ロバート・E・ハワードのレビュー一覧
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ネタバレ一巻を読んでからずいぶんと時間が経ってしまった。
心持ちとしては、カルピスは好きでも原液ではよう飲めん。味噌汁は好きでも味噌のままではそうそう食えん。そんな感じ。続けて読んだら胸焼けする。
すべてがここにある。そう思えるほどに濃い。
若き日に愛した菊地秀行や栗本薫の、原点の一つであろうことは間違いあるまい。この二人の作家の文体に同一の祖型を感じることがある。それはハワード、正確にはその翻訳で間違いないと思える。
『鋼鉄の悪魔』
廃墟から復活した城邑は、ドラゴンランスの暗黒の女王の神殿を思い出させる。べレムが復活させちゃったやつ。
この城邑は暗緑色だという。このイメージはWoWのフェル色を -
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ネタバレ『氷神の娘』
雪原での戦い。戦いで傷ついたコナンが出会った少女と雪の巨人達の謎。
『象の塔』
ザモラ王国の都市シャディザールに立つ巨象の塔。巨象の塔に棲む魔術師ヤルの持つ宝を狙って侵入するコナン。塔の中で出会った盗賊タウラス。巨大な蜘蛛との戦い。塔の中に監禁されている生命体の秘密。
『石棺のなかの神』
聖堂の警備兵アルスが見つけた死体。町の金持ちプブリコの遺体。付近で発見されたコナン。警備隊の尋問。殺人の容疑をかけられるコナン。何者かに依頼され聖堂に侵入したコナン。殺害直前のプブリコの行動の秘密。石棺に隠された謎。
『館のうちの凶漢たち』
王国の権力を握る〈紅の司祭〉ナポニドゥスに目をつ -
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小難しいと言うか、考えて読まなければならないファンタジーが
続いた反動で、何も考えずに心底楽しめる本が読みたくなった。
で、選んだのがコナンである。コナンと言っても名探偵でも未来
少年でもないのでお間違いの無きよう(笑)。ヒロイックファンタジー
orソード&ソーサラーの元祖とでも言える作品であり、シュワル
ツェネッガー主演で映画化もされたので知っている人も多いだろう
ファンタジー作品である。
他者を圧倒する巨躯に野生の獣のような俊敏さ。そして何物にも
屈服しない本能と意志を併せ持つ野蛮人。妖魔の存在を信じている
が、それと同時に倒せない妖魔などいないとも信じている男。
そのコナン -
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ネタバレ『黒い怪獣』
古代の魔法使いトゥグラ・コタンの墓に忍び込んだ盗賊シェヴァスタ。南から進撃するナートク率いる軍隊の驚異にさらされたコジャの国の王女ヤスミナ。ミトラ神のお告げによりコナンをコジャ軍の指揮官に。ナートクとの戦い。
『月下の影』
アムトラ王からオリヴィアを助けたコナン。ヴェラット内海の島に流れ着く二人。無人の島で飛んでくる岩。島の中心の宮殿。鉄の像。ヒルカニアの海賊船を奪い脱出をはかるが逆に囚われるコナン。夜中に宮殿で起きる惨劇。
『魔女誕生』
妹であるサロメに幽閉されたコーランの女王タラミ ス。タラミスになり済まし愛人であるコンスタンチウ スと彼の部下たちを国内に引き入れたサロ -
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ロバート・アーヴィン・ハワード――REH は、英雄コナンシリーズ等に代表される冒険ファンタジーもので一躍有名となった人気作家の一方で、物語の熱烈な愛好者でもありました。ハワード・フィリップス・ラヴクラフト――HPL の作品ももちろん好物で、彼の作品を読んだことをきっかけに文通仲間となり、やがてクトゥルー神話作家としても名を上げるようになりました。
本書はREHの作品リストから、選者である森瀬繚氏の、クトゥルー神話で作った釣針にかかる要素を持った作品を集めた集成です。蛇人間が暗躍する『影の王国』やREHが創造した無名祭祀書が登場する『黒の碑』など、未完の断章も含め21篇を収録。
本書は2部 -
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数々の冒険を経て大国アキロニアの王となったコナンであったが、数千年の時を超えてよみがえった古の大魔術師ザルトータンの邪悪な魔術により囚われの身となってしまう。
しかし、ザルトータンは蛮人コナンの強靭な生命力を甘くいていたのだった。
そしてコナンの逆襲が始まる。
ハワードによるコナンシリーズ唯一の長編である本作は、大規模な合戦シーン、邪悪で恐ろしい魔術、人知を超えた超自然的存在、凶悪な怪物、美女、冒険と剣戟といったヒロイックファンタジーで必要なものは全て詰まっているといったサービス満点の作品である。
冒険活劇を求める読者にはお勧めだが、人間ドラマや深い感動を求める人にはちょっと向かないかもしれ