【感想・ネタバレ】きみは雪をみることができないのレビュー

あらすじ

ある夏の夜、文学部一年の埋 夏樹は、芸術学部に通う岩戸優紀と出会い恋に落ちる。いくつもの夜を共にする二人。だが彼女は「きみには幸せになってほしい。早くかわいい彼女ができるといいなぁ」と言い残し彼の前から姿を消す。
もう一度会いたくて何とかして優紀の実家を訪れるが、そこで彼女が「冬眠する病」に冒されていることを知り――。

現代版「眠り姫」が投げかける、人と違うことによる生き難さと、大切な人に会えない切なさ。冬を無くした彼女の秘密と恋の奇跡を描く感動作。

会うこともままならないこの世界で生まれた、恋の奇跡。

【第28回電撃小説大賞《メディアワークス文庫賞》受賞作】

≪登場人物紹介≫
埋 夏樹:都内の大学に通う文学部一年生。小説を書いているが、そのことに自信を持てないでいる。映像サークルの新歓の席に耐えられず逃げた時に優紀と親しくなる。

岩戸優紀:夏樹と同じ大学に通う芸術学部二年生。ある理由のため、冬の期間だけ大学から姿を消す。交際歴が多く、何かと噂の的になっている。辛い食べ物に目がない。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

感情を起こす力が強く、筆の力を感じた。
読みやすい文章ではらはらとする展開が続き、つらいなぁ、苦しいなぁと思いながら、明るい許しを求めて読み切った。素敵な読書体験だった。

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2025年10月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

冬の間だけ眠ってしまうヒロインの物語を題材にした話でしたね。ヒロインの病に悩む周囲の心情の変化が粒さに表現されていて、素晴らしい作品でした。人の醜さと、人の温かさを両方見せてくれたような素晴らしい作品でした。
物語に抑揚は少ない。どんでん返しのような大きな展開はないかもしれない。ただ、だからこそ、今を生きていく彼らの生き様が心を打った。

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2022年10月09日

Posted by ブクログ

冬眠は大変だけど死なないだけマシではと思いながら読んだが、思ったよりリアリティがあったのですぐにのめり込めた。ラストシーンの世界観が独特で、良くも悪くも印象的。

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2022年06月26日

Posted by ブクログ

夏樹くんが強い人だなと思いました。
私だったら急にLINEの返信が来なくなったら、好きな人の隣に自分じゃない異性がいたら、その恋は諦めちゃいます。
でも夏樹くんはそこで諦めずに行動を起こした。
好きっていう気持ちって、愛って人間にこんなにも行動力を起こさせるんだなって思いました。
私も1回くらいそんな恋してみたいなー。


花火はね、ものとして残らないから、今みなきゃって頑張るから、いい思い出になるんだと思うよ。

でもさ、好きってやるもんじゃなくて、なってるもんなんじゃないの?

最初から、好きじゃないといけない理由がどこにある。好きじゃないと興味を持っちゃいけないなんて法がどこにある。

行動を起こすなら、まずは自分を信じなくては。

二十四時間ずっと起きているコンビニは、ひとりぼっちで夜道を歩く人を照らす、避難所みたいなものなんだって。

願ったからどうなんですか。願ったから無視したんですか。何十年前の映画ですか。聞き飽きましたよ、そんな凡庸な自己犠牲。つまんないですって。誰かのためとか、そういう逃げ方しないでくださいよ。

変わらない人生なんて、どこにもないさ。

誇りを持って君を迎えるためには、揺るぎない「正しさ」が必要だ。

二年前、ぼくたちは大学生という匿名の若者だった。お互いが突出することなく、お互いの最長に怯える心配のない、友達という薄皮に守られた、ただの集団だった。

他人だからこそ、一緒の道を進むということを"選べる"。

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2025年01月28日

Posted by ブクログ

リアルな世界とSFの世界が混じった感じ

眠る優紀に寄り添う、そんな覚悟を決めた主人公、家族が本当に強い、、、

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2022年11月19日

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