わってしまうことがある。新約聖書の「悔い改めよ」は古代ギリシャの方言では「考えを180度変えなさい」という意味になる。など具体的な古典の面白がり方を伝えてくれる。「タウマゼイン」に出会える読書をしてほしい。「タウマゼイン」とは「wonder」「驚き」という意味。プラトン曰く「哲学の唯一の始まり」である、と。

    最後にこの一冊を通して印象に残ったこと。
    能にはシテとワキという役割がある。シテは何か問題を抱えている幽霊、ワキはシテの問題を解決するために、直接的には尋ねず、間接的に語らせる場を作る。シテが問題を語り昇華できたときに成仏できる。これが「弔う」である。
    これって、小川さんの章で言っていた、死が近い母親に語りを通じて心を癒すことに繋がっているのではないか?と思った。直接的ではなく間接的に無意識に向けて語るという相手への思いやりが大切なのかもしれない…と。

    直接的な読書のノウハウというよりは、読みたい本が増えた感覚が心地よく、読みたい意欲が高まった一冊だった。

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    2026年07月08日
  • 血肉となる読書 なぜ読むことだけが人生を変えるのか

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    自分に手紙を送るように読むというところが、すごく参考になりました。そうすると、真剣に読むなという新しい気づきがありました。

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    2026年06月19日
  • 血肉となる読書 なぜ読むことだけが人生を変えるのか

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    100分de名著が本を紹介する番組であり、そのプロデューサーが、さらに一歩進めて「血肉となる読書」について、番組に出演した3人の講師に、自身の本との出会い方や血肉化の過程を紐解いた本です。

     もともとEテレの100分de名著は大好きな番組で、3人の講師の方々が出演した番組も見ていたこともあり、こういう思いで本を紹介して下さっていたのだなぁ…と思いながら読んでいました。

     プロデューサーの方が終わりにで、本を読むことが、戦争を防ぐために遠回りでも一番確実な方法だと信じています、という言葉が響きました。

     知識や情報を得るための読書から自分へのメッセージとして自分ならどう考えるかという視点を教えられたり、自分は常々気になる言葉や文章に出会うと、メモやコメントを書きながら読むため進みが遅いのですが、励ましももらえた本でした。

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    2026年05月31日
  • 血肉となる読書 なぜ読むことだけが人生を変えるのか

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    100分de名著で講師を務めた3人の専門家たちが、
    本を人生に役立てるための読み方、『血肉となる読書』を紹介している本です。

    経済思想家の斎藤幸平、上智大学教授でケアについての著作が有名な小川公代、能楽師の安田登。
    私は小川公代は馴染みがあるので共感できる部分が多いと感じました。一方、能楽師の安田登に関しては全く予備知識がなく、語られる内容が新鮮で…その上ご本人の軌跡がなんとおもしろいことか!驚きを持って楽しく読みました。古典は難しくて全く読めない私ですが、これを機にチャレンジしてみたいと思います。

    読んだ内容をすぐ忘れてしまう人、なかなか読み進められない…など何かしら読み方に迷いがある人におすすめ。そんなのはないという人でも、それぞれの専門家の語りは、もうそれだけでおもしろいのでおすすめです。

    100分de名著のプロデューサーであり、この本の編者でもある秋満吉彦の噛み砕いた解説(解説というよりは、研究者の内容を受けてさらに自身のエピソードや裏話を語る)がまたわかりやすくておもしろい。
    たくさん刺激をもらえる一冊でした。

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    2026年05月15日
  • 血肉となる読書 なぜ読むことだけが人生を変えるのか

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    今の時代は先の見えない激動の時代、戦前と雰囲気が似ているとも言われているそうだ。
    100年前の名著には、そんな時代を生き抜いてきた人類の知恵や経験がつまっていて、未知の危機に向き合うための“時代を超えた真理”を受け取ることができるのだという。

    「読書とは、自分とは異なる他者の思考パターン、深層心理、喜びや苦しみを少し分けてもらう行為」

    特に印象に残ったのは、1度読んで理解できるものは、実は自分の思考の枠の内側にある“予定調和”にすぎない、という話。
    むしろ、違和感のある表現や理解できない価値観を、“異物”として飲み込み、持ち続けること。その蓄積が、後から自分の見える景色を変える可能性がある。

    古典や名著と呼ばれる本で、未読のものはまだまだ沢山ある。
    教養のため?後の作品に大きな影響を与えているから?何となく読まなきゃという感覚だけはあったが、取っ付きにくさを感じていた。
    けれど、人々がずっと考え続けてきた、簡単には割り切れないテーマだからこそ読み継がれてきたもの。取っ付きにくくて当たり前だと腑に落ちた。

    引っかかりながらも、“違和感のある一文を大切にする”ことを意識して読んでみたい。

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    2026年05月10日
  • ケアの物語 フランケンシュタインからはじめる

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    小川公代さんの著書を読むのはもう何冊目だろうか。この方の書くものを読むと物語の持つ力を信じられるような気がする。

    小川さんの手法は、小説や映画などの解説をしつつ、世界をケアの視点で読み解いていくというもの。本作も同様で、今回は『フランケンシュタイン』とその作者メアリー・シェリーを足がかりに、そこから関連する物語や映像作品を紹介していく。小川さんの視点で語られる芳醇なケアの物語の世界を存分に味わえるお得な一冊になっている。

    毎度のことながら、本書を読みつつ、紹介される作品群も当たってみた。それもまた楽しい。映画『メアリーの総て』は本書を読まなければ鑑賞することはなかっただろう。読む人にいくつものドアを提示してくれる、そんな書籍である。

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    2026年03月04日
  • ケアの物語 フランケンシュタインからはじめる

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    このところ岩波新書の赤い表紙に「ケア」の2文字が踊っています。この本棚に入っている岡野八代「ケアの倫理 フェミニズムの政治思想」にも揺さぶられたし、まだ未読ですが白石正明「ケアと編集」も早々に開かなきゃ。岩波に限らず時代が「ケア」という言葉を強く求めているように感じます。それはジェンダー問題のみならず、すべての抑圧、差別、偏見に対する異議申し立てをし、乗り越えていくためのキーワードなのだと思います。実は10月のNHK Eテレの「100分de名著」がブラム・ストーカー『ドラキュラ』を取り上げていて講師が著者の小川公代だったので『ドラキュラ』視聴と『フランケンシュタイン』読書を並行してみようと手に取りました。しかし自分の世代にとっては「怪物くん」の2大モンスターである彼らが「ケア」を語る時の梃子になるとは!しかしこの新書では『フランケンシュタイン』という作品がなぜ生まれたのか?誰によって書かれたのか?生まれた時代はどういう時代で、それが今にどう繋がるのか?を教えてくれました。作者であるメアリ・シェリーとその母親であるメアリ・ウルストンクラフトがなした社会との闘いを初めて知りました。それは「文学」がいかに「社会」の問題を問いかけるために必要なものか、ということも再認識しました。「文学」のみならず「映画」「ドラマ」「漫画」「アニメ」すべてがその影響下にあることも…。グルッと一周、回って映画『フランケンシュタイン』。ギレルモ・デル・トロの新作、急いで早く観に行かなくちゃ!

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    2025年11月18日
  • ケアの物語 フランケンシュタインからはじめる

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    『批評理論入門』でのフランケンシュタインの扱い方の実践といった感じ。視点の多様性とともに、参照する作品も幅広くテーマに寄り添ったものとなっている。

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    2025年10月18日