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NHK「100分de名著」で出会った約100冊より、伊集院光が、心に刺さった3冊を厳選。名著をよく知る3人と再会し、時間無制限で新たに徹底トークを繰り広げる、100分de語りきれない名著対談! ■川島隆(京都大学准教授)と語る、カフカ『変身』 ──“虫体質な僕ら”の観察日記 ■石井正己(東京学芸大学教授)と語る、柳田国男『遠野物語』 ──おもしろかなしい、くさしょっぱい話たち ■若松英輔(批評家、随筆家)と語る、神谷美恵子『生きがいについて』 ──人生の締め切りを感じたとき出会う本
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Posted by ブクログ
Eテレの「100分de名著」の続きのお話。ここではカフカの「変身」、柳田國男「遠野物語」、神谷美恵子「生きがいについて」の3冊について更に掘り下げられている。 深く思考に入る一冊。カフカも私には「時の力」を待たずに読んだ本だったということが分かった。また読み直さないと。他の本についても忘れてはいけな...続きを読むいことが随所に書かれていて、何度も読み返したくなると思える。
「100分de名著」ホスト役の、伊集院光さんと、番組でそれぞれの回に解説者として出演しておられた専門家の事後対談集。取り上げているのは次の三作品。 フランツ・カフカ『変身』 柳田国男『遠野物語』 神谷美恵子『生きがいについて』 共通して見えてくるのは、行き場のない者、出来ることを奪われた者の、そ...続きを読むの先にある『生きることの問い直し』のように思う。この本については、まず、番組を配信で見直すか、題材になった本をよむのが良い。しかし、それも大変…ということなら、全く知らぬまま、読まぬままより、 「この有名な作品は、こういう内容だったのか。ふうん。」 という感じで、刺さったものだけでもお手に取られると良いと思う。実際私は、『変身』は再読。『遠野物語』は、今はピンとこなくて、『生きがいについて』は初読。明日、カフカと神谷美恵子を借りに行く。柳田を放っておいて良いわけではないが、興味が湧かないものは致し方ない。ただ、人間何がいつ刺さって読み時になるか分からないから、サラッとでも知っておくのが大事。何も知らず、敷居が高いままだと、興味を持つこともないまま過ぎる。読書案内って、成果を求めるんじゃなく、ぱらぱらっと自分の内側に花の種を撒くようなものだ。花じゃなく竹とか生えてきても、それでいい。芽が出なくとも、それはそれで意味があるのだ。 各回の解説担当者の方も、伊集院さんも、番組以上にご自身に作品を近づけて語ってらっしゃるので、自分が読んだ時には、全く違う解釈鑑賞がでてくるかもしれない。でも、良いと思っている。 カフカの主人公、グレゴール・ザムザがりんごを投げつけられる意味も、アダムのりんごのように性的なメタファーだと読む説も紹介されていたが、それでは収まりきらないという。私自身は、あれは、虫になったザムザに対する、人間界、一般社会からの追放を意味するのだと読んだ。りんごは知恵の実。知恵があるから人は人足りうる。その知恵を凶器にされて大怪我を負うのは、まるで「もうお前はこの世界の住人ではない」と、知恵を剥奪されているように見える。 実際は彼の内面は、人のままなのに。周囲にとって『虫に変容してしまった人』から『ただの虫』にされてしまった、決定的瞬間だ。りんごをぶつけられるまでは、ザムザは虫の姿をしていても、人間だった。人間でなく虫なら、知恵も思考もいらないもの。叩き潰していい。そんな無言の理屈が成り立った時、ザムザは一家から排除されてしまう。事実あれ以降彼は忘れられ、衰えてゆく。 一方、神谷美恵子の存在した場所。一身を捧げた場所もまた、そこに行く前と後で、人生の色合いを強制的に変えられてしまう場所だった。らい病患者の方々の療養所。神谷自身は患者ではなく、外からの来訪者だった。 旧来、正しい知識や有効な治療法が理解されず、苦しむ方の多かったらい病。その療養所にあって、患者の方々が、どうご自身のこころを守り、日々を生きたか。 どちらの作品も、『自ら望んだ人生の変化ではない』のに、それを自分で引き受けてゆかざるを得ない状態が描かれている。ザムザは、虫になっても仕事が気になる。どこまでもこころは人間だからだ。実在の闘病する方々は、言うに及ばない。失うことの多い中、こころは確かに社会に在るままだ。 私達が、この生きづらい日々を切り抜けていく時、その描かれた有り様から、何を感じ、すくい取ることができるだろう。原典を読んでみようと思い至ったのは、こんなことをぽつぽつと考えたからだ。コロナ禍にしても、重い病や生活苦にしても、気がつけば捻れてしまった心にしても、懸命に生きているのに、まるでりんごが虫の殻を破るように、不意に私達を押しつぶす時がある。そこで、そのままになるか、ゼロ、いやマイナスからでも、新しい思慮によって生き直せるか。 本を読んだからとて、飛んできたりんごが、どくわけではないが、ついた傷に自ら手を添え 「まだ、もうちょっと。」 