人間六度のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
・サステナート314
弱肉強食の世界に、もちろん人間も組み込まれているのだけれど、改めてそれを意識した。
搾取される側にならないとは限らない。
・推しはまだ生きているか
守ってるようで縛ってるのかもしれない。
・完全努力主義社会
弱きものを尊重すべし。強いものは戦うべし。
下を見て安心する、という思考は自分でも嫌気がさす感情。
・君のための淘汰
生きているという事に、改めて感謝を感じる。
・福祉兵器309
社会を盛大に皮肉っている感じがして痛快。
生きる希望を持つとはつまり、生きるための犠牲が生まれる。それをなんとかするために福祉がある。
それを福祉と呼ぶかぁ。面白かった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレいやー、これは…面白かったけど、独特な世界観だった。もしかしたら未来に起こりうるかもしれないし、いやいやこれは流石にないでしょという思いが行ったり来たりしながら読んだ。五つのお話それぞれが登場人物やその生きる世界も違く、まず世界を理解するのが苦労した。狭いシェルターの中での生活とか数年後には起こらないだろうと思うけど、そこで推しの配信を見てるとか、あれ?なんか今の時代とそう変わらない?と思うこともあった。
個人的に好きだった話は『君のための淘汰』と『福祉兵器309』後半の2作が特によかった。このSF世界に段々ハマっていったからかも。
『君のための淘汰』は、ある日自身の中に謎の生物が入り込み、彼(キスマ)と理想の相手に出会うために婚活する話。最初はやだなと思ったけど、自分の中に違う生物がいて会話するのって楽しそうでもあるよね。
『福祉兵器309』は死にたい少女と福祉兵器のエンクの話。生きること、希望の強さを感じさせられた話。切なさもあるけど。 -
Posted by ブクログ
SFの醍醐味のひとつ「壮大なホラ話」をお腹いっぱい味わえる。サイコキネシスによる物体の破壊ではなくテレポーテーションによる衝突破壊、高速道路のサービスエリアが独立国となっている荒廃した未来社会など、「設定」の面白さ、発想の奔放さが際立っている。設定自体の凝りに凝ったアイデアだけで突っ走るくらいの乾いた娯楽作で行って欲しかったくらいだが時折感情がウェットになるところが個人的には少し好みに反した。もしウェットな感情を描くのであれば、個人的にはそのSFでなければ成立できない特殊な設定下におけるその世界の住人たちの心性の在り様が、「現実世界におけるわれわれの心性」に普遍的なものとして何かしら訴えかけてくるものが欲しかった。たとえば瞬時に移動するという距離感の喪失というものは、現実のわれわれの感情の中の何が変わってしまうことになるのかを想像して描くことで、SF以外の小説では書けない現実のわれわれの感性を再構築するような、そういうところに踏み込んだものがあればなお良かったかなと思った。