砂川文次のレビュー一覧
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砂川文次『越境』文春文庫。
ロシアからの侵攻を受け、無法地帯と化した北海道を舞台にした一種のミリタリー・シミュレーション小説である。
『本の雑誌』が選ぶ年間ベスト10の1位に輝いただけのことのある物凄い小説だった。
この小説の凄いところは北海道がロシア軍からの攻撃を受けて支配されている姿を描くのではなく、さらに一歩進めて、ロシア侵攻後にロシア政府も日本政府もロシア軍、自衛隊を見放し、無政府状態となった北海道がロシア軍のや自衛隊の残党、民兵、ロシア難民や海洋資源の利権を求めて集まったマフィア、ヤクザなどが群雄割拠する無法地帯に変貌した姿を描いていることだ。
現在、ロシアによるウクライナ侵 -
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★5 めっちゃ強烈な犯罪&暴力&冒険小説! 屈強な男が悪党たちを追い詰める復讐劇 #ブレイクダウン
■あらすじ
陸上自衛隊に勤務する市瀬のもとに、同業務隊の市瀬が訪れる。先日、市瀬は兄を交通事故で亡くしており、また同じ場所で佐川にとって大切な人物、倉田も亡くしていたのだ。佐川が言うには、市瀬の兄も倉田も、事故ではなく殺害されたらしい。二人はこの不可解な死を追うことになるのだが…
■きっと読みたくなるレビュー
★5 めっちゃ強烈な犯罪・暴力・冒険小説、よくもここまで激動な物語を書きましたね!
まず本の装画をみてくださいよ、屈強の男、入れ墨、銃、マシンガン、旭日章… もう、これだけで怖いっつ -
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ネタバレ序盤で、一つひとつの場面からサクマの不安とか焦りをすごく感じた。ものごとが完全にクリアに見えなくて不安で、将来が見通せなくて、でも変わらなきゃいけない。でも心の中でちゃんとしなくちゃと思っていても自分ではどうにもできない。そういう悩みが一部自分にも通ずるものがあって、その苦しみとかがひしひしと伝わってきてちょっと辛かった。それだけ文章が良かった。
それでもラストでサクマがその分からなさや不確かさっていうのはそれだけじゃなくって、明日への可能性でもあるから大丈夫だよ(若干ニュアンスが違うかもしれない)という答えを見つけてくれて、なんだか安心した。
沢山の人に読んでほしい一冊。 -
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Audibleにて。
前半は、「ケーキの切れない非行少年たち」を連想させる内容であった。「推し、燃ゆ」の少女もそうだが、生まれ持った何らかの苦手さがありそうだ。
しかしその特性に気づき、何らかの工夫を凝らせばこの特性を苦手さにしないことは可能なのだ。各種認知特性に対するユニバーサルデザイン、色覚に難を持つ人に対して作られた最近のゲーム(例えばぷよぷよ)のような合理的配慮が求められる。(倫理資本主義の観点から言っても、これは素晴らしい試みだと感じる)
必要なのは、コグトレなのか環境整備の方なのか。おそらく両方だが、個人的にはコスパ&タイパ的に、後者重視で良いんじゃないか?と思 -
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ネタバレ世の中にはリア充という言葉があるが、充実した生について考えてみたい。テレビを見ると、仕事終わりに、ビールを買って帰る男、女、(ビール会社のCM)から子供と遊ぶ妻を見て満足そうにうなずく男(住宅メーカーのCM)このように充実した人生は、売っているものなのだが、K(戦場のレビアタン)はそう思っていない。「我々は、よりよい生活とか未来、そうでなければ、貧困という仮想敵をイメージして生きている。」しかしこんな生き方は、p194「肥大化して動けなくなった豚のような生だ」という。
p181「仕事と知人と女と金、あるいは車の話....そうでないときは仕事してるだけの日々」こんなものが充実した人生といえるだろ -
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(4.6)
自衛官としてあんまりのリアルさに息を呑んだ。用語や人間関係、風景全てが勤務の風景そのままであったがために、実際有事が起こった際はこうなるだろうと細胞レベルで感じた。
特に表題作である「小隊」これは今までにないほど感情移入して読むことができた。一般の方には分からないであろう感覚、感情がみるみるうちに湧いて出て震えた。自分自身の精神的にも肉体的にも、そしてこれからの勤務においても意識向上の手段として忘れないように、また読もうと思う。いい精神教育題材であると思う。
また、「市街戦」これは両親や友人、恋人に読んで欲しいと心から思える話だった。普段から行軍をするが毎回つらい。何がつらいという -
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本の題にもなっている『小隊』を含め、『戦場のレビヤタン』、『市街戦』と計3篇が収められている。各篇共に、文芸誌の1回の掲載分というような分量である。各篇毎にゆっくりと読んだ。
「5月30日」となっている「第4刷」の文庫本を入手したのだが、「第1刷」は「5月10日」である。これは少し「速い」感じの刷り方であると見受けられる。「話題」の作品であるということのようだ。
各篇は各々に綴られて、各々に発表されている。連作ということでもないようだ。が、通して3つの篇を読むと、各篇の主要視点人物が「実は同一人?」であって、『市街戦』、『小隊』、『戦場のレビヤタン』という順番に、数年間の時間軸で各篇の作中での -
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あるのかないのかはっきりしない「けり病」。専門家ははっきりと「ない」というが、中にはきちんとした肩書きを持つ人間が「ある」と言っているところもある。
過剰に反応した市民に合わせて、収束を求め「どうにかしなければ」という思いだけで作られた条例に首を絞められていく首都庁職員たち。
ここに書かれた構図は、コロナ禍を経験した私たちにとって、とても身近なものとして感じられるはずだが、これは実際に患者が出ている新型コロナとは少しだけ離れたところにある問題だ。
例えば、ステイホームを守るか否か、マスクをするか否か、ワクチンを接種するか否かーーこれらの二手に分かれる出来事において、自分とは異なる選択をする人 -
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ネタバレ芥川賞受賞作。
「ちゃんとしたい」いつもそう思っているのに、難しい話は頭が真っ白になり、深く考えることを放棄してしまう・・・
小さなきっかけで制御できない力が暴発し、極限まで人を殴ってしまう・・・
そんな社会の規範から外れてしまう人を主人公にした作品です。
主人公の佐久間は恐らく知的障害を抱えています。
読んだ時すぐに「ケーキの切れない子供の末路だ」と感じました。
これは以前に読んだ新書「ケーキの切れない非行少年たち(宮口幸治著)」で取り上げられた、認知力の弱い人口の十数%いるとされる境界知能の人のことです。
彼らが特別な教育も指導も受けないままでいると、歪んだ理解をしたり、あとさきを考え