山本七平のレビュー一覧

  • 日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条

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    この本もう何度読み直しただろうか。10年以上も本棚に置いてあり折に触れ読み返している。小松真一著「虜人日記」を紹介しつつ、山本七平氏が解説を加えていく体で構成されているこの本を読めば、日本人というものがどんなものなのか、よくわかる。太平洋戦争末期の状況下における日本人たちの振る舞い。
    時折「日本の軍備は実はどこそこの国よりも凄いから、日本人が戦争をしたとして弱くはないのだ」というような物言いを見かけるが、ハード重視ソフト軽視な日本人らしい見方だと思う。この本に示されている「出鱈目な人たち」は、まんま、昨今会社で見るあの人や電車で見掛けるあの人らと、何ら変わらない。今日本が戦争に参戦したとして、

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    2018年03月31日
  • 日本教の社会学

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    日本人の特性を社会学と宗教学の異なる視点からアプローチしている。非常に面白い一冊です。是非読んで頂きたい。

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    2017年10月01日
  • 日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条

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    今も、戦前と変わらない日本人の思考様式を再発見することができる。

    ・いきあたりばったりの思考
    ・量だけ増やして同じ方法をやめれない
    ・ネガティブな事実をニュートラルな言葉に置き換えて、真実か目をそらす気質
    ・思想的貴族の、真の貴族の不在。
    ・押し着せられた、思考や組織を採用して、うまくいかなないときにどうにも動けない日本人
    ・芸の絶対化。職人礼賛的な思考様式が、結局は、その職人を成立させている前提条件が変わっても、それを認めようとせずに、それを貫きとうし、最後に崩壊するまで続ける
    ・思想的不徹底さ。。。

    書ききれないが、すべてが現代の日本にも通じている。

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    2017年07月01日
  • 日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条

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    名著、著者の体験と軍属の化学者の(きわめて客観的な)記録を下に、日本が第二次世界大戦で敗れた理由について、全11章に渡って述べている。戦争と言う極限状態において起きた悲惨な事実から、日本人の本性とそれ故に抱える問題を指摘する。さらに筆者は「日本は反省力なき」故に戦後30年経ても、それらが改善されていないと続く。戦後70年経った現在はどうであろうか?書の後半で述べられる日本の将来に向けた提言は現代でも一読の価値がある(一読の価値があることが問題であるが、反省力なきゆえ仕方ないのか)

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    2016年08月06日
  • 日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条

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    いちいち、つくづく、七平さんの指摘のとおりだと思いました。
    以前に太平洋戦争の本を読んだときには、あの戦争は、現在の自分とは無関係の、過去の、主に男の人たちのやったことと思っておりましたが、これを読んで、今の自分の中にあるものと痛感したことが多かったです。
    七平さんはこの日本人の特徴は、明治以来続いている、と書いていましたが、私は薩摩藩が関ヶ原で正面突破したときにすでにあらわれていたように思いました。

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    2015年12月19日
  • 日本はなぜ外交で負けるのか

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    1970年に出版された著書「日本人とユダヤ人」で有名な山本七平氏が、外交をテーマに日本と各国の違いに焦点をあてながら、自分たち(日本人)とは何かを論じた一冊。

    本書を読んで最も驚いたのは、本書が著者が1976年~1988年に世に送り出した著書・記事などを再構成したものにも関わらず、現代においても変わらず輝きを放っていることです。

    外交をテーマにしていますが、国家間の交渉に留まることなく、ビジネスやプライベートにおいても示唆に富む内容となっています。そして、本書で一貫して著者が言わんとしていることは「相手を知ることは言うまでもなく当然のことであり、何より大切なことは相手を知ることによって『自

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    2014年12月21日
  • 日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条

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    ネタバレ

    日本が第二次世界大戦でなぜ負けたのか?
    戦前・戦中・戦後を生きた著者山本氏(戦時中軍人→捕虜→帰国)が、戦後からの視点・思い出で語られた分析・批評ではない、一国民・一文官(陸軍付き)として戦争を体験した小松真一氏(戦時中軍属文官→捕虜→帰国)の記した「虜人日記」(山本氏曰く現地性・同時性をもった目撃者の記録)を元に、日本の敗因について記述。

