鈴森琴のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレやや大人向けのハイ・ファンタジー作品です。
父親からも母親からも愛されてこなかった主人公・アルスル。
彼女は父親殺しの汚名を着せられ、一族の出身地へと送られます。そこで出会ったのは、大木に串刺しにされた白豹の「人外」でした。
人間をはるかに超える「力」を有する「人外」と共存している世界を舞台に、まっすぐに、ひたむきに生きているアルスルの姿には美しさがあります。
一見すると無口で自分の考えがないように思える彼女の言動は、じっくりと周囲を観察して考えを深めていることの裏返しでもあります。
アルスルは愛ゆえに狂気に堕ち、人を襲い続ける「走訃王」との戦いを宿命づけられますが、悲嘆せずに自分がなす -
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Posted by ブクログ
ネタバレ待ってました、六災の王シリーズ、3冊目。
今回もモフモフたちがたくさん出てきます。
ねずみの三大臣、妙に憎めず愛らしいんですが。
愛らしいといえば白猫版リサシーブも、キャラメリゼもコヒバも、グンヒルダスも、なんならご主人様ラブのフェンリルも可愛い。モフモフ天国でした。
今回のお話もなかなか凄まじいし(地動王の内部は四次元……四次元??位相幾何学??エイリークすごい、何言ってるかわからん)、ウォルフも最初かなりヒドイし、走る王は暴れるし、アルスルも大変な目にあいますが、ルカの歌が呼び戻す、というのがステキでした。この色男め。
とにもかくにも、楽しく読ませていただきました。
まだ出てきていない -
購入済み
シリーズ3作目!
王国の神様的炎龍が飛んで来て産卵、無事にヒナ龍は誕生するのか?
という話にかこつけて、登場人物達の過去の因縁アレコレ紐解く。
最後はまさかまさかのBLで、笑った。
続編、出ないかなあー
続編希望!
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Posted by ブクログ
ネタバレ60ページほど読んだところで続編の購入を決めた。この世界観を1冊だけで終わらせたくない、もっと楽しみたいと思った作品。
ホラー作品を読み慣れているせいか、言うほどグロテスクには感じない。これでそうなら三津田の作品なんかもグロテスクになってしまう。
描写が上手く、映像が思い浮かぶように感じる箇所が多々あった。選評にある「映像的」はこのことか。「見える文章」は好きなので早い段階で続編購入を決めたのもそれが理由かもしれない。最序盤での盲獄での描写から、"設定だけ"の作品では無いと感じた。グロテスクさも、この描画の上手さ故に絵として浮かんでしまうから、ということもあるか。
途中で -
Posted by ブクログ
前作から成長して19歳になったアルスル。今度の敵は、空域(ヘブン)のオオワシだ。
更に、年頃のアルスルには皇帝の息子との縁談、騎士団長としての責務、護衛官との淡い恋など盛りだくさん。
そして、今回は猫が活躍。もちろん犬たちも黙ってはいません。モフモフたちが、空中戦に挑みます。
アビシニアン降下訓練「にゃんこ雨」、見ものだろうなぁ。
人間たちも色々と大変な目に会います。
特にルカ。
妙なものに気に入られるし、御主人様は可愛いしで、この先も大変だとは思うけど、でも彼ならきっとどうにかしてしまうのでしょう。
観客席から見守るかのものもきっと満足するはず。
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Posted by ブクログ
ネタバレ儒艮と金魚小僧のその後の物語。
平和に暮らしているのかと思えば、幽霊屋敷に引っ越して開塾するわ、炎龍の騒動に巻き込まれるわ、挙げ句の果てには命狙われたりと、相変わらず平穏無事とはほど遠い二人。
今回は、母子の愛、家族の在り方、親友との絆を主軸にして、金魚小僧の成長物語でもあったのだな、と思う。
こじれて縺れきった糸を、少しずつ解いていって、でも全部はほどけない。頑張る金魚ちゃんの回でした。
しかしな、金魚小僧が「儒艮はズレてる」ってことあるごとに言うけど、金魚ちゃんだって相当ズレてると思うよ…(笑)。
最後のあの場面であのセリフは……まあ、そこが、金魚小僧の金魚小僧たるところだし、儒艮ともウ -
購入済み
曇龍の回
前回の主役儒艮は名前しか出なかったのが残念。でも新出の魘神が今回のいいキャラ。ちょっと壊れてるけど純な奴で、暗い内容も明るくしてくれます。前回もそうでしたが、凝った世界観で頭を使うし死者が沢山扱われるけど最後は意外とハッピーエンドっぽいのが読後感が良くて好きです。
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購入済み
儒艮さんがいい
頭を使う読み物でした。ポツポツと明かされる断片的な情報を気を付けて拾っておかないと話から置いていかれそうです。でも全ての謎が放置されずにちゃんと説明される感じで、その辺はスッキリします。儒艮さんがいい味出してます。金魚小僧と死んだ第二王太子の真実が切ない。
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