佐野広実のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
近年、SNSやショート動画が選挙など政治に大きな影響を与え、ひいては民主主義の劣化につながっているのではないかという説がある。
常々、なぜ(それがやたら大量に流れてきていても)そんなものが自分の考え、思想にそこまで影響を与えるのだろうかと思っていたけれど
なるほど、この作中の学校程ではないにしろ
今、私達は「何も考えずに偉い人(=権力者)に言われたことを素直に実行する事が自分の利益に繋がる=コスパのよい人生」みたいな教育をあっちこっちで受けているのかも。
そして「全く無意識に長いものに積極的に巻かれる」人を大量に生み出しているのかも。
生徒は野心のある大人の「駒」ではないし
教育はコスパで測ってはいけない。
権力者の経歴詐称も既視感あってなんだかなぁとほどほど情けないし、
玄くんのような生徒が文字通り抹殺されてしまう世の中になってしまいそうなのが嫌だな。 -
Posted by ブクログ
500世帯ほどの新興(高級)住宅地の町。
造成時から関わった町の有力者を中心とした町の自治、安心安全な町造りという当初の目的が、防犯の名のもと、意にそぐわない住民を陰湿な手を使って村八分に追い込み、失踪殺人事件に関わっていくストーリー。
声の大きな者に従い、異を唱えることに耳も口も閉じ、正しさの判断が出来なくなって、考えることをやめてしまった住民たち。
ハブる、無視、仲間はずれ、根拠を持たない歪んだ正義感で同調圧力をかけ、既得権益にしがみつく住民たち。
想像力の欠如は倫理をも踏み越えてしまうのだな。
住宅街というコミュニティだが、規模の違いはあれ、同様なコトが、教育、企業、ネット等々、あらゆる社会コミュニティに潜在化しているのではないか、と思った。
真の事実を知らず、根拠も知らず、同調することを良しとする風潮、私は、俺は、そんなことは、ちゃんとわかってるから大丈夫、と胸を張って言えるだろうか。。。
読んでいて、住民たちの行動に胸糞悪さを覚えたが、住民側の立場に俺が居たら、毅然とした意志意思を出せるだろうか。。。
己の行動を振り返りたいと考えさせられた読後感。
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Posted by ブクログ
「わたしが無謀なことをしているって怒られたのよ。そのとき、聞いていないのかって、つぶやいたの。父さんとのことじゃないかと思うんだけれど」
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地下鉄内での防犯のため、試験導入された地下鉄私服警備員として働く穂村明美。 彼女は、二年前に地下鉄駅構内で起きた暴行事件によって恋人・要一を失い、その事件の真相をつかむために警備の仕事に就いていた。 勤務の中で、明美は乗客たちの様々な事情に触れていく。そして要一の事件の手がかりを掴むが……。 江戸川乱歩賞受賞の著者が紡ぐ、心震えるヒューマンサスペンス! -
Posted by ブクログ
ネタバレ真崎と、木本の2視点から話が展開された。
最初は、その時系列がわからず、読み進めていた。ただ、途中で2つの物語がリンクし始めて、状況を完全に理解すると、一気に物語に入り込めた。
逃げる、隠すに対しての人の弱さが書かれていたという印象を受けた。物語を客観視する分には、鳩羽がおかしいと思える。ただ、もし自分が住民になったら、声を上げることができるかと言われると難しいんだろうな…
同調圧力に逆らうことの難しさを感じつつも、客観視するとおかしな話だからもやもやしながら読んだ。
100%ハッピーエンドとは言えないけど、面白いお話だった。
ネガを挙げるなら、中盤の望月麻希の行動について、真崎の管理が甘すぎると感じてしまうところがあった。