庵野秀明のレビュー一覧
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映画『シン仮面ライダー』の世界の「前日譚」ということで展開しているシリーズだ。
緑川イチローが小学生というような頃に本作の物語が起って、ここまで単行本で5冊という物語が展開し、作中世界の時間が経過している。
前の巻迄の<ショッカー>の中での抗争めいた展開が終わって、少し時間が長く経過する。映画『シン仮面ライダー』の中で記憶に残る人達、その関係者が次々に登場して興味深い。
往年の特撮ヒーローに着想を得た映画の作中世界を掘り下げていて、SF的だが、人生や社会を考えるような材料にも満ちている作品だと思う。なかなかに興味深い。
早くも次の巻が待ち遠しくなっている。御薦めしたい作品だ。 -
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Posted by ブクログ
☆「死ぬんじゃねーぞ!」中川翔子
☆一つの言葉には、決して一つではないたくさんの意味があるし、その意味を自分で作り出すこともできる、過去に何があったかではなく、今の状態とどう向き合うか、せっかく自由に使える一日があるんだからこの時間を何にいかそうか ヨシタケシンスケ
☆こんな自分になりたいという理想像 りゅうちぇる
☆あなたのために、はあなたのせい、になる、いろんな人に生きていて欲しい、いつか僕と出会うかもしれないから 春名風花
☆何もできないと思われているうちに失敗しておく、若いうちはなんでも首を突っ込んでおく あずまきよひこ
☆繰り返しはは人間の実存の基本、毎日平凡な日常を繰り返す事を受け -
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Posted by ブクログ
全国不登校新聞の記者たち(元不登校経験者)達が、著名人にインタビューする。
インタビューする側もされる側も真剣に受け答えしているのがわかる。
また説教的ではなく、いろいろな考え方を尊重している記事なのが良いところ。
気になったフレーズ
・ヨシタケシンスケ
一番きつかった時期に考えていたのは、「現実の世界と空想の世界を完全に分けてしまえば、自分は楽になるはずだ」ということ。その思いを達成するために自分の頭の中だけの世界を創造しようとしたんです。だから僕はヒマさえあれば、手の平をじーっと見つめていたんです。何をしていたかというと、手の上に「自分しか見えない小人」が見えるようになるための訓練な -
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ネタバレ「続」も、前編に劣らず非常によかった。前編と同じ編集方針となっており、全国不登校新聞社に在籍する、不登校・ひきこもりの当事者・経験者である子ども若者編集部員が、「私が話を聞きたい人に話を聞きにいく」という方針で取材を行うことにより作られている。「世のため」「人のため」ではなく、「私」が話を聞きたいというのが大原則となっている。
そのインタビュアーに答えた17名の著名人がこちら。
目次には、対談者のキーとなる一言が次のように紹介されている。確かにこれらのセンテンスがキーとなるものであるが、それ以外にも一人の読者として感動した言葉や生き方があった。
■中川翔子:ちょっとの「好き」を集めて、積み -
Posted by ブクログ
膨大な資料と、その複雑な制作過程を解き明かした一作。
そこには、今までの邦画を根本から、すなわち脚本作りから、変えていこうとする姿勢が見える。それを証明するかのように、付録として台本が付いている。
さらに、iPhoneを使った撮影方法など、撮影過程でもいままでなら、あり得ない手法を用いている。
CGも、絵コンテをたたき台にして、プレピズを使うといった、新たな可能性を信じて作られている。
この常識外れな制作過程において、最もすごいことは、総監督・庵野秀明さんが、きちんと明瞭な目的を持って、指揮を執っていたということだ。
多分、今までのような、いろんな人の意見を聞きながら、映画を作るとい -
Posted by ブクログ
完成作品の資料ではなく、制作過程の資料集。シン・ゴジラは特に期待していた訳ではなかったが結局初めて映画館で3回も観た作品となった。
しょうもない人間ドラマと頭の悪い登場人物という日本の映画やドラマから常々排除して欲しいと思っていた要素をすっぱり切って、リアルさをベースにしつつも後半はある種理想的な方面の虚構世界としたことが心地よく観られた大きな要因。プロットの変遷を追うと初期はこの点で駄目駄目で、最終的に今のように纏めてくれて本当によかった。
関係者のインタビューでは現場の混乱や不満を隠さずに載せてくれたのがいい。テーマとしては庵野秀明らしさは抑えつつも、この状態からこのレベルに着地させたこと