    小松氏の挙げた敗因21ヶ条や山本氏の解説分析する出来事(バシー海峡の悲惨であまりに知られていない出来事、員数と実数、ルソンでの日本軍・軍属の出来事、山での出来事、pw・収容所での出来事、現実と虚構等々)は、現在の日本でも当てはまることが多いと痛感。

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    2014年11月26日
  • 日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条

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    medtoolz経由、ビジネス書として手に取ったが、戦争の描写がストレートで怖い。
    よくある、演出された映画っぽい戦争の怖さではなく、ストレートに現場目線で書くとこうなるのか、という感じ。『虜人日記』も読んでみるかも。
    ビジネス書として見た場合、敗因21ケ条は、社内でも政治でも福島でも日常的に見られる光景なので、とくに目新しいことは無い。「歴戦の臆病者」がよいね。
    この記事は1975年に書かれているが、日本人はこれを読まず『中国の旅』を読んだということだろうか。

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    2014年08月02日
  • 日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条

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    大東亜戦争の生々しい戦闘ではなく、そこにいた人々の生き様が描写されており、生き方を、人とは何か?をあらためて考えさせられる。

    現代の企業戦士も環境や状況かわれど同様と思えるところ多く、自分自身も自己認識をあらたにすべきと感じたし、非日常としりつつ日常を装っている面が少なからずあるように思ったし、そうさせられている面もあるようにもおもった。

    本当の意味で事実を認識し、正しい道を選ばねばならない。

    かなりハイライトをつけたが、そのひとつが以下。

    「前提が違えば、前提を絶対視した発想・計画・訓練はすべて無駄になる」

    一体「反省」とは何なのか。反省しておりますとは、何やら儀式をすることでは

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    2014年03月15日
  • 日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条

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    ネタバレ

    故小松真一氏の『虜人日記』を現地性と同時性がある目撃者の記録としてとらえて太平洋戦争の敗因21ヶ条について解説している。

    太平洋戦争の敗因分析は、野中郁次郎氏らの『失敗の本質』が有名であるが、それとはまた違った生々しい記録に基づいているのが本書の特徴である。

    冒頭の「バシー海峡」の例からガツンと頭を叩かれた感じがする。
    米軍はあの手がだめならこれ、この手がだめならあれと、常に方法を変えて来た。
    一方日本軍は、50万を送ってだめなら100万を送り、100万を送ってだめなら200万を送る。そして極限まで来て自滅する。「やるだけのことはやった、思い残すことはない」と言う。

    何が恐ろしいかと言う

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    2013年10月07日
  • なぜ日本は変われないのか : 日本型民主主義の構造

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    「民主的か民主的でないか」といった対立軸では日本の政治状況を正確に把握できないとして、著者は「政治化」と「非政治化」という対立軸を持ち出す。

    「政治化」とは、生活の全てが政治にかかわってしまう状態を指す。これは文化大革命時の中国を考えれば良い。ベートーベンの交響曲やピカソの絵画までもが政治に組み込まれてしまう思想である。

    逆に、「非政治化」とは、生活の全てが政治と無縁の社会である。政治に関係ない限りにおいて、すべての自由は保障される。言論も表現も宗教も財産権も居住権もすべての諸権利は保障されるが、国民の全ては非政治的存在として絶対に政治に関わってはならないという思想である。

    そして、著者

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    2012年08月21日
  • 日本人には何が欠けているのか : タダより高いものはない

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     この著者はすでに亡くなっている人だと読み終わって初めて気が付きました。

     この本が過去の連載の再編集だということを感じさせないということはいったいどういうことなのでしょうか?日本が変わらないのか著者の先見の明があったのかどちらにしても考え深いこと。

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    2012年07月25日
  • 日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条

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    例外状態によって照らし出された日本人の(自らを危機におとしめる)性質を丁寧に書き出している。原発事故に対する政府の対応を見ると、本質は何も変わっていないのではないかと薄ら寒くなる。自分もそんな日本人の一人として自己認識をし、悪しき習慣・思想から脱却したい。