と言えるのか。何かの価値観の変換がないと、ひとりで生き方のギアを変えるのは難しい。そこのところを変える伴走者、渇ける人の隣を流れる伏水には、どの本もなってくれそうだ。 それと、余談であるが、このご本の中に、故・井上洋治先生の事が述べられている。若松先生は、井上先生に師事しておられたとか。道理で若松先生のお話ぶり、書かれる言葉が懐かしく、慕わしいはずである。ずっと、 「どなたを思い出すのかしら?」 と思っていた。井上先生だった。18歳からはたちの、まだ心のやわらかな時に、キリスト教学や人間学のお授業を受けた。いつも、誰に対しても、声を荒らげたり、不快な顔をなさったことのない先生で、慈しみに満ちた笑顔で学生に接してくださっていた。出席票の裏をコメントペーパーにして提出するのだが、どんな意見を記しても、そのお声の温かさは変わることなく、誰にも真摯に向き合ってくださっていた。 その頃は、何も思わずご一緒させて頂いたが、この歳になって、自分が新たに病を得たり、家族の支えにならなければいけない時、ふと先生のお講義を思い出すことがある。あのように接しなくては、と。自分のことや、ちいさな家の中の出来事など、コップの水の乱れのようなものだけれど、考えるのだ。 『投げ出してはいけませんよ』 と、きっとおっしゃるだろうと、自分にもう一度力をつける。不肖の学生で、当時ご心配もたくさんきっとかけた気がする。井上先生お一方だけでなく、あの頃出会ってくださった先生方に、それぞれ勉強だけでなく、普段から学ばせて頂いていた。感謝しかない。こんなところで思い出深い方と再会させていただけるとは……。 生きているのも、いいものである。
本には出会うタイミングがある。一読ピンとこなかったものが、違う出会いによってかけがえのないものなることもある。 本との関係性を深めていきたいと思う気持ち。それが読書の面白さなのだろう。 『変身』を改めて読みたくなりました。
100分で名著で取り上げた本のうちの3冊を対談集として本にしたものです。 カフカの「変身」柳田国男の「遠野物語」神谷美恵子の「生きがいについて」 テレビでも楽しく観ましたが、この本もさらに距離が近づいた感じでした。 またこの3冊を読み直してみたいです。
「100分で名著」も大好きな番組なので、この本を出してくださったことに感謝!もちろんテレビ番組をみたことがない方にもおすすめ。 カフカの「変身」。読んだことはあるけど、ますます再読したくなりました。「虫」のドイツ語の意味を知って読むのと、知らないで読むのとではだいぶ印象が違いそうですね。 遠野物語...続きを読むにも俄然興味が湧きました。
『100分de名著』の文章化もいい。専門家と「変身」「遠野物語」「生きがいについて」の三作を更に掘り下げての対談集。伊集院さんの経験を踏まえた喩えが非常に分かりやすく、未読者の力になる。
名作にはなるべく触れておきたいと思いながらもなかなか手にするきっかけがない。カフカは昔、『城』を読もうとして途中でやめた記憶がある。他にも中上健次の『枯木灘』、中南米のアカデミー文学賞をとった作家のやつも途中でやめた。挫折の記憶が心をチクチクとさいなむ。こうして振り返ると今は、当時よりも読書習慣が...続きを読む身についていて、つまらなくても最後まで読む根性もあるので、いまこそ再挑戦したい。 名作で言えば『罪と罰』『嵐が丘』は最後まで読んで、どっちも登場人物がクレイジーでとても面白かった。『星を継ぐもの』はとても面倒だったけど最後まで読んだら感動した。 『遠野物語』は文語体で読むのが難しそうなので『変身』をまず読んで、次に『生きがいについて』を読んでみたい。
伊集院さんの「名著素人としての発言」が、名著素人の私の心にすぅーっと入っていき、理解が深まる感覚がとても心地よいです。 そういえば、学生時代に『生きがいにいつて』読んだことあるかもと思い出し、、、 今度実家に帰った時に探してみようかなと。
伊集院光さんの深夜ラジオのファンです。100分de名著も録画して拝見しています。伊集院さんが番組後に名著を読まれて、解説の専門家の方に感想を伝えて、名著の理解が深まっていく。本というのは体験なのだと改めて感じました。国語のテストで「著者の意図は…」にたったひとつの答えがあるのに我慢ならなかったワタシ...続きを読むが救われました。もっと他の名著でもやってほしいし、番組にしてほしい。
NHKで放送されている100de名著。 ここで紹介した本の中から3冊抜粋して、追加取材? した一冊。 上記放送を見たことは一回もないのですが、ラジオでよく伊集院光が話ているので、気にはなっていました。 今回紹介されているのは以下三冊 カフカの変身 柳田国男の遠野物語 神谷美恵子の生きがいについて ...続きを読む 特にカフカの変身の翻訳をしている川島隆さんは 虫になっていた を 虫けらのようなものになっていた と翻訳しなおしたことで有名(私の中で) すべて読んだことなかったので、全部読んでみんとす。 続巻もあるので、それも早く読まねば。
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