伊集院光のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
解剖学者だからとか、芸人だからではない。二人の「世間との付き合い方」のズレが生み出すトークに熱中します。
昨年発売日に購入して、久しぶりに再読した本です。
バカの壁でベストセラー作家になった養老孟司さんと、毎週深夜ラジオでお世話になっている伊集院光さんの対談集。
視点が絶妙な人と、話が面白い人が対話したら、、、とても面白いのではないか?と期待していましたが、思ったとおりでした。熱中できる楽しさです。
この本になぜ熱中できたか。楽しさの理由は、作中の言葉を借りれば「世間の内と外」両方を意識した言い回しをしているからです。
どういうことか。例えば、養老さんが解剖学について終始話していたら -
Posted by ブクログ
共感した部分は、
「都会と田舎、軸を二つつくったほうがいい」
今いるところから外れて真逆のとろこに行く。はずれたところが違うと思ったら戻る。戻るときには以前と違うものが見える。
なんかね。わかる気がします。
私、北海道の田舎がイヤで、大学から関東に来ました。でも、なんか競争社会。子どもを育てていても。子育てしっかりしなきゃ!と、見えないプレッシャーを感じていました。
子どもが小さい頃、小学生くらいまでは、1か月くらい実家に帰省していました。両親がいたから、なんとなく、子どもを見てくれて、私はのんびり出来ました。田舎で、だらだら、ぼーっと暮らす。リフレッシュ出来ました。料理や家事はするんです -
Posted by ブクログ
ネタバレカフカ推しの方と出会ったのもあり、100分で名著が好きなのもあり、思わず手に取った一冊。
「変身」の虫は「人間にとって有益でない動物」というのが目から鱗。それを知るだけで見え方が変わるし、これは過去の私だとも思う。翻訳の難しさ、意図していない脚色も最近感じていたことなのでタイムリー。
これはカフカにハマるのも分かるし、今回の知識を踏まえて一度読んでみたい。
この時の100分で名著見たいな。
改めて伊集院さんは本当に頭のいい人だと思う。
ご本人は無知を晒して〜と仰るけど、伝わりやすい言葉を選ぶのが上手で、スピードが速くて羨ましい。
こうして理解が深まったのも伊集院さんのその能力の高さだと思う -
Posted by ブクログ
ネタバレ⚫︎受け取ったメッセージ
秩序と無秩序、人工物と自然、脳と身体、好きなことと嫌いなこと
二軸のバランスは同等に大切。そこに存在するのだから。
養老氏は言う。
「大丈夫です。どうせ死ぬんだからさ。思い詰めないこと。」
⚫︎あらすじ(本概要より転載)
世間からはじき出されないことを願う理論派・伊集院光と、最初から世間からはみ出している理論超越派・養老孟司。博覧強記でゲーム好きという共通点がある二人が、世間との折り合いのつけ方を探ります。
見た目が大きくて、子どものころから同級生との違いをひしひしと感じ、「世間からはじきだされることがこわかった」という伊集院さんは、不登校になった理由や落 -
Posted by ブクログ
伊集院光と養老孟司の二人による対談集です。二人は、どちらも世間からズレていると自認しており、そのズレをどのように受け入れ、生きていくかについて語り合います。
間とズレてしまう理由や、ズレを受け入れるための方法など、さまざまなテーマについて議論されています。例えば、伊集院は、世間とズレてしまう理由として、自分の興味や関心が世間の常識と異なることや、自分の価値観が世間の価値観と異なることを挙げています。また、養老は、ズレを受け入れるための方法として、世間の常識にこだわらず、自分の感覚を大切にすることを説いています。
伊集院光と養老孟司は、どちらも知性とユーモアあふれる人です。二人の対話は、時に笑 -
Posted by ブクログ
松尾芭蕉の『おくのほそ道』、デフォーの『ペストの記憶』、コッローディ『ピノッキオの冒険』の三作品について語る。「おくのほそ道」って、実は話をもっているところあるんだぁ、とか、ピノッキオ、人間になったあと、木の時の自分の体は動かなくなって転がっていたんだとか、しらなかった話に妙に感心した。
ただ、一番印象に残ったのは、伊集院光氏が師匠である三遊亭円楽の死後について語った話。おりあいをつけたつもりで、執筆活動ができず、なんかもやもやしたまま思いつきで石川県を訪れる。そこでみた松尾芭蕉の石碑の俳句に号泣し、その勢いで本書の原稿を書いたとか。喪のプロセスというのは、人それぞれたどらないと次へ進めな