夏目レモンのレビュー一覧
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購入済み
大きな謎を残して...
前回 これまで起こった事件の解決や黒幕が一掃され、まるで後日談のような出だしだったのに、最後に大きな謎を残して終わりとなり、早くも続編が待ち遠しい。
桃花の祖父って何者? -
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ネタバレ冒頭の6歳らしからぬ会話に違和感はあったが、タネが割れてみると納得した部分もあり。
他にも何故あの場に退魔師がいたのかも、今から考えていると既に伏線は張られていたのだなと驚く。
千年を生きる魔物と契約をし、彼の力を退魔師として使う元王女のエマ。
目的は、消えてしまった妹を探すため。
傷を負うことなく魔を祓う聖女として担ぎ上げられている彼女だが、彼クロエに大部分の魔力を常に食われているため虚弱体質。
男性っぽい喋りをするくせに、下手すると何日も寝込んでいるようなキャラで、そのギャップが愛おしかった。
一方のクロエ。
エマのことを甘やかしているようで、言うことは聞かなかったりする。
それでいて変に律儀な部分もあったり。
なかなか読めないキャラ。
「はあい」って返事するところは可愛いんだけども。
エマに執着しているというより、エマの魂に執着している。
何しろ初代の彼女が強烈すぎたから……怖いよ、オフィーリア。
そりゃ忘れられまい。
登場するどのキャラもキャラ立ちしているので、読んでいて面白かった。
個人的には情報屋のカササギさん推し。
後半はあまり出番なかったので、もう少し出番欲しかった。
エマの妹の件、てっきり今後も追いかけていく展開になるのかと思いきや、この1冊で片が付いたことには驚いた。
この妹の件は前述通り、割と初期から伏線が張られていて、そう来たかと本当にびっくりした。
本編中の他の事件は分かりやすいくらい露骨だったのに、伏線。
分かりやすい伏線がある一方で、エマとクロエの関係性は読み終えても一言では説明できないなと。
契約主とその下僕という単純なものではない。
恋愛関係のような、家族愛のような、信用しているようでしていないような、でも唯一無二の相手というか。
ただ見ていて飽きない、コントのような二人の会話が好きなので、これからもそんな会話を繰り返しながら、単純ではない関係性を深めていってほしいと思う。
願わくば、自ら命を散らすことのないように。
他の歴代の「彼女」たちと同じようにはならないようにと。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ3巻での終わりから気になりすぎて全巻買ってしまいました。
今までの伏線や前巻でのあの不穏な終わりの解決編でした。
上手く言えないですが、自分のやりたいことを信念を持ってやっている方はかっこいいなと素直に思えました。
人は亡くなっても人。ただ呼吸や心臓が止まっているだけ。それだけで忌み嫌われるのは昔から変わらないのだろうなと。
今まで解決してきたり、助けてきた方々の力で桃花が延明の所にたどり着く展開はうるうると来てしまいました。
最後の終わり方的にこれで終わりな気もしますし、まだまだ続きそうな気もして…個人的には大好きなシリーズなので続いて欲しいです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ巻数は無いけど前作の続刊
またしても後宮での怪異と地方の蝗害が重なり奔走する皇帝天凱と皇太后美凰
不死の呪いを持つ美凰への加虐的な描写は健在……痛ましく残虐
美凰の腕が切り落とされるわ片足は妖魔に喰い千切られるわのスプラッター
でも生えてくる(不死なので)
刑罰の種類にも詳しくなれる
天凱の義兄も出てきて、動機もありそうに進むので惑わされましたが、やっぱり黒幕はあの人
血筋的には義兄弟、親戚同士の3人だけれど、美凰は先帝に嫁いだため伯母と甥(たち)という関係
また、天凱は既に後宮で妃嬪たちを妻にしているので、純粋な恋愛物語は皆無なのも特徴
全員救われなさが凄い
まだまだ黒幕が滅しないので、続くと思う
いつか美凰に安らかな生涯と死を迎えさせてあげたいシリーズ
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Posted by ブクログ
ネタバレもう「終」を読むまで気が気でなかった!
そりゃ桃花も寝ている余裕はない。
次から次への検死(屍)次から次への推理。
延明様も獄中にいながら、推理を展開。
彼視点の話が多かったのに、終盤に延明様に降りかかったのがあの展開だったから、本気で息が止まりかけた。
え、嘘だろと。
梅妃嬪が亡くなったのも意外だったし、夏陀様の扱いにも驚かされた。
他にも、ええ、まさかあなたが!と思うことも多々。
広げていた風呂敷を一気にここで畳む、畳み続ける展開。
今まで一番夢中で読んだ巻だった。
前述通り、全てが終わるまで気が気でなかったけれども!
