ベッキー・チェンバーズのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ベッキー・チェンバーズさん、初読。
ヒューゴー賞、ローカス賞受賞、ふむふむ。
実は、ジャケ買い…ならぬジャケ借り。
丹地陽子さんの、ちょっとコラージュ風な、活き活きとした緑のイラストが美しい。
ヒトのために労働を強いられてきたロボットが自我に目覚め、ヒトとの対立ではなく、平和理に住み分けを選んで長い時間が経ったのちのお話。
ヒトの生きる文明社会から、ロボットの住む手付かずの自然の中へ踏み込んだ喫茶僧・デックスは、好奇心いっぱいのロボット・モスキャップと出会う。
モスキャップと出会うまでは、ちょっとデックスに振り回されるような感じでもたつくが、その後は2人がお互いの生きる世界の価値観を侵さ -
Posted by ブクログ
ロボットたちの自我が目覚めた結果人間との決別を望み、お互い不干渉で生きてきた世界で突然出会い行動を共にすることになった人間とロボットの話。
お互いの状況の擦り合わせや相互理解を通して徐々に根源的な生命としての在り方に思索が広がっていき、人間的な考え方とロボット的な考え方双方からアプローチしていくのが読んでいて興味深かった。
私は生きていくのに理由も意味も必要ないしただ生きていくだけで何も残す必要はないと考えてきたタイプなので、デックスのような考え方は生きていくのがしんどくなりそうだと心配した。
自分に出来ることを社会に還元していくことはとても素晴らしいことだけど、それをしないと生きていて -
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Posted by ブクログ
SFとファンタジーの中間のようなお話。
ロボットが独立宣言をして、よくまぁ人間がその主張を認めたもんだなぁと思いますが、この世界の人間は共産主義的な世界で平和に暮らしているのでそれも可能なのかなと思ったり。その辺りを読みたい訳では無いので良いのですが。
使命とか役割とか、仕事とか生きがいとか。人間にとっては自分が社会に認められるという事は大きな意味を持つんだろうなと読んでいて思いました。少し違いますが違う生命体との未知との遭遇の中で、段々と絆が生まれ、相手を知ることにより自分の姿かたちも見えてくるという過程がとても丁寧に描かれていて面白かったです。彼らの旅路の続きがあればまだ読みたいな、と思 -
J・J・アダムズ / チャーリー・ジェーン・アンダーズ / トバイアス・S・バッケル / ベッキー・チェンバーズ / ヴィラル・カフタン / ジョゼフ・アレン・ヒル / アダム=トロイ・カストロ&ジュディ・B・カストロ / キャロリン・M・ヨークム / アラン・ディーン・フォスター / カール・シュレイダー / A・マーク・ラスタッド / ショーニン・マグワイア / アリエット・ド・ボダール / リンダナガタ / ユーン・ハ・リー / カット・ハワード / ジャック・キャンベル / カメロン・ハーレイ / ダン・アブネット / 赤尾秀子 / 新井なゆり / 市田泉 / 大島豊 / 小野田和子 / 金子浩 / 小路真木子 / 中原尚哉 / 原島文世 / 細美遙子3.3 (3)
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Posted by ブクログ
本屋であらすじだけ見て購入。(表紙が可愛かったのもあって半分パケ買いでもある)
モスキャップというロボットが出てくるまでは、あらすじと違うじゃないか!と思うほど 本題に入るまでが長い。本題に入るまでは何を読まされているんだろうと思うほどに間延び感があった。
やっと話が進み始めてからは物語が大きく人生の目的(何を必要としているのか)みたいな哲学的な課題を持ちながらも、普段普通に生活していたら考えもしないような、生きる上での根本的な問いがたくさん出て来ることもあり、深く考えながら読むことができたので面白かった。
SFではあるもののかなり平和なSFで、忙しない日々を送っている人には読んでほし -
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Posted by ブクログ
ネタバレ悩みを聞いたりその人が自分と向き合うのをその人に合うお茶をふるまって手助けする喫茶僧デックスと、偶然出会ったロボット、モスキャップがさまざまな場所を旅しつつ、「あなたは何を必要としていますか?」というモスキャップの問いへの答えを探す。
わたしは、人的養育環境のせいか、もっと大きく社会的な刷り込みのせいか、かつて、ただここにいるというだけでは満たされない、というか、何もしないでいると、何かしなければならないという衝動にかられるくらいだったので、デックスの使命感みたいなものはわかる気がして、難儀なことと思う。
それは自分で乗り越えないといけないことだけれど、デックスにはモスキャップがいて助けてく -
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J・J・アダムズ / チャーリー・ジェーン・アンダーズ / トバイアス・S・バッケル / ベッキー・チェンバーズ / ヴィラル・カフタン / ジョゼフ・アレン・ヒル / アダム=トロイ・カストロ&ジュディ・B・カストロ / キャロリン・M・ヨークム / アラン・ディーン・フォスター / カール・シュレイダー / A・マーク・ラスタッド / ショーニン・マグワイア / アリエット・ド・ボダール / リンダナガタ / ユーン・ハ・リー / カット・ハワード / ジャック・キャンベル / カメロン・ハーレイ / ダン・アブネット / 赤尾秀子 / 新井なゆり / 市田泉 / 大島豊 / 小野田和子 / 金子浩 / 小路真木子 / 中原尚哉 / 原島文世 / 細美遙子3.3 (3)
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Posted by ブクログ
巨大宇宙SFってなんだ? と思っていたら、スペオペでした。あとがきではスペース・オペラを連呼しているんで、禁句と言うことはないと思うが、背表紙や帯の惹句には、どこにもスペオペとは書いてない。なんとなく不思議。
で、中身の方はニュー・スペース・オペラ以降の、アクションSFが主軸。一昔前のスペオペ・アンソロジーなら、もう少しB級感というか、やさぐれた感じを出してきたような気がするが、これはこれでいい。ただ、これはお約束なのか、どれほどとんがったSFガジェットをてんこ盛りにしていても、人情とか、家族関係なんかは今と変わっていない設定のお話がほとんど。多少の違和感はある。