清水勝彦のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
戦略の実行について語られている本
そして、その実行の根っこはコミュニケーションとのこと
本書はとても共感できる!
戦略を立てても、実行できなければ何にもならない
その実行がどれだけ難しいかはビジネスマンなら、そうそうって思うはず。
戦略の実行には、理論ではなく、コミュニケーション。
それも、情報の伝達ではなく、意味や価値観の共有がポイント。
結果、合意はしないけれど、納得して全力を尽くす状態を作り出す。そのために、情熱、想いをもって伝えること。
といった内容でした。
戦略実行の失敗の原因が語られていますが、これが耳の痛い話ばかり(笑)
最後、組織の実行力を測る10の質問
1.あなたは、 -
Posted by ブクログ
会社に限らず、何らかの組織にかかわると必ずといっていいほど出会う「なんでこうなの?」という疑問の数々。
それらに対して、様々な書物や論文と著者の経験を交えて、論点を提示してくれる一冊。
各トピックに対して、読者が自分で考え行動するための素材やその探し場所を紹介する構成になっている。
自己啓発本などのように“答え”を教えてくれるわけではないため、それを期待して読むことはおすすめしない。
自分の関わる組織の課題に関して着想を得たり、そのためのレファレンス集として使ったりするのに有用と思われる。
なお、すでにこの世にある論点の紹介となるため、それらを知っているor気づいている人にとっては、気づき -
Posted by ブクログ
慶應ビジネススクールの清水先生によるある種の「経営(学)談義」。世界の著名な経営学者や経営者による著書や論文の中から、実際の会社経営の本質や矛盾、違和感、不思議を紐解く内容になっていて、内容は比較的専門的だと思うが楽しく読める。取り扱われているテーマは、人材教育、グローバル化、リーダーシップ、取締役、組織的コミュニケーションなど20個。タイトルにある通り、合理的であるはずの会社経営に理不尽なことが多いのはなぜか、それをわかっていながら正せないのはなぜかなど、膝を打つものばかり。「何億円の失敗よりタクシー代にうるさい」「なぜ愛は急速に失われる?」などなど。これを苦笑いで終わらせるのではなく、自分
-
Posted by ブクログ
組織におけるリーダーの役割を掘り下げていく。
キーワードは「あたりまえ」。
わかっていて当然、言うまでもないようなことでも、実は人によって「あたりまえ」のレベルが異なっている。
「あたりまえ」だと思っているから思考停止に陥る。
そして、本当の「あたりまえ」を見落としてしまっているかもしれない。
豊富な引用を元に、ハッと思わされる事例が次から次へと展開され、読み物として面白い。
話題は多岐にわたるが、実は同じことを違う側面から語っているところが多く、相互に関連し合っている。
ポイントをまとめてみよう。
まず、合理性・正論では人を動かすことはできない。
言葉ではなく、その背景にある気持ち・感 -
Posted by ブクログ
●社員に危機感を伝えるためには。
「船をつくるなら、材木の切り方や鉋のかけ方を教える前に、海への情熱を伝えよ」
自分がこの会社をどうしたいか、自分がやりがいを持って充実した仕事をしている姿をイメージできるか、経営者が社員と将来像を共有できているかどうか、問題の本質はそんなところにある。
●新規事業のアイデア
あったらいいなとなくてもいいなは紙一重。
あったら便利だろうと思えるようなサービスはあまり成功しない。
ゴールドラッシュで儲けた人は金鉱掘りではなく、ツルハシ商人。
●リーダーシップ
任せると放任は違う。
任せたから勝手にやれではなく、陰ながら見守る態度がリーダーに必要。
放任は罪悪。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ題名の通り、「戦略とはなんぞや」という代物ではなくて戦略を「実行すること」に主眼を置いた著書です。
「戦略」が無い企業など聞かないようになった一方で「戦略がうまくいかない」ことばかりを見聞きする昨今の懸念点を出発に、戦略の実行について掘り下げています。
戦略の立案には途方も無い時間と費用をかけるけども、PDCAのDCAは疎かになっているのではないか、つまり、いくら立派な戦略を掲げても、現場からのフィードバックがないことには新たな戦略立案の乱立に終始してしまうだけだということです。
そこでポイントとなるのは「コミュニケーション」だそうです。
飲み会でもない、和気あいあいでもない、& -
Posted by ブクログ
戦略がコモデティー化している。
どこの会社も同様であり、ほとんどが「計画」と同じ意味で使われている。
戦略という言葉がが十分理解されてないまま使われている。
戦略の実行は、立てた計画を粛々とこなすのではなく、基本的な方向性として合意した「核」をもとに、行動を通じて完成させ、差別化をする事が戦略の実行。
その為には「強い現場」は不可欠。=実行させる「資源となる。
しかし、日本の現状は、強みの現場を酷使「競争相手より少ない人数で量をこなす」事が中心になっており、現場は疲弊している。
この会社は何の為にあって、社長はどのようにしたいのか、なぜそうなのかという「経営の気持ち」=「夢」を共有化する。
実 -
Posted by ブクログ
ネタバレ戦略は単なる仮説であり、「実行」を通してフィードバックを得ることで始めて検証しつつ練り上げていくもの。その課程で、新たなやり方に挑戦しなければいけなかったり問題を解決していく営みこそが競争優位につながる。
それを実行にうつしていくためには、人の気持ちに重点をおいた組織内のコミュニケーションのマインドが重要。
ハッとさせられたのは、戦略が実行されない問題要因を構造化したあとに、その要因を1つずつみていくと当たり前のことに気づくが、ではなぜ当たり前を実行出来ないのか?という問に対して「前提が間違っている」と指摘していること。
そもそもその問題意識に対する暗黙的な前提、例えば「戦略が不明確」とい