本当に驚きっぱなしだった中、一番驚いたのは、最後の最後に桃花が今後の身の振り方について語ったこと。
当初から随分変わったなあと。
桃花からあの内容を言わせただけ、お相手はお手柄だったと思う。
それだけ桃花から寄り添ってくれているのだから。
本当に変わったなあ、桃花。
その変化に驚いて、その変化が嬉しかった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ兄の方が学ランで弟の方が黒スーツ、何故だと思ったら成程。
一話目で想像がつくし、実際に種明かしも早い。
ただ、一話目から割とがっつり怖い話なので、兄弟の謎が多少分かったところで恐怖心は緩和されないが。
真相が分かっても、あるキャラが人殺しを行った事実は変わらないし。
他の話も、真相が分かっても怖さは終始ついて回る。
ホラー的怖さというより、覗いてはいけない人の闇を覗いてしまった、そんな居心地の悪さと粘着的で陰湿な怖さというか。
ゆえに、実家が寺の姉弟のマシンガントークと底抜けに明るい性格には随分救われた。
最初は、作中の雰囲気を壊す勢いではと心配になったのだが、読み終えると、ああ、あのぶっ飛んだキャラは絶対必要なやつだと痛感した。
タイトルに「民俗」とあるとおり、葬送に関係する民俗学的話や蘊蓄が盛りだくさん。
有名どころから割とマニアックな話題まで、兄が解説してくれる話はどれも興味深かった。
例えば冥婚に関しては、日本のむかさり絵馬だけでなく、台湾の紅包にまで言及していたのがポイント高かった。
やむにやまれぬ事情で兄に代わり葬儀屋を継ぐべく奮闘中の弟。
彼が全国を巡り特殊な葬儀を請け負う理由とは。
兄弟が抱えている件のせいで(兄が心配していたように)どうしても後ろ向きな理由を想定していたのだが、最後の最後に明かされた話が前向きなものだったので、読後感がよかった。
直前まで死にそうになっていたんだけれども。
俄然、弟の活動を応援したくなった。
その願いが成就しますように。
今のところ、警察のお世話になっている率100%だけれども。
……強く生きてほしい、いや本当に本気で。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ舞台が自分も馴染み深い海だったことに、嬉しさを覚えつつ。
村上水軍(村上海賊)でのお話かな。
しかも良心的な方の。
声も記憶もなくした状態で、しかも自分が生まれ育った場所ではない所に流れ着いた少女のハードモードさときたら。
生まれ育った場所も、彼女にとって決して戻れる場所ではなかったのだけれども。
ただでさえ自分の居場所が定まらないのに、声も記憶もないのは、確かに自身のアイデンティティの崩壊を招きかねない事態だったと思う。
幸い流れ着いた先がよくて、周りの人たちは面倒見がよく、彼女に優しい人が多かった。
その点は本当に救われていたと思う。
島全体が「家族」みたいな雰囲気で、居心地がいい。
勿論、いい人ばかりではないのだけれど、この島でどう生きていくかをそれなりにゆっくり見定める時間が持てたことは、彼女にとってはよかったのではないだろうか。
現状に甘んじず、声のないハンディキャップも抱えつつも、必死になって自分にできることを見つけようとする姿が、本当にいい子過ぎて。
最初料理はからっきしみたいだったけど。
どんな料理していたんだろう。
そんな彼女を素直に受け止めきれなかったのが千早。
彼はこの島全体を背負っている立場ということもあって、彼女がどんなにいい子だろうと、余所者としての警戒が解けない。
ゆえに常に色眼鏡がかかった状態で彼女を見ている。
何と難儀な立場で性格だろうと。
もうとっくに惹かれていただろうに。
過去に自分が犯した過ちを自身で許すことができず、自分で自分の首を絞めている状態。
そんな彼を救ってくれたのは、彼女の存在ではなかっただろうか。
一生懸命、居場所を作ろうと頑張っている、素直な彼女の存在が。
自分の弱音もちゃんと受け止めてくれる、そんな彼女の存在が。
色眼鏡がなくなってからの彼は、恋愛初心者かというくらい初々しくて、微笑ましくて。
彼女のピンチには駆けつけてくれるし(但し、凄まじい状態ではあったが)
両片思いの状態が、これまたもどかしくも愛おしくてたまらない。
ただ彼女の血筋がまた色々とややこしく、彼女が抱えている「力」の件も、この話だけで解決するという訳でもない。
目に見えた発露も今回はなかったけれど、お話が続くなら、今後火種になりそうな気はする。
七夜が少し心配していた通り(彼がまた美味しいキャラで、推しキャラである)果たして汚れなき白のままいられるのか、緋色に染まることが起きるのか。
でも今は、ラストの白い花のように、純粋であれと願ってやまない。
あの場面も本当に堪らないのだ。
不器用男子の初心な恋愛って感じで、堪らないのだ。