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    2012年05月14日
  • 日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条

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    ネタバレ

    1.精兵主義の軍隊に精兵がいなかったこと、2.物量・物資・資源、3.日本の不合理性・米国の合理性、4.将兵の素質低下、5.精神的に弱かった、6.日本の学問は実用化せず、7.基礎科学の研究をしなかった、8.電波兵器の劣等、9.克己心の欠如、10.反省力なきこと、11.個人としての修養をしていない、12.陸海軍の不協力、13.一人よがりで同情心がない、14.兵器の劣悪を自覚し、負け癖がついた、15.バアーシー海峡の損害と、戦意喪失、16.思想的に徹底したものがなかった、17.厭戦気分、18.日本文化の確立なきこと、19.日本は人命を粗末にしたこと、20.日本文化に普遍性なきこと、21.指導者に生物

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    2012年05月07日
  • 日本人には何が欠けているのか : タダより高いものはない

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    30年前に書かれた文章のはずなのに、現代にもほとんどが当てはまるのはなぜだろう?日本人はまったく成長していないのだろうか。
    山本七平がなぜ“知の巨人”と呼ばれるのか、その意味がわかります。

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    2012年04月04日
  • 日本人とは何か。(下巻) 神話の世界から近代まで、その行動原理を探る

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    日本人とは何か 下 山本七平 PHP

    キリシタン禁止や弾圧の内容を見ると
    「バテレンはその者の心次第たるべきこと」
    「領主の改教や移動で領民を強制的に改宗させてはならない」とあり
    むしろ仏法や神教を強制的に妨げない限りお構いなしと言うことで
    逆に信仰の自由を保障している状態の場合が多かったようだ

    長崎では寺や神社が壊され寺が一つもなくなり
    すべてキリシタンの教会ばかりになった時期もあったと言う
    その裏には他の存在を認められない一神教の思いがあるようで
    領主がキリシタンになった場合領民もキリシタンにならなければ
    居場所がなくなり街中が一色になっていくらしい

    信長も秀吉

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    2012年03月08日
  • なぜ日本は変われないのか : 日本型民主主義の構造

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    ネタバレ

    【書評】
     政権交代が生じてもなぜ日本の政治は変わらないのか?本書は1975年に4度にわたって連載されたものを編集したものである。本書の指摘から35年以上経った今でも、その内容は今日の日本を考える際に極めて有効である。本書の価値は、「民主的か非民主的かを超えて」、民主主義に対峙するものとしてひと絡げにされて来た、官憲主義と全体主義という本来異なる二つの政体間の循環によって日本政治を捉える点だ。天皇機関説排撃運動や民法典論争、開戦時と終戦時の新聞の記事などを通して、この循環を明らかにする。その内容は、私たちの社会を包み込む「通常性」という規範こそが変化を拒むもである。しかしながら、その「通常性」

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    2012年01月08日
  • なぜ日本は変われないのか : 日本型民主主義の構造

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    鈴木宗男や堀江貴文がなぜ捕まったのか?
    そして、日本ではなぜ改革が中途半端で終わって
    しまうのか?根底には同じもの、「官憲主義」が
    あった。30年前にこれを言い切った著者はやはり
    すごい。

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    2011年12月10日
  • 日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条

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    太平洋戦争時にアルコール醸造技術者としてフィリピンに赴いた小松真一氏が収容所で記した「虜人日記」の敗因二十一ケ条を元に、太平洋戦争の当時の日本軍の実態、日本人の精神構造から敗因を分析。 著作は1975年なのに古さを感じさせなず、日本の現状にもそのまま当てはまる普遍性が怖い。

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    2011年10月13日
  • 日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条

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    現代の日本の組織にもあてはまる反省事項が満載。こうやって書き留められていても忘却されてしまう。

    再読。小松真一氏の指摘は、どれも現代日本の組織の問題としてもあてはまる。敗因二十一カ条はどれも暗唱できるほどに頭に入れるべき。『精兵主義に精兵がいなかった事』など、笑えないほど現実そのままである。

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    2011年11月05日