羽生飛鳥のレビュー一覧

  • 歌人探偵定家 百人一首推理抄

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    前二作品の主人公、平頼盛を偲ぶ話が盛り込まれていてホロリとしました。良かったです。

    藤原定家にクセがあるために、定家推しの方にはどう映るのかなぁ…

    屍が少しグロテスク。弱い方は気を付けてください。

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    2024年08月17日
  • 歌人探偵定家 百人一首推理抄

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    【収録作品】
    一 くもがくれにし よはのつきかな
    二 かこちがほなる わがなみだかな
    三 からくれなゐに みづくくるとは
    四 もみぢのにしき かみのまにまに
    五 しのぶることの よわりもぞする

    探偵役は藤原定家。相棒は、頼盛の長男・保盛。
    一 紫式部の和歌×『今昔物語集』の鬼の話。バラバラ殺人の謎。
    二 西行 × 『伊勢物語』の悲恋伝説。密室からの人間消失。
    三 在原業平 × 『沙石集』 和歌の見立て殺人。
    四 菅原道真 × 『棠陰比事』 和歌に込められた過去の事件の真相
    五 式子内親王 × 『栄華物語』 道長の姉超子の急死事件と似た、庚申講の席での女房の連続怪死事件。

    定家の奇矯な振る舞

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    2024年08月08日
  • 歌人探偵定家 百人一首推理抄

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    平頼盛を探偵役にした〈平家物語推理抄〉シリーズの続編。といっても頼盛の死後、その息子・保盛をワトソン役、歌人で友人の藤原定家をホームズ役にしているのでスピンオフといったところか。

    頼盛の検死の技術は保盛が受け継いでいるが、推理するのは苦手。逆に定家は自身でも聞き込みなどは行うが、保盛の検死や物的・状況証拠等から推理を展開する。

    切断遺体が一度焼失し再び現れた謎、密室からの消失、火事の原因、宮中行事のなかでの怪死など、事件も様々で趣向を凝らしてある。
    探偵役が定家ということで和歌も絡んであり、そちらからの視点も興味深い。

    キャラクターとしては、保盛は武士としてのキャリアを積み重ねてきただけ

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    2024年07月28日
  • 『吾妻鏡』にみる ここがヘンだよ! 鎌倉武士

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    『吾妻鏡』に記録された選りすぐりの人物50人を紹介。
    それは、ツッコミどころ満載の個性と特異性溢れる者たち。
    有名人の意外な一面・・・源頼朝、源義経、北条義時など。
    一芸に秀でた人々・・・小山朝政、結城朝光、工藤祐経など。
    超人枠・・・畠山重忠、三浦義明、佐々木盛綱、平経盛など。
    枠にはまらない人々・・・熊谷直実、仁田忠常、北条朝時など。
    参考文献有り。

    『吾妻鏡』は鎌倉幕府の1180~1260年の事績を編年体で
    記した、政権の記録である。しかも史料でもある・・・けれど、
    鎌倉幕府に関わった人々の記録が何だか面白過ぎる。
    チャラ男の真の素顔は、超絶有能な武士の、北条時房。
    承久の乱終結後に後

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    2023年05月04日
  • 揺籃の都

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    平家物語のエピソードを下敷きにした本格ミステリ。「蝶として死す」に続く第2弾は長編で、時期的には清盛による福原遷都=前作の第2話と第3話の間にあたる話。途中、事件解決の重要な手掛かりとなる当時の建築様式や服装、道具などの丁寧な説明は、まどろっこしく感じつついい勉強にもなった。終盤、頼盛の謎解きは痛快。ちょっとニンマリするラストも良かった。

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    2022年12月28日
  • 揺籃の都

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    清盛の異母弟・平頼盛が探偵役のミステリ。今回は長編である。
    福原に遷都した清盛邸で変死事件や守護刀の紛失事件、化鳥が目撃される怪事件などが相次ぎ、頼盛は清盛の息子たちから疑われながら事件解決に乗り出す。
    相変わらず危うい立場の頼盛で、自分の一門を守るために事件の責任を押し付けられないように奮闘する。平安時代の習俗や、清盛の息子たちの個性も興味深い。何より清盛の福原遷都の意図にびっくり。キャラ的にはみんなあまり好きになれないが、面白かった。さらなる続編はあるのだろうか。

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    2022年10月27日
  • 本格王2021

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    【収録作品】「コージーボーイズ、あるいは消えた居酒屋の謎」笛吹 太郎/「弔千手」羽生 飛鳥/「顔」 降田 天/「笛を吹く家」 澤村 伊智/「すていほぉ〜む殺人事件」 柴田 勝家/「犯人は言った。」倉井 眉介/「アミュレット・ホテル」方丈 貴恵
    つまらなくはない。でも、これがトップクラスの短編だと言われると…… 「アミュレット・ホテル」は、既視感があるものの、連作でまとまったら読んでみたいと思える。続きあるかな。

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    2022年01月15日