佐野広実のレビュー一覧

  • サブ・ウェイ

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    架空の設定としては設定を活かしたエンタメ性に乏しく、過去の傷を背負った人間の葛藤や成長を描く人間ドラマとしては、人物の深掘りが浅く感情移入出来なかった。
    と言うことで、設定の必然性を感じられずに終わってしまった感じ。
    面白くなかったわけではないです。

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    2025年11月28日
  • 氾濫の家

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    隣家で殺人事件がおき、その犯人らしき顔を見た専業主婦が巻き込まれていくミステリー。家庭内の闇が見え隠れする。この主婦は良い子どもたちを持って幸せだなあ、と思った。殺人事件の動機や主婦の旦那さんの仕事などが微妙にしっくりこなかった。

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    2025年11月19日
  • サブ・ウェイ

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    地下鉄警備員として働く主人公と同僚、
    上司たち、勤務する中ですれ違う人々と
    向き合うことでそれぞれが抱えてきた過去と
    これからを描いた物語。

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    2025年11月01日
  • 氾濫の家

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    視点が何回も変わるわりに読みやすかった(警察、主婦、会社員と全然違うからかな?)
    こういう小説読んでると、仲のいい家族も蓋を開ければ崩壊してるなんて、もはや常識なのでは?とすら思っちゃう。
    早々に逃げ出した娘は偉いし強いけど、夫があれで何十年も耐えてきた妙子も偉いしとっても強い。
    夫がまじで胸糞わるすぎてイライラした。

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    2025年09月25日
  • 氾濫の家

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    虐げられて抑えつけられ、自分を奪われて
    すり減った後に、もう一度自分を取り戻す
    ことはできるのか。

    抑圧され長い年月を過ごしたせいで、
    日々の違和感に気づけなくなった主人公。

    隣の家で起きた殺人事件が、空っぽだった
    主人公の中にうねりの種を落とす。

    家という外界から隔たった空間に閉じ込められ、
    沈みきっていた主人公の中で起る氾濫の物語。

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    2025年08月12日
  • 氾濫の家

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    郊外の住宅地で起きた殺人事件をきっかけに、隣に住む家族が崩壊していくというミステリー小説。
    著名な大学教授が殺されるが、その犯人を探る推理よりも、背景にある社会的な背景や家族心理に力が注がれている。
    隣家に住む50代の専業主婦・新井妙子は、家父長制を重んじる会社員の夫の強権的な扱いに隷属してきた。
    封建的な姑にいじめ抜かれながらも、彼女を介護し、最後を看取った。
    娘や息子は何も自分から言い出せない、変わろうとしない妙子に愛想を尽かせていた。
    夫・篤史の会社はそこそこの規模の建設会社だが、社長は外国人ヘイトの傾向があり、政治家とも癒着、裏事情のあるリゾート開発構想を進めていた。
    また、殺された大

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    2025年07月19日
  • 氾濫の家

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    ネタバレ

    新井家の隣に住む大学教授が殺害され
    一人息子が怪しいと思われる事件がおこった。
    同時に新井家の綻びもハッキリと見えるようになる。

    ↓ 厳し目の感想になります。

    序盤から中盤、同じことがダラダラ繰り返し書かれている。
    読むのに時間が掛かってしまった。
    妙子の煮え切らない思いにイライラ。
    娘の順子と息子の将一が真っ当で救われる。

    殺人事件も浅く、面白さが半減してしまった。
    会社を脅迫し5億を脅し取ろうとした宮崎もあっけなく殺される。
    上司に従順な新井篤史が宮崎に対しどのような行動を取るか
    考えればわかると思うのだが。
    実は宮崎は生きていて、反対に新井篤史が窮地に追い込まれる。
    ドラマのような

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    2025年07月01日
  • 誰かがこの町で

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    初めての作家。
    ほぼ一気読み。
    田舎の町だからこその事件、昔ならあったのかも。
    違う作品も読んでみよう!

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    2025年06月07日
  • 氾濫の家

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    こんな酷い夫と30年。忍耐強い人、というより、心身ともに支配され逃れられなかった人。
    面白かったけど…あまり何も残らない。

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    2025年05月25日
  • 氾濫の家

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    夫から奴隷のような扱いを受けるって耐えられない。抜け出そうと思わずここまでくるなんて。自分は自分と他人の影響を受けない状態でいたいもんだ。

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    2025年05月13日
  • 氾濫の家

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    隣の家での殺人事件をきっかけに我が家の崩壊に気付く。夫の横暴に自身をすり減らしてきた主婦の再生の物語。ヘイトスピーチ、企業と政治家の癒着、いろんな問題を投げかけた小説。

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    2025年05月03日
  • 氾濫の家

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    「同調圧力」「DV」などをテーマに社会問題を描いてきた作者が家庭内の支配、レイシズム、ミソジニーなど社会に蔓延る人権侵害をテーマに描いた作品。

    隣家で起こった殺人事件を発端に壊れていく家庭の姿を中心に描いていくのだが、この新井家の主が本当に胸糞悪い。昭和一桁生まれならいざ知らず、51歳でここまでのことを口にする(思っている人間は数多くいるだろうけど)人間が未だにいるものかと呆れる。そしてそんな糞男に唯々諾々と従う主婦の妙子もまた歯痒い。

