佐野広実のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「わたしが無謀なことをしているって怒られたのよ。そのとき、聞いていないのかって、つぶやいたの。父さんとのことじゃないかと思うんだけれど」
------------|-|-|-||-||||||----|---
地下鉄内での防犯のため、試験導入された地下鉄私服警備員として働く穂村明美。 彼女は、二年前に地下鉄駅構内で起きた暴行事件によって恋人・要一を失い、その事件の真相をつかむために警備の仕事に就いていた。 勤務の中で、明美は乗客たちの様々な事情に触れていく。そして要一の事件の手がかりを掴むが……。 江戸川乱歩賞受賞の著者が紡ぐ、心震えるヒューマンサスペンス! -
Posted by ブクログ
ネタバレ真崎と、木本の2視点から話が展開された。
最初は、その時系列がわからず、読み進めていた。ただ、途中で2つの物語がリンクし始めて、状況を完全に理解すると、一気に物語に入り込めた。
逃げる、隠すに対しての人の弱さが書かれていたという印象を受けた。物語を客観視する分には、鳩羽がおかしいと思える。ただ、もし自分が住民になったら、声を上げることができるかと言われると難しいんだろうな…
同調圧力に逆らうことの難しさを感じつつも、客観視するとおかしな話だからもやもやしながら読んだ。
100%ハッピーエンドとは言えないけど、面白いお話だった。
ネガを挙げるなら、中盤の望月麻希の行動について、真崎の管理が甘す -
Posted by ブクログ
東京の地下鉄は毎日色んな事件が起きているんだろうな。数回しか乗ったことがない田舎者の私には怖い場所だと思う。そんな私には未知の世界である東京の地下鉄が舞台の話。
主人公の穂村明美は地下鉄の私服警備員。警察とは違う立場なのだけど、乗客が安心して乗れるように地下鉄に乗って見守るという仕事。見守るというのは優しい言い方かな?体を張って守ってます、という感じだ。読み終えて思ったことは、やっぱり地下鉄怖い…、乗る時は気をつけよう、です。
話は面白かったです。穂村明美の悲しい過去。その過去に区切りをつけて立ち直っていく姿がいいです。あとは同僚の町村、原口、奥野と四人でバー
"エルニーニョ"(本当は違う -
Posted by ブクログ
ネタバレ読んでいて心を抉られ続けているような感じから逃げられませんでした。
結婚以来(姑と)夫からモラハラをされ続けている専業主婦妙子が隣家の殺人事件をきっかけに起きた出来事を描いた今作。
長いモラハラで本来身に付けていた善悪や好悪の感覚さえ奪われてしまい、ただただ生きることや夫の機嫌を損ねないように過ごすだけだったのに、そこから救い出してくれたのは自分が慈しんだ子供達であったというのはとても良かったと思いました。
また夫である篤史でさえ実は偏狭な価値観に染められていた、とも読めるのも面白いなと思いました。違いは自分の考えを省みることができるかだけで、その行動は自己中心的な動機か否か、他人に思い -
Posted by ブクログ
ネタバレ2025/02/14予約 14
2025/03/11予約 30
横暴な夫・篤史に従うだけの妙子。隣の家での殺人事件をきっかけに夫から逃げ出すことを選ぶ。
今どきありえないほどのモラハラ夫を、子どもたちはとっくに見限っていた。そして夫の勤務先もハラスメントまみれ。仕事内容も邪魔な人間を排除すると言う、時代錯誤感。
話がスピーディーに進み、ラストは家庭も会社も氾濫の中にとりこまれる、ってことなのかな。自分自身が痛感することが、女性は結婚で退職してはいけない、だがやっぱりね。
今の時代は仕事を辞める選択は無いと思うけど経済力は大切だ。
-
Posted by ブクログ
読みたいと思いながらも、ずっと積んでた一冊です。はじまりは一見すると地味なんだけれど、段々と大きくなる感じかな…でも最後は、いい感じにまとめてくれる作品でした。
元刑事の藤巻はある日軽度認知障害の診断を受け、娘には迷惑をかけたくないと強く思う。ある日、娘が訪ねてきて、実習先の施設で認知症を患う身元不明の男性、門前さんについて調べてほしいと依頼を受ける。徐々に明らかになる、門前さんの過去とその正体、門前さんを狙う謎の勢力…そして、藤巻と娘の関係性の変化など、読みどころ満載です。
認知症が進行し、記憶が消える中、最後まで残された記憶って…どんな記憶なんだろう?もし、私が認知症になったら、