山本七平のレビュー一覧

  • なぜ日本は変われないのか : 日本型民主主義の構造

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    2021.26
    ・官憲主義と全体主義の行き来によって、日本の政治は変われない
    ・13年から15年周期で、変革の動きが起きては頓挫する。

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    2021年04月14日
  • 日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条

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    日本という国の戦時中から現在に至るまでの体制について冷酷且つ客観的に書かれていると思う。
    そして読破後、この国特に政権の進歩の無さを改めて認識することになった。

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    2020年12月23日
  • 渋沢栄一 日本の経営哲学を確立した男

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    前半のみが渋沢栄一で後半のほとんどは著者の4書五経の見解なので、タイトルと内容が一致しないが、内容は面白い。

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    2019年10月05日
  • 日本はなぜ外交で負けるのか

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    ネタバレ

    琉球は両属の国である。しかし日本は廃藩置県と同時に、これを一方的にまず鹿児島県編入した。そして翌年琉球王尚泰を藩主として華族にし、明治12年、琉球藩を沖縄県とした
    徳川時代に育まれ、明治政府へと到達させた勤王は、西郷と共に再び野に下っていくのである
    イスラムの世界と欧米、また日本の世界とは、契約と言う概念の基本が違うから、相互契約を結ぶときは必ず裏で、それを保証する何らかの対策がとられている
    日本には外交がないとか、外交が下手だとかしばしば言われる。しかし問題は常に、世界中に日本人の考え方生き方が通用すると言う錯覚なのである

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    2019年07月18日
  • 日本資本主義の精神 なぜ、一生懸命働くのか

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    確か適菜収氏の本で紹介されていて著者のことを知り、今回はじめて読むことが出来た。著者紹介のページを読むと山本書店を立ち上げ店主として主に聖書関係の出版物を刊行する傍ら評論家としても活動を続ける。とあって驚いた。まさに本書で紹介されている石田梅岩とそっくりではないか。梅岩は商家で番頭をしながら私塾を開いて後進を育てていった。それに対して著者は出版を通じて明晰な評論を世間に広く知らしめている。そのどちらもいわゆる市井の人として生きながら知り得た知識や考え方を惜しげもなく社会に還元している。この庶民の意識の高さが仕事を精神的行為として捉える「モーレツ」社員を生み出すのだろう。もちろん長所は同時に短所

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    2019年06月22日
  • 日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条

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    小松真一著「虜人日記」を目にした著者が感銘を受け、自らの体験及び持論に絡めて解説した著作。
    南方にて大戦を経験した両氏は、同じことを感じ、同じことを考えているのだが、その考えが戦後日本に活かされていないことを憂えている。一次資料としての「虜人日記」の高い評価と著者の力強い論理的な意見は、説得力があり、まさに正論といえよう。
    内容が発散せずに、一人の戦争体験に一点集中的に焦点を当てて詳細に分析・論述しているところがすばらしい。

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    2018年12月08日
  • 徳川家康(上)

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     徳川家康観に新しい側面から光を当てた評論。
     一般には腹黒いだの狸オヤジだの論評が定着している家康が、置かれた状況の中での彼の考え方のロジックが理解できれば、その評は間違っていることが分かるはずだと繰り返し説く。
     家康は幼少の頃人質として扱われていたのは誰しも知っていることではあるが、「人質」は今のぼくらが感じるニュアンスとは少々異なり、むしろ安全な位置にいたのだとの指摘には、なるほどそういう見方もあったのかと軽く驚いた。(全面的に賛意するわけではないけど)
     著者の見解の裏付けとなる当時の文書が縦横無尽に夥しく引用されている。少し古い文章を読む力がなければ幾分敷居が高いと感じられる本では

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    2018年11月04日
  • なぜ日本は変われないのか : 日本型民主主義の構造

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    ●非常に難解に感じる。日本の欠点である、「歴史的現在」という視点の欠如と「組織的家族」が及ぼす組織の機能不全が日本の変革を妨げる要因。

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    2018年10月27日
  • 日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条

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    戦時中に書かれたある兵士の手記を著者の体験を織り混ぜながら解説している。
    これまで一般的に普及しているステレオタイプの戦争体験や戦争観を払拭するものである。内から感じとったものと外から見聞したものとは一線を画するが、内から感じ取ったものを丁寧に説明しているところが感銘を受けた。日本人としてぜひとも多くの人に読んで欲しいと感じた。

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    2021年08月08日
  • 日本教の社会学

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    『日本教の社会学』読み終えた。『空気の研究』で知られる山本七平氏の実体語と空体語をキーフレームに、なぜ戦後日本は民主主義国家ではなく、戦前日本は軍国主義国家ではなかったのかを解き明かす。2人の宗教・神学史の構造的理解の深度がエグい。知の巨人対談。

    日本教の教義としての「空気」p137

    事実と規範との無媒介的癒着は、もう近代だとか前近代だとかいうんじゃなしに、日本社会の驚くべき特徴ですね。p148

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    2018年08月25日
  • 日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条

