佐野広実のレビュー一覧
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話の筋は途中で読めてしまうけれど隠然たる街ぐるみでのいじめから犯罪へと暴走していく描写が恐ろしい。真実を告発するよりも自己保身を優先してしまう登場人物たちの弱さが新たな悲劇をうんでしまう。誰もが陥りがちなことでもある。尊厳をもった人間として生きるには勇気が必要なのだな。Posted by ブクログ
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主人公が軽度認知障がいと診断されたところから開始するが、もっと重度の認知症患者が登場し正体を探る。もう認知症関係なく、身元調査がどんどん壮大にハードボイルド感も溢れる展開に。ジャケ買いしたことを忘れて2冊買ってしまった。Posted by ブクログ
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ヒトラ―が支配する当時の北欧で生きた日本人の父と娘の生き方が強く描かれている。登場人物も個性豊かに書かれておりミステリーと歴史小説を融合させた内容だったが、その側面に描かれている、娘と母そして祖母の間に出来た深い溝が、祖母の生きてきた道を辿る事で少しずつ埋まって行くところがこの小説の主題と感じた。Posted by ブクログ
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自己保身のために同調することは醜いこと。
権力を持ったとしても、それを振りかざして周囲を従わせることも醜いこと。
風通しや多様性、日本に足りないと言われていることを、町という縮図を用いて、伝えてくれているような気がしました。Posted by ブクログ -
ばたやんのオススメの本。丁度、自分が町内会のゴタゴタにうんざりしてたところなので、タイムリーに読めました。町内会って、殺人まではいかなくても、同調圧力で言えなくなる雰囲気って、あるよね。それと、まだまだ家長制度が残っている閉じた世界。分かるわーと思いながら楽しく読みましたPosted by ブクログ
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シャドウワーク
佐野広実さん。
暴力夫。
ドメスティックバイオレンスの闇。
DV被害者。
シスターフッド
男性優位の社会を変えるため、階級や人種、性的嗜好を超えて女性同士が連帯することを表すもの。
一気読み。
すごい。
読み応えがありました。
とても考えてしまう。本です。
Posted by ブクログ -
始めはライトなミステリーかなぁ?と思っていたのだけれど、読み進めるにしたがってがっつりミステリーだったし、門前さんをめぐる背景が壮大なものでびっくりしたけど面白かった!Posted by ブクログ