天城智尋のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
千秋に半ば拉致られるようにして凌国へ入った蓮珠だが、何故か不法入国者として囚われの身に。囚えれられ方がさすが元役人なスムーズさが滑稽。凌国とお隣の華国の後継者問題に巻き込まれて解決しなければならなくなる。厄介ごとの方からやってくると信じてやまない蓮珠だが、今回は自発的に周りを巻き込み、使えるものは使って解決にあたるのだが、華国の解決の仕方が、威に亡命した朱景とあわせてパワープレイ感が結構愉快。
偉い人たちの無茶振りと理不尽が今回個人的にはかなりえげつなかったのはしんどかったんだけど、それぞれのマインドや覚悟が垣間見れたり、未だに叡明の影を追う翔央の心構えが動きかける様子が見られたのはよかった。 -
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Posted by ブクログ
人の心の内がわかるかのように偽りを見抜き、「心見の妃」と呼ばれていた後宮の妃嬪の亡骸が後宮で見つかった。第一発見者になった女官・蓮珠は、国の平和と妃嬪が隠し続けてきた秘密を守ために死の真相を探ろうとする。なかなかに重たくて切ない話だった....。
それにしても、蓮珠はこんなにぐずぐず弱かったっけ....と思っちゃった巻ではある。皇帝からはっきりと「(妃になるのを)許す気はない」とも言われ、本来選択肢になりえるはずのないものを選択肢として考えてしまったことも、選択肢として提示された際に容易に選べそうにないことも重しでしかない。まだしばらくぐずぐずしそう。ブーメランだなぁ。 -
Posted by ブクログ
新皇帝の双子の弟・翔央と共に偽りの夫婦を演じる、「遠慮がない・色気がない・可愛げがない」と言われる相国の女官・蓮珠は上級官吏になった。無事に帰ってきた本物の皇帝夫妻のため、立后式の成功を目指すが、押しかけてきた新皇后の異母妹である公主のお世話や厄介ごとが多々舞い込む。自分の気持ちを自覚し始め、それが露呈するのはよくないと隠そうとしつつも仕切れない蓮珠と、隠す気もなく押し通したい翔央が今回は見られる。それにしても、公主の個性強いし、新皇后かっこいいし、新皇帝いい性格してるし、新しく出てくるキャラたちがいいわぁ。
繋がりがありつつ、一応1巻ごとに完結してるように終わるのも個人的にはありがたい。 -
Posted by ブクログ
「遠慮がない・色気がない・可愛げがない」で知られる三十路手前の女官吏・蓮珠。子供の頃に故郷の邑を焼かれた過去を持ちつつ大陸西方の大国である相で働いている。蓮珠はある日皇帝の双子の弟・翔央に声をかけられ、新皇帝と娶るはずだった隣国の公主の身代わりをするべく翔央と周囲に知られてはならない契約結婚をすることに。姿を消した皇帝夫妻や巻き起こる事件など結構引き込まれて一気に読みたい感じになった。蓮珠が、置かれた環境に腐りきらずに官吏としての血肉にしているのが好感。気持ちのない契約結婚からお互いに惹かれていく流れは、ありがちだけどやっぱりいいよね(笑)
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Posted by ブクログ
ネタバレ梓子さんの恋愛スルー力と予想の斜め上発言が。
途中から段々光影さんを哀れに思うほど。
確かに彼女の誉め言葉は何割か差し引いて受け取らないとね。
人ならざるモノが見えてしまうがゆえに敬遠されていた梓子と、醜聞が多い美男子、光影が宮中の不思議な事件を解決していく物語。
凄く丁寧に平安の文化や仕事内容を描写しており、しっかり平安物語という感じながら、キャラクター造形はコメディよりで面白いという。
梓子さんと光影の会話の何割かは完全にコントだったし。
特に笑ったのは今上帝。
最愛の中宮に先立たれて落ち込んでいたとは思えない、女御に詰られてうきうきしている様には思わず笑いながらツッコミ入れてしまった。