あらすじ
幼い頃に母を亡くし、ある事情から乳母に育てられた梓子(あずさこ)は、二十歳にして女房として宮仕えを始める。
だが人ならざるモノが視えるために、裏で「あやしの君」などと呼ばれてしまい、一向に主が決まらずにいた。
そんな折、殿上人が出仕してこない事態が続き、彼らは揃って怪異に遭ったという主張をする。
梓子は、帝の信頼厚い美貌の右近少将・光影(みつかげ)に目をつけられ、真相究明と事態収束に協力することに。
だが光影は、当代一の色好みという、艶めいた噂のたえない危険な人物で――!?
「後宮の花」シリーズで大人気の著者が贈る、雅であやしい平安お仕事ファンタジー!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
本屋で表紙買いしました。
・不穏な噂のたえない女房
・色めいた噂のたえない公達
・>>突然のあやかし<<
両片想い美味しいです。
歌下手ヒロインに共感……昔の名歌調べても調べても自分にそれを活かすのは難しいよね……
ストーリー自体はお約束を守ってくれるので安心感があります。
続きが楽しみなような、ここで綺麗に終わったことにしてほしいような……!
Posted by ブクログ
何か可愛いなこのカップル…!歌で怪異を縛るというミステリファンタジーホラー平安モノ(無理やりまとめるなら)。出てくる歌は何となく聞いたことあるし、主人公カップルが可愛いので楽しく読める!
Posted by ブクログ
梓子さんの恋愛スルー力と予想の斜め上発言が。
途中から段々光影さんを哀れに思うほど。
確かに彼女の誉め言葉は何割か差し引いて受け取らないとね。
人ならざるモノが見えてしまうがゆえに敬遠されていた梓子と、醜聞が多い美男子、光影が宮中の不思議な事件を解決していく物語。
凄く丁寧に平安の文化や仕事内容を描写しており、しっかり平安物語という感じながら、キャラクター造形はコメディよりで面白いという。
梓子さんと光影の会話の何割かは完全にコントだったし。
特に笑ったのは今上帝。
最愛の中宮に先立たれて落ち込んでいたとは思えない、女御に詰られてうきうきしている様には思わず笑いながらツッコミ入れてしまった。
そういうご趣味でしたか、主上。
これは案外長生きできそうだ、彼。
梓子さんの出生の秘密が最後の話で明かされたり、彼女が結構制約も多い人ならざるモノを封じる力をどう使うか・どう活かすか、そういう謎解き要素のような部分も丁寧に練られていて面白かった。
そして、梓子さんと光影のコントのような恋愛模様がどうなるのかも。
最後の展開は思わず「ふおおっ」となったので。
あれだけスルーしていたのに、よもやよもや。
何にせよ、貴重な前進だったと思う。
あとは光影がどうにかするだろう。
他にも応援組いるし。
色々盥回しにされていた梓子さんの今の現場が、理解者多いのが本当によかったと思う。
面白がっている部分も多々ありそうだけども(コントのような恋愛見守られてるし)