    新井夫婦、隣家の夫婦、新浪建設の社員、野間、そして刑事まで登場人物が悉く歪んでいる。まあ、人間なんて皆ある程度歪な存在なんだろうけど、ここまで揃うと読んで

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    2025年04月13日
  • 氾濫の家

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    ネタバレ

    野間の犯行動機がピンとこなかった
    夫と姑に抑圧され続け、自分を見失った妙子の気持ちはわかる
    妙子は野間の気持ちに同調していたが、そのへんもピンとこない 隣家の息子が父親を殺していたなら妙子が同情する気持ちもわかるのだけれど…

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    2025年04月12日
  • 氾濫の家

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    うーん。
    うーん。
    野間の殺人しようという理由が私にはしっくりこない。
    家庭崩壊。
    父が悪者。
    それが隣同士でね。
    うーん。

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    2025年04月08日
  • 氾濫の家

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    読後感、とっても悪い。
    昭和感満載(こう言うと昭和に失礼なほど)なパワハラ、モラハラ夫と、セットの姑。それにただただ従い思考を奪われた妻。
    この手の登場人物が、私は本当に苦手みたい。
    心の中で「はぁ〜?」と、それぞれの言動に嫌悪感を抱きながら読んだ。
    でも、気分が悪くなりながらもしっかり最後まで読ませてしまうのが、佐野広実さんの力なんだろうな。

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    2025年04月05日
  • 戦火のオートクチュール

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     佐野広実さんの作品はこの作品で一段落!!ちょっと今まで読んできた作品とは異質な感じなのは、島村匠さんの「マドモアゼル」を加筆、改題した作品であるからなのでしょう。佐野広実さんの作品だからというだけで、何の予備知識もなく手にしましたが、まさかのアドルフ・ヒトラーや、ココ・シャネル、その人が登場して驚きました!!

     主人公はフリーライターの結城真理、母の智子とともに、祖母の千沙の遺品である血塗られたシャネルのスーツについて調査するためフランスに赴く…。千沙は第二次世界大戦中、外務省書記官の父とともにナチ占領下のパリにいたことがあったのだ…。フランス、そしてドイツと巡り確信に迫っていく…。

     

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    2025年03月23日
  • 氾濫の家

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    それは小さな偏見から始まる… 未だ残り続ける家庭と社会の問題を描いたスリラー&ミステリ #氾濫の家

    ■あらすじ
    厚木の住宅街に住む専業主婦の新井妙子。ある日、彼女の自宅を警察車両が取り囲んだ。どうやら隣の正木家で殺人事件が起こったらしい、警察官が事件について聞き込みに来る。

    妙子が怪しい人影を見たにも関わらず言いよどんでいると、夫の篤史が機嫌がよくない態度で帰宅してくる。隣家では何が起きていたのか、そして妙子が見た人影とは…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    隣で起こった殺人事件をきっかけに、家族の関係性を詳らかに描いたサスペンスフルな社会派ミステリーです。

    主に専業主婦の妙子、夫の篤史、

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    2025年03月18日
  • サブ・ウェイ

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     佐野広実さんの作品をもっと読みたくなりました。ということで、次はこの作品、この作品は全6編の連作短編集となっています。

     物語の主人公は穂村明美という、2年前に地下鉄構内で起きた暴行事件で恋人の要一を失った経験を持つ女性。要一の死後精神的に落ち込み体育教師を目指していた気持ちも失い引きこもっていたが、亡き父と交流のあった三木から、地下鉄私服警備員の仕事を紹介される。明美は、要一の事件の真相を知ることができるかも…と、私服警備員となり地下鉄構内の安全を図る毎日を送っていたのだが…。

    〇誰を探していますか
     誘拐事件の被害者遺族がとった行動とは…。
    〇誰を見捨てたのですか
     骨壺ばかりが忘れ

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    2025年03月18日
  • 氾濫の家

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    タイトルがドンピシャ。

    どんなに嫌な登場人物でも多少理解出来る部分はあるけれど、本作に登場する夫には1ミリの共感も出来なかった。

    テーマはズバリ「家父長制」。

    家族をお前呼びし命令口調で自分に従わせる夫。
    時代錯誤でもなんでもなく、令和の今でもこんな男性の話は幾度も耳にする。

    妻が言う「すり減っていく感覚」に共感。
    それは私であり多くの女性たちの心の声だと思う。

    自分の言動がモラハラだと気付いていない時点で修復は不可能だ。

    抑圧からの解放を願い、子ども達のように反乱を起こせと念じるように読んだ。

    まさに氾濫して当然の家だ。

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    2025年03月13日
  • 誰かがこの町で

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    WOWOWの連続ドラマの原作。
    養護施設で育った麻紀は、自分の本当の家族を探すうちに、ある町から失踪したという事実に突き当たる。あるきっかけで、法律事務所の真崎と調査をはじめた麻紀は、失踪していた家族がかつて住んでいた街は、異常な雰囲気で外部からの侵入者を排除し、監視、妨害活動が行われていたのである。
    物語は、現在と過去の事件が交差して進行していく。日本社会の多数への変な同調圧力、よそ者排除の心理を巧みについた問題作。あり得ない話だが、あり得そうな怖い日本社会を描いている。

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    2025年02月15日