小川公代のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この数十年、国が推し進めてきた新自由主義的な競争社会に疲弊している国民は多い。世の中がどんどん便利になってきた一方で、「生きづらさ」が増していた。しかし、ここにきて、コロナ禍を経て、変化の兆しは見え始めている。福祉やケアへの注目が俄かに高まっているのだ。
本書は前作『ケアの倫理とエンパワメント』が注目された小川公代さんの待望の新刊である。文学を通してケアの精神を学ぶという趣旨は前作と同じだが、主に小川さんのメインフィールドである英文学から題材が採られ、前作以上に深く作品の読み込みがなされる。特にヴァージニア・ウルフ作品については、本書を読んだ後に読み直すと、まるで違う味わい方ができるだろう。 -
Posted by ブクログ
いま「ケア」という言葉に注目が集まっている。反射的に職業としてのケアワーカーやケアギバーが連想されるが、この言葉の持つ意味は広く、ケアは誰もが日常的に行っている。世界はケアで成り立っている。ところが世の中には、ケアは女性が従事すべきものとする(特に男性を中心とした)見方が根強くある。
本書のタイトルにある「ケアの倫理」は著者の造語ではない。ローレンス・コールバーグのいわゆる「正義の倫理」やジョン・ロールズの「正義論」へのカウンターとして、倫理学者のキャロル・ギリガンによって提唱されたもので、ケアを他者への共感という視点で語るものだ。本書はその「ケアの倫理」を、文芸評論を通して論ずる興味深い内 -
Posted by ブクログ
分野の異なる専門家たちが、今の環境に至るまでにどんな本の影響を受けたのか、血肉とするためにやっている本の読み方やおすすめ本を紹介し、
間に「100de名著」のプロデューサーさんの解説と示唆が入るというもの。
マルクス、女性のケア、古典
若干リベラル寄りといえなくもなかったけど、
全体的にはフラットな印象。
それぞれの専門家たちが語ることは正直ついていけないことも多く飛ばし飛ばしだったけど、
本との出会いで人生が変わることはとてもよく伝わった。
新しい世界への窓になることを期待してこの本を手に取ったけど、その目的は果たせたかなという感じ。
本を通して学び続けること、問い続けることが重要な -
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