マルクスのレビュー一覧
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一言でいえば、共産主義者はどこにおいても、現存の社会的ならびに政治的状態に反対するあらゆる革命運動を支持する。
このようなすべての運動において、共産主義者は、所有の問題を、それが多かれ少なかれどれほど発展した形態をとっていようとも、運動の基本問題として強調する。
最後に、共産主義者はどこにおいても、すべての国の民主主義諸政党の結合と協調に努力する。
共産主義者は、自分の見解や意図を秘密にすることを軽べつする。共産主義者は、これまでいっさい社会秩序を強力的に転覆することによってのみ自己の目的が達成されることを公然と宣言する。支配階級よ、共産主義革命のまえにおののくがよい。プロレタリアは、革命にお -
Posted by ブクログ
マルクスやエンゲルスの体裁が整った著作とは違って、これはノートのような紙に思いついたこと、またはどこかで学んだことをひたすら書き連ねた本である。またエンゲルスが主に執筆した箇所をマルクスが書き加えたり、線を引いて消したり、また絵のような内容を書き加えたりしている。
体裁が整った著書は当然だが取捨選択しているので、彼らがどのような発想をしているか、も当然だが取捨選択している。しかしこの本に関しては思いついたこと、また学んだことの成果をそのまま載せているので、彼らがどのようにして「唯物史観」や「共産主義」の原理を構築したかが読み取れるし、またフォイエルバッハの哲学をどのように学んでいたか、が分かる -
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いわゆる〈初期マルクス〉の拠点となっている草稿。
経済体制に関する世界の批判が頓挫したあと、
注目されたのは、『資本論』に結実するような、物の価値と流通=経済の論考ではなく、
ヘーゲル哲学徒として出発した初期マルクスの、主体論であった。
それは、ルソー→ヘーゲルの流れのある、
自身の生が自己によっては充実しない=他律的な近代的人間の状況に関するものである。
また、それは初期の吉本隆明がマルクスを意識して使ったと思われる〈関係の絶対性〉という状態でもある。
搾取を論じるより、自己疎外を論じる方が、現在には性にあっているかもしれない。
資本主義社会が生きづらい社会であることをわかっていつつ、そ -
Posted by ブクログ
名高い「経哲草稿」の長谷川宏による新訳である。マルクスの著作にはこれまでほとんど親しんでこなかった手前、彼の思想について立ち入ったことは述べられないが、まだ若いマルクスが、資本主義社会のなかで働くことのうちにあまりにも深く巣くってしまっている矛盾を、その思考がどこか割り切れていない分いっそう鮮烈に浮き彫りにしている印象を受ける。この矛盾が今なお、いや今日ますます苛酷に働く人々を苦しめていることは言うまでもない。この草稿に示されるマルクスの思考が割り切れていないように見受けられるのは、ヘーゲルに見られる抽象的に理想化された労働観や、彼に先立つロマン主義者たちの土地信仰とも結びついた自然との一体