塙宣之のレビュー一覧
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2018年に話題になったWEB記事が2019年に書籍化。お笑いファンじゃなくてもおすすめ。
THE Wへの言及から、女性芸人への言及、「審査員をやるような立場のひとがようやくこういう考えを表明する時代!」と感動した覚えがあります。
『ゴッドタン』で"新世代男女コンビ"が特集されて蛙亭・イワクラさん、ラランド・サーヤさん、ヒコロヒーさんが飛躍したのが2020年6月。
ヤーレンズ出井さんが「芸人界は男社会」と明言して話題になったのが2024年。
キング・オブ・コントにバカリズムさんのような「1人コント」をするピン芸人が出られないのはおかしい、など、いわゆる賞レースの仕組み -
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ネタバレ中村計が「笑い神」を書く前に刊行していた…というかこれを書いたからこそ「笑い神」を書くべきだと考えたんだと思う…1冊。
ナイツの塙(ヤホーで調べたっていう方)へのQ&Aインタビュー形式、全90問でM-1を分析し徹底解剖する。ナイツはM-1優勝を逃しているのでタイトルが「言い訳」となっているが、なんのなんの、これは言い訳ではなく、負けた要因を徹底分析し捲土重来を期すための作戦ノートである。
お笑いはある意味アスリートである、という立ち位置は本作でも「笑い神」と同様で、4分という時間でいかに観客を温め爆笑という「うねり」に持っていくか。歴代優勝者や惜しくも敗れ去ったコンビたち、そしてナイツ自身 -
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『男は、家族のギリシャ赴任中にうまれたとかで、アテネと読むことができる雅典という、うるわしげな名前があったけれど、ともみの女友達からは、セグウェイと呼ばれていた。 ともみも過去を振り返るたび、セグウェイとつきあっていたころは云々、と男をあだ名で呼んでいたために、雅典に会っても、セグウェイと心で思っていた』-『「セグウェイはかわいい男」朝吹真理子』
細野晴臣の夢日記は、夏目漱石の「夢十夜」の「こんな夢を見た」に倣って、どれも「夢を見た……」と始まるナンセンスな夢のお話。夢なのでとりとめもなく、起承転結もない(本人曰く脚色は一切なし)。漱石の夢十夜はもちろん斬新な小説ではあるけれど、極端に言えば -
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なるほどと唸る
正直、M1は最初から最後まで通して見たことはない。見なかった年の方が多い。
笑わないといけない番組、という雰囲気に笑えないかもしれない自分が不釣り合いだと思っていたから。
この本を読んだのは単純にナイツ塙が好きだから。
江戸漫才の方を好むからかと気づいた。
そして新しいスタイルを自分は求めてはいないと言うことにも気づいた。
だから、新しいスタイルを作り出すM-1に怖さもあって良いんだと思った。
来年はそのつもりで、気楽に見ようとおも -
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タイムリーとはこのこと
以前購入していたのものたまたま読み返して。
本当にたまたま。
今年のM-1の漫才とは何だ?みたいな話はずーっと前にこの本で語られてました。
おもしろい本でした。なんなら本番のM-1よりも集中して読み切りました -
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芸人讃歌
お笑いを愛し、M-1に挑む全ての人々にナイツの塙さんが贈る芸人讃歌。
漫才という芸能がこの世に生まれてきた意義は「二人じゃないとこの笑いは生み出せない」という点だということであり、大事なのは本当に自分たちがやりたいと思うことを、誰かの真似じゃない自分たちにしか出来ないネタを見つけることというのが印象的でした。 -
購入済み
分析と情熱
M-1グランプリの分析と芸人が夢を賭けた舞台への情熱を余すことなく伝えています。
ご自身も決勝に3回進みながらM-1の舞台ではうけたことがない忌まわしい記憶と述べており、そのM-1に振られ続けた立場から優勝していった怪物たち、惜しくも散っていった敗者たちを分析して、M-1という舞台が芸人にとってどのような意味をもつのかを教えてくれます。 -
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「M-1グランプリ」。芸歴15年までの漫才師がその年の漫才の頂点を目指し、毎年数千組の芸人が挑む、お笑い界最大のビッグコンテスト。その激戦を勝ち抜き、決勝に進めるのはわずか10組。
著者の塙氏は、言わずと知れたナイツのメンバー。「ヤホー漫才」を引っ提げ、2008年より3年連続決勝進出の実績を持つ。また昨年初めて審査員を務めた。著者自身がネタを書き、「20分以上のネタをやらせたらナイツが日本一」と自認する一方で、自分たちのスタイルが4分間で決着する「M-1」のシステムにそもそも向いていないことを承知の上で挑んだ「M-1」。その体験を通して、M-1を制するための技術論をノンフィクションライターの -
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自身も関東芸人であるナイツ塙氏が、M-1で優勝する難しさを分析している本です。
ナイツもM-1に出場しており、タイトル通り勝てなかった「いいわけ」もしっかり記載してあります。
関東芸人が勝てないのは、さまざまな角度から分析されていましたが、M-1が吉本興業主催の賞レースという構造上、期待されている笑いの性質が「コント漫才」より「しゃべくり漫才」であり、しゃべくりを得意とする上方芸人に有利だからであるということが、ざっくり大きな理由だと思いました。
M-1に破れたコンビたちの分析は厳しくも芸人愛やリスペクトが込められており、それぞれのコンビの特性がよくわかります。読めばお笑いがもっと深く楽し