川野芽生のレビュー一覧

  • Blue

    Posted by ブクログ

    滝上の書いた人魚姫全編まとめて読ませてくれ…!めっちゃくちゃ繊細な文章で愛についての物語であの人魚姫読みたすぎるよ…
    愛とは?から自分とは?何を持って自分とするのか?みたいな根源的なテーマを読みやすく書いてあった。高校生が「好きになるってどういうこと?」みたいなの語ってるのすごいいいなーと思った。個人的には宇内の「見るだけじゃない情報を実はたくさん受け取ってて、それで一目で好きになったり」って説いいなって思った。言語化できる部分もあるけど、言語化できないまたはしなくてもいいグレーの部分って実は人生の中で多いにあるんじゃないかなって思ってる

    0
    2025年08月06日
  • 無垢なる花たちのためのユートピア

    Posted by ブクログ

    詩的な文章でとても美しい世界を描いていて、どこか悲しく残酷な感じがする。
    特に印象に残ったのは3つで表題作、最果ての実り、卒業の終わりだった。ディストピア小説ともいえるかもしれない。
    幻想的な世界のなかでどこか現実感がある。どうしようもない現実に抗って生きている人たちの話だった。

    0
    2025年07月10日
  • 奇病庭園

    Posted by ブクログ

    異国の風まで感じるような肌触りの幻想小説。Ⅰではいろんなお伽噺が集まっている宝石箱のようで、Ⅱでだんだんと作られた形が見えてきて、Ⅲで点と線がつながってストンと落ちる、素敵なお話でした。異世界の今昔物語とか蜻蛉日記とかを読んだような不思議な感覚。

    0
    2025年04月29日
  • Blue

    Posted by ブクログ

    演劇がモチーフとされている作品だが、そうでなくても、美しい舞台を観ているような感覚にとらわれる作品だった。植物園で咲く花々を、遠くからだったり近くからだったり見て回るような、素敵な世界観だった。
    青というよりは、透き通った銀色かな、と思う。

    0
    2025年04月07日
  • 無垢なる花たちのためのユートピア

    Posted by ブクログ

    6編からなる短編集。

    面白かったです。
    著者のネーミングセンスがとても素敵。登場人物に綺麗な名前を付ける人だなと思った。
    『いつか明ける夜を』は自分には難しく感じた。

    0
    2025年03月15日
  • Blue

    Posted by ブクログ

    登場人物の区別にまず性別を考えてしまっていたから頭の中がごちゃごちゃしてしまっていた
    しかし、性別の判断に一人称や見た目だけでは本当のことは分からない 

    トランスジェンダーの就職の苦労、金銭面の負担

    トランスジェンダー/人魚姫

    0
    2025年01月11日
  • 無垢なる花たちのためのユートピア

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    アロマンティックの話があるってきいて読んだけど予想以上に悲しい話だった…植物の少女が自分は恋をしていないのに目を合わせると周囲が恋をして弾けて死んでいって深い孤独に苛むのが…

    他にもフェミニズム小説の「卒業の終わり」はすごく良かった…ただ読み終わった後にタイトルを読むと希望はまだあるって感じる。

    0
    2024年10月21日
  • Blue

    Posted by ブクログ

    女の子のような名前なのに、僕や俺といった一人称が飛び交い、あれ?誰が男で誰が女?と、思いながら読み進めていくと、そもそも男女の定義をしようとしていたことが間違っていたことに気が付く…。
    世間一般で言う男性が限りなく排除された人間関係が心地よく、同時にどこか息苦しく、読み終わった後に、大きく深呼吸していました。
    人魚姫の歴史的背景や宗教的解釈の知識も盛り込まれ、なかなか興味深い作品でした。作者の川野さんは文学研究者…なるほど。

    0
    2024年09月24日
  • Blue

    Posted by ブクログ

    タイトルの意味を知って、うーんと唸ってしまった。読後感が、個人的に「正欲/朝井リョウ」に似ていて、身近にいないわけではないのだろうけど、自分事として捉えることが難しい内容だったように思う。ただ、だからこそ、小説として楽しめた。

    大学生の頃に告白されたことを思い出した。性別ってなんだろう?あのとき、この本を既に読んでいたらなにか変わっただろうか。結果は変わらずとも、もう少し違う返事になっていたのだろうか。

    胸がチリチリ、ヒリヒリしている気がする。

    0
    2024年08月09日
  • 奇病庭園

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    たくさんの掌編が、少しずつ繋がっていく構成は好きだけど、ひとつひとつが短くて、どれがどれだっけ…となる。
    文体はとても好き。
    世界観は幻想的だけれど、現実を仮託しているようでときどき辛い。少年と少女のすれ違いが特に…
    最後にたどりついた場所は、いつか帰るところだったんだろうか。

    0
    2024年07月29日
  • Blue

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    あまり整理できていないがひとまず感想。

    性に悩む、いわゆるトランスジェンダーである学生達の物語。登場人物の名前や言葉使いから性別が判断しづらいため、具体的な人物像をイメージできないまま読み進めるという珍しい体験ができた。