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    高校生のころから読もうと思っていたのに毎回難しすぎて挫折していた本でしたが、やっとのことで読み終えました。山本氏の著書は全て現在の日本の社会状況にも敷衍して考察ができるものばかりなので好んで読んでいますが、昭和の歴史観・時代観への知識が深まることでさらに読みやすくなった気がします。
    第7章の「芸」の絶対化と量については現代の企業社会にも多くあてはまるところで、「マクドナルド型」の経営を再度勉強してみたいと思う部分でもありました。また、11章の『不合理性と合理性』についても首肯する部分が多かったです。
    西郷隆盛の例を出したあたりはあまりの十年一日振りに苦笑するばかりでした。良くも悪くも日本の歴史

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    2013年10月06日
  • 日本教は日本を救えるか

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    書かれた時期は非常に古い。それにも関わらず、内容は古さを感じない。自由意志は神からの借り物であるというキリスト教的な考え方と対比した日本人の考え方の違いが、少しくだけた文章で軽快に読んでいける。面白い本だった。

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    2013年05月10日
  • 日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条

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    山本七平による大東亜戦争(あえてそう呼ぶ)の敗因の分析を描いた一冊。

    多少重複してる部分はあるものの、実際に従軍した兵隊の日記に沿って書いてあるところは、単なる抽象論としての戦争ではなく、日本軍の実態が浮き彫りになっており、非常に興味深かった。

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    2021年08月22日
  • 日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条

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    先の大戦の考察を通して、日本人の物事の考え方の「癖」を指摘した本。

    原発のことがあって思い出した。

    多分日本人は昔からあまり変わっていない。

    そう思うからもう一度読み直してみようかなぁとおもっている

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    2012年05月27日
  • 日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条

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    太平洋戦争時にフィリピンに赴いた小松氏が記した敗因二十一ケ条を元に、日本軍の限界、日本人が元々もっている精神構造の問題点から、太平洋戦争の敗戦の原因を分析した本。

    さすが山本七平だなあと思わせる分析力で、唸ることが多かった。元は1975年から76年の野性時代に載せたものだが、まだまだ古さを感じさせなかった。

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    2012年05月14日
  • なぜ日本は変われないのか : 日本型民主主義の構造

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    著者は、「日本には組織(システム)という概念がない」「真の自由討論(フリートーキング)がない」と言ひます。「組織(システム)が家族(ファミリー)になってしまう」と。
    本書は分析であって、その変革の方法論、処方箋までは提示してゐない。
    難解な論考である。再読の価値あれど、他に読まねばならない本が山積みで近い将来再読としたい。

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    2012年04月07日
  • 日本資本主義の精神 なぜ、一生懸命働くのか

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    了雲は、その最後にあたって、梅岩に、自分が注を施した書をすべて与えよう、と言った。これは今でもたいへんに名誉なことであろうが、師からの伝授を何よりも重んじた徳川時代には、まさに絶対的で、いわば「了雲学派」の代表という位置を譲られることである。ところが、梅岩はきわめてそっけなく、いりませんと言った。了雲がなぜかと問うと梅岩は「われ事にあたらば新に述ぶるなり。」と答え、了雲もまた、この答えを喜んだと伝えられる。(…)最終的には、自ら考えて自らの思想を述べるのが、彼の目的であった。120
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    2012年05月25日
  • 日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条

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    小松氏にはゲリラとも話し合いができた。そして結局、ゲリラとの話し合いのできる人間だけが、対日協力者とも話し合いができ、相互に納得できる了解に達しうることができたわけである。147
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    だれ一人として、「彼らには彼らの生き方・考え方がある。そしてそれは、この国の風土と歴史に根ざした、それなりの合理性があるのだから、まずそれを知って、われわれの生き方との共通項を探ってみようではないか」とは言わなかった。従って、一切の対話はなく、いわば「文化的無条件降伏」を強いたわけである。1

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    2012年03月21日
  • 日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条

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    ほかの新書とちがって、「速読」が難しい本。
    筆者の危機感が、「今に通じる」点が多く、読みながら考え込んでしまって、なかなか前に進めなかった。

    涙や感情に訴えるのではなく、論理的にドライに、「戦争というのが割に合わないこと」と納得できたし、戦争=戦闘ではなく、ロジスティクスやマネジメントも全部ひっくるめての戦いなのだということもよくわかった。

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    2011年11月03日
  • 日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条

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    戦争の敗因を分析しながら、日本人はどんな思考の癖があるのかを痛いほど教えてくれる。過去を振り返ると、思い当たる節がある。こういう思考の癖を知っておくのは大事だと思う。
     ・精兵でないとできない仕事ばかり要求
     ・不合理
     ・精神論でごまかす
     ・思想的に徹底したものがない
     ・戦略は気合を示すためのもの
     等

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    2011年10月11日