あらすじ
人類がテレポートに目覚めた未来。赤川勇虎は少女ナクサと逃亡中に驚異的な能力に目覚める。緊迫のハイパーインフレ瞬間移動SF
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Posted by ブクログ
テレポーテーションが当たり前になった世界線。テレポートを物質の消失と出現という物理の観点でとらえたバキバキのサイエンスファンタジー。
超能力物かと軽い気持ちで読み始めたが、思いの外 重量級の読後感でお腹いっぱいになりました。
Posted by ブクログ
テレポートというものが当たり前になった近未来
テレポートが生まれた後の社会が丁寧に描かれてた
テレポートを使ったバトルも新しくて面白かった
能力の名前や、チェスの名を冠した敵なども良かった
Posted by ブクログ
SFの醍醐味のひとつ「壮大なホラ話」をお腹いっぱい味わえる。サイコキネシスによる物体の破壊ではなくテレポーテーションによる衝突破壊、高速道路のサービスエリアが独立国となっている荒廃した未来社会など、「設定」の面白さ、発想の奔放さが際立っている。設定自体の凝りに凝ったアイデアだけで突っ走るくらいの乾いた娯楽作で行って欲しかったくらいだが時折感情がウェットになるところが個人的には少し好みに反した。もしウェットな感情を描くのであれば、個人的にはそのSFでなければ成立できない特殊な設定下におけるその世界の住人たちの心性の在り様が、「現実世界におけるわれわれの心性」に普遍的なものとして何かしら訴えかけてくるものが欲しかった。たとえば瞬時に移動するという距離感の喪失というものは、現実のわれわれの感情の中の何が変わってしまうことになるのかを想像して描くことで、SF以外の小説では書けない現実のわれわれの感性を再構築するような、そういうところに踏み込んだものがあればなお良かったかなと思った。