    波のない夜の海のごとく淡々と話が進んでいくため驚きは少なく、完全にのめり込むことのないまま終わってしまった。そのため、様々な解釈が生まれる作品だと思う。

    深く考えさせられたのは、アイデンティティは他者との関係性によって定まるということ。真砂は自分の人生に意味を持たせるために葉月と付き合おうとしたり、葉月と付き合うために「男」であろうとしたりした。「周りの目を気にせず自分

    0
    2024年02月16日
  • Genesis 時間飼ってみた 創元日本SFアンソロジー

    Posted by ブクログ

    なかなか濃いSFアンソロジーでした。表題作の「時間飼ってみた」で笑わせてもらい、「ラムディアンズ・キューブ」で訳が分からない世界に連れていかれという体験をした。個人的に意思版好きな作品は「神の豚」(溝渕久美子・著)です。SF感は少ないという評価もあるようですが、将来起こりえる政治・生活を予見して人間の業をきちんと表現したような純文学に通じる作品だと感じました。

    0
    2024年01月28日
  • Blue

    Posted by ブクログ

    トランスジェンダーをテーマにした演劇部の学生たちの物語。劇中作と同時進行していくスタイルで、読み応えがありました。真砂の心の中の葛藤はとても痛ましく感じたけれど、周囲に少しでも理解者がいることは救い。

    0
    2024年01月07日
  • 奇病庭園

    Posted by ブクログ

    これはいい!
    読んでて久々に一駅乗り過ごした。

    グロテスクでおぞましい「奇病」に満ち溢れた作品世界は、なぜか静謐で色艶やか。
    「奇病」を得た者たちの穏やかな表情と、それを恐れる者たちの動揺、焦燥の対比が印象的だ。

    不思議な想像力と独特の色彩感覚。
    読書の楽しみを思い出させてくれる、今年の大きな収穫。

    *「繭に就いて」の
    「少年はいま、絡まりあった糸玉からみずからを引き出していく一本の糸なのだ」
    画秀逸。

    0
    2023年10月09日
  • 奇病庭園

    Posted by ブクログ

    特異な美と儚さを具えた幻想長編。長編ではありますが緩やかな繋がりを持った掌編と短編が並びます。物語は奇妙なおとぎ話のようで、詩的な美しさとリズムが感じられます。妖艶なモデルを描く画家の話「顔に就いて」が特に良かった。

    長編という事で一気に読んだのですが、どちらかといえばゆっくりと一編一編を別の物語として読んでいくスタイルの方が良かったのかなあと思いました。この本は再読してみたいです。

    0
    2023年09月23日
  • 奇病庭園

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    (以下あらすじをコピペ)
    奇病が流行った。
    ある者は角を失くし、ある者は翼を失くし、ある者は鉤爪を失くし、ある者は尾を失くし、ある者は鱗を失くし、ある者は毛皮を失くし、ある者は魂を失くした。
    何千年の何千倍の時が経ち、突如として、失ったものを再び備える者たちが現れた。物語はそこから始まる――
    妊婦に翼が生え、あちらこちらに赤子を産み落としていたその時代。
    森の木の上に産み落とされた赤子は、鉤爪を持つ者たちに助けられ、長じて〈天使総督〉となる。
    一方、池に落ちた赤子を助けたのは、「有角老女頭部」を抱えて文書館から逃げだした若い写字生だった。
    文字を読めぬ「文字無シ魚」として文書館に雇われ、腕の血

    0
    2023年09月08日
  • Genesis 時間飼ってみた 創元日本SFアンソロジー

    Posted by ブクログ

    幅広いアンソロジー。宇宙モノは無かったが、理不尽、インナースペース、動物モノと様々。気が付いたらブエノスアイレスにいるとか理不尽系が面白かった。
    表題作の「時間飼ってみた」は火浦功のようなドタバタとした展開。面白いけど完全に理解してるかは怪しい。

    0
    2022年04月11日
  • Genesis 時間飼ってみた 創元日本SFアンソロジー

    Posted by ブクログ

    やっぱりSFは、最高と思わせてくれる。想定外の景色が頭に思い浮かぶ。そして上手く騙された事が心地よい。こんなストーリー考えつくなんて。

    0
    2022年01月09日
  • Genesis 白昼夢通信

    Posted by ブクログ

    なんか最近、アンソロジーばっか読んでるような…。
    2019年12月刊行の日本SFアンソロジー。短編7編とエッセイ2編が載っています。

    第1集の『一万年の午後』のレビューで書いたのですが、ちょっと良いレストランで頼む「おまかせコース」がまさにアンソロジーだと思います。
    「おまかせ」とは言え、オードブルからデザートまで全てパイ包み焼きだったらイヤだし、全部がココナッツ風味だったらもっとイヤな訳です(笑 たとえ、どれも単品としては超美味しかったとしても!
    その意味では編集者(本著エッセイで言うところの「アンソロジスト」)の役割は非常に大きく、しかも料理とは違って、「これはケーキだからデザート」的な

    0
    2021年07月14日
  • 星の嵌め殺し

    Posted by ブクログ

    幻想的な世界観。

    難しかった
    言葉も漢字も…
    語彙力必要。

    たまに
    カチッとハマる歌もあったのだけど。

    0
    2025年06月15日