マルクスのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
いわゆる経哲草稿。マルクス26歳(1844年)の頃の草稿で、死後49年経ってから刊行されたもの。
書きかけの草稿を集めたもので、著作としては全然まとまっていない。
極めて若い頃の文章だが、晩年の「資本論」はもちろん、「共産党宣言」にさえ見られないような、革命家的情熱があふれていて興味深い。「搾取」される「労働者」への同情、「資本家」への憎しみ、このパッションはまさしく青二才のものだ。
後年にあってもマルクス思想はこの「階級」認識によってゆがんでいると思うが、この本に見られるわかりやすい情熱やルサンチマンが、そのまま最後まで継続したのではないだろうか。
たぶんマルクスの思想にちかづきたい人には、 -
ネタバレ
これではネオリベに対抗不可
読了、個人的に色々おかしいと思う箇所があった。
まず、公認の婦人の共有って何でしょう?物扱いの共有財産ってことですか?女には人格(内面)ありません認めませんという前提?
それと、全生産を結合して個人の手に集中されると公的権力は政治的性格を失うという文もあって、驚きました。これではいつか階級内に新たな独裁者を生み出すだけでしょう。人の心は制御できません。
意見は共有できたとしても、個々の内面&身体は共有できないし、個人の立場は一つではありません。これを無視すれば机上の空論です。
人は制御可能な規格品ではないのです。