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Posted by ブクログ
シリーズ前著もすごく面白かったので、今回もほくほくと読み始めた。『奥の細道』『ペストの記憶』『ピノッキオの冒険』が扱われている。まず選ばれた作品に対して、それが来るの?と思った。『ペストの記憶』はまあ、世相というものがあって、選ばれても納得。でも、後の二冊は?
『奥の細道』は、諄々と語りをつなぐようでいて、ここぞというところに短詩型で、ぐっとフォーカスして切り取った、心動いたものを提示する。それは、タレントとしての伊集院さんの達者な語りの中に、ここを聞かせたい!(あるいは効かせたい!)と思ったところを、ぐっとパッショネイトな『盛った』表現をするのと似ているのかもしれない。『あとがき』に、芭蕉の句碑の前で、故・円楽師匠のために号泣なさったとあるから、楽しい普段の語り口とは別に、伊集院さんの中にある、閑とした心境、深い静けさというか…情の熱さと賢明さの交差する部分にも響いたのだろう。
『ピノッキオの冒険』については、読まずにおとなになり、ディズニー映画も好きでなく来た私であるので、本当に何も知らず、この本で概要を知ったていたらくである。対照される『クオレ 愛の学校』も同様に読んでいない。こちらは、なんとなくタイトルが虫が好かなかった。子供時代から、ひねくれたガキンチョであったのだ。手元にあったのに、読まずにお友達にあげてしまった。
ただ、鮮明に覚えているのは、灰谷健次郎さんが、ご著書のエッセイ(『島へゆく』か『島で暮らす』のいずれかであったと思う。母の蔵書にあったものを読んだのだが、なんとも記憶が定かでない。)で、『クオレ』を、非常に差別的であり、貧しい悪行の少年とされる人物の、いかにも悪く性根の汚げな描写と、主人公の裕福で曇りない、方正な描写が対照的で、こどもに本当に心を寄せた文学ではない、という趣旨の批判をしていらしたこと。大変舌鋒鋭く、憤懣やるかたないという印象を、初読の時から強く持った。今回この『名著の話』でも、『クオレ』には、なかなか厳しい批評が加えられている。しかし、興味深いことに、指南役の和田忠彦氏は、『クオーレ』の岩波文庫版をも訳しておられるのだ。これは、すごく興味深い指摘ではないか。ふたつの作品の何が、どう違うのか。どこが評価されて両者読みつがれてきたのか。あなたは、知りたいとお思いには、ならないだろうか?
読書案内の本というのは、とにもかくにも、紹介した本を読む気にさせてなんぼである。高尚である必要もないし、小難しい必要もない。出会ったその本に寄って行って、ためつすがめつ、その率直な結果を、面白く伝えてくれることが一番の使命である。その意味でこのシリーズ、楽しくて楽しくてたまらない。そして出てきた本はことごとく、読みたくなるのだ。自分がえらそうにここで色々書いてるけど、名著を死ぬまでに何冊友だちにできるか。解っていない本がたんとあるのが、こんなに嬉しくなるなんて。いいのかしら。いや、いいのだ。最高のお楽しみが、まだまだ私を待っている。早く次のシリーズが出ないかなあ?
Posted by ブクログ
100分de名著の第二弾。
相変わらず番組は見てないですが…。
今回は
松尾芭蕉 奥の細道
ダニエル・デフォー ペストの記憶
コッローディ ピノッキオの冒険
の3冊。
今回の3冊の中ではペストの記憶を読んでみたくなりました。
ダニエル・フォーという方はロビンソン・クルーソーを書いた人だそうで(これも未読)、これはちゃんと読んでみなければ! と。
本編ではコロナとペストを重ね合わせていますが、本当はどうなんだろう? とちゃんと自分で読んでから判断しないとなと。
ピノッキオも原作読んだことないので、これもちゃんと読もう。
松尾芭蕉、奥の細道、短歌をもう少し勉強してからの方がいい気がするけど、読むリストには入れておかないと。
その筋の大好きな人の解説は面白いので、がぜん興味が出るのが面白い。
とはいえ、まずは前作で紹介されたカフカの変身を読まなければ!
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