Blue

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1,650円 (税込)

8pt

【第170回 芥川賞候補作】
割りあてられた「男」という性別から解放され、高校の演劇部で人魚姫役を演じきった。
そんな真砂(まさご)が「女の子として生きようとすること」をやめざるをえなかったのは――。

『人魚姫』を翻案したオリジナル脚本『姫と人魚姫』を高校の文化祭で上演することになり、人魚姫を演じることになった真砂は、個性豊かな演劇部のメンバーと議論を交わし劇をつくりあげていく。しかし数年後、大学生になった当時の部員たちに再演の話が舞い込むも、真砂は「主演は他をあたって」と固辞してしまい……。

自分で選んだはずの生き方、しかし選択肢なんてなかった生き方。
社会規範によって揺さぶられる若きたましいを痛切に映しだす、いま最も読みたいトランスジェンダーの物語。

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Blue のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年03月19日

    自分の頭なの中みたい。登場人物たち全員に、知ってる。考えたことある。見たことある。どうしたらいいんだろうね。と思いながら読んだ。

    0

    Posted by ブクログ 2024年03月06日

    第170回芥川賞候補作。

    主人公は身体が男性のトランスジェンダー。
    高校生の時にいったんは女性として生きていこうとするが、大学生になって男性に戻ってしまう。
    とても切なさが残る物語。

    作中に多様な性のあり方談義が飛び交う。
    シスジェンダーでヘテロセクシャルで、それこそが唯一の普通だと思い込んで育...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年03月03日

    現代もなお、ジェンダーに囚われている社会だが、狭い世界に属している間くらいは「自分の性」であろうとする高校生たちの暗黙の結束のようなものを感じる物語だった。同性を好きになってもいいし(もちろん叶うとは限らない)一人称も僕、俺、私、どれであってもかまわない。恐るべき迫害という行為はなくとも、若い人達を...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年02月12日

    「いま の わたしたちはそれをtransformと呼ぶべきではないようにかんじているわたしは ずっとそれであったのだからtransformではない」という一文に襟を正された。この作品はジェンダーについて本音と本音をぶつけた作品だと思う。最初に引用した文章にあるように“トランスジェンダー”という単語自...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年01月07日

    トランスジェンダーをテーマにした演劇部の学生たちの物語。劇中作と同時進行していくスタイルで、読み応えがありました。真砂の心の中の葛藤はとても痛ましく感じたけれど、周囲に少しでも理解者がいることは救い。

    0

    Posted by ブクログ 2024年03月20日

    スッと読めると思ってたんだけど
    なかなか頭と心に入ってこなかった
    深いような浅いような
    ほろ苦さだけが残った

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    Posted by ブクログ 2024年01月07日

    すばる 2024年8月号より
    舞台はとある、高校の演劇部。
    人魚姫を演じる主人公、真砂とメンバー達。一人称の使い方が、それぞれ僕、私
    俺、わい?みたいにそれぞれの性別がわからない。最初は皆、女の子と思っていたが、ん?なんか違和感…みたいな感じで
    登場人物の容姿と名前が一致せず、掴みづらい。その後、何...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2024年02月24日

    高校時代,女性としての本来の形を取りつつも,ある女性との出会いを契機に男性の形を受け入れようとした結果,大きな葛藤に苦しむ主人公をはじめ,
    矛盾や離散感をそのままの形で受け入れながら自分の形を形造る滝上や,自己犠牲的でありながらも幸福そうな宇内,大好きな家族のために自ら地元に残る判断をした水無瀬,飄...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2024年02月16日

    あまり整理できていないがひとまず感想。

    性に悩む、いわゆるトランスジェンダーである学生達の物語。登場人物の名前や言葉使いから性別が判断しづらいため、具体的な人物像をイメージできないまま読み進めるという珍しい体験ができた。

    波のない夜の海のごとく淡々と話が進んでいくため驚きは少なく、完全にのめり込...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2024年03月15日

    読み始めてすぐ、あれれ?ってなります。
    登場人物たちの造形イメージを頭の中に描こうとすると強い違和感が出てくるのです。
    読み進めていくと、そういうことなのねって納得するんだけど。

    この小説を読むとトランスジェンダーに対する見方が一変します。
    肉体的にも精神的にも苦痛を感じつつ耐え忍びながら社会で生...続きを読む

    0

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