入江杏のレビュー一覧

  • わたしからはじまる ~悲しみを物語るということ~
    悲しみとは愛しみでもある。
    悲しみは、愛の形のひとつ。

    悲しみを恐れず、
    悲しみに寄り添うこと。

    人の感情は単純ではない。
    無理に分解したり、記号を貼り付けたりせずに、
    複雑な感情の束として、そのまま受け止める。
  • 悲しみとともにどう生きるか
    個人的に興味深い作者名が並んでいたこともあり、本屋で衝動買いしたもの。ただひたすら真摯に、悲しみと向き合ったからこそ到達し得た心境が、ことばで生きている諸氏によって語り起こされる内容は圧巻で、それぞれに異なった対峙方法にも関わらず、通底する温もりは十分に享受できる。心のどこかに本書の存在を認識してい...続きを読む
  • 悲しみを生きる力に 被害者遺族からあなたへ
    世田谷一家殺人事件で妹さんを亡くされたお姉さんの本。印象に残ったのは「弱者はこうあるべきという思い込み」という言葉。被害者や遺族が立ち直ろうと努めても、周囲のこういった思い込みで傷つけられることがあるという。
    どちらの立場にも誰でも成りうるわけだから、著者のような立場におかれた方のお話にもっと耳を傾...続きを読む
  • 悲しみとともにどう生きるか
    いろんな視点から「悲しみ」について書かれており、とても良い本でした。
    大小あれど悲しみのない人生なんて存在しないと思います。そんな悲しみに寄り添ってくれる本でした。
  • 悲しみを生きる力に 被害者遺族からあなたへ
    「世田谷事件」の被害者遺族として、そして病で夫を失った妻としての喪失体験と、回復の過程を跡付けた書。
    傷ついた人にどう寄り添っていけばいいか、そしていずれ自分にもいずれ訪れる喪失にどう向き合うかを示唆してくれる。

    本書の最初に、曖昧な喪失が人をひどく苦しめる、という話が出ていた。
    そのこと自体は、...続きを読む
  • 悲しみとともにどう生きるか
    殺人事件の遺族が主催するミシュカの森で死刑反対を語る平野啓一郎氏~家族を失う。喪失感に浸る。対応すべき現実がある。喪失と立ち直りの間で揺れる時。グリーフケア、さりげなく寄り添い援助する。事件や事故の報道。死者が出る。遺族の気持ちは図りしれない。第三者でいてはいけない。我々の社会で起きたこと。準当事者...続きを読む
  • 悲しみとともにどう生きるか
    あることを軸に、いろんな人が自分の視点や体験から死生について語った会の記録? この会に行きたかったなぁー!豪華! それぞれの登壇者の著書を読もう。
  • 悲しみとともにどう生きるか
    オムニバス形式。
    大切な人を亡くして悲しいときに、自分自身と死者にどう向き合うかという視点と、
    悲しみの真っ只中にいる他人とどう関わるのかという視点があると感じた。

    宇多田ヒカルの「夕凪」という曲の原題は「Ghost」なのだが、あの曲の理解が少し深まった気がする。私は悲しいことがあったとき、「夕凪...続きを読む
  • 悲しみを生きる力に 被害者遺族からあなたへ
    先だって読んだ、本筆者によって編まれた新書に感銘を受けたから、本作も読んでみることに。実は入手はこっちの方が先だったりするんだけど。同署の原案ともなった集会を含む、著者の活動には全面的に共感。他方で、いち著書としての本作を見た場合、ちょっと…と思えてしまった。