砂川文次のレビュー一覧

  • 臆病な都市

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    地方公務員(区役所の人とか)ってやっぱこんななんだ・・・
    市役所に勤めていた友人も、9時5時でお気楽な感じだったもんな・・・
    コロナ渦の今だと、下界(私のいる医療業界とか)はてんやわんやなのに、保身第一で働いているのか・・・
    お役所のへんな理屈で税金の無駄使いをジャブジャブしているのか・・・

    フィクションだけど、誇張されているんだろうけど、きっと都庁とか区役所勤務の公務員ってこんななんだろうな、って思ってしまうわねー。

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    2022年02月06日
  • 臆病な都市

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    『臆病な都市』は、新型感染症に対する集団ヒステリーと官僚組織の不条理を描いた小説だ。

    『臆病な都市』の中で描かれている新型感染症に対する集団ヒステリーや、大衆の行き過ぎた正義感は、現実世界のコロナ禍でも起こった出来事だ。コロナ禍をモデルにした小説かと思いきや、この小説はコロナ禍が深刻になる前に群像に掲載されている(2020年4月号)。中編小説なので、書かれた時期自体は新型コロナが話題になり始める時期よりも前のことだろう。『臆病な都市』はコロナ禍を予見した小説でもあるのだ。

    『臆病な都市』が描いたのは新型感染症に対する大衆のヒステリーだけではない。東京都庁を舞台に組織の不条理を描き、システムを無批判に受け入れることがどんな惨事をもたらすかについて警鐘を鳴らしている。

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    2021年04月14日
  • 身体を記す

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    それぞれの作家さんが身体についてをどう考えているか描かれているアンソロジーなのですが少し内容が難しい部分もあり、半分くらいの理解です…。
    でもら中には「自分にもこの感覚あったなあ」ということが言語化されていてさすがでした。

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    2026年10月28日
  • 小隊 REVENGE 2

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    前作は小説「小隊」を元にしたコミックであり、この「小隊2」はその続編となるが、ここからは小説で描かれていなかった、その後である。
    前作の評価でも触れたが、小説では主人公である安達3尉が感じる湿度や不快感など様々な感情が、より戦場の不条理を感じさせるものであった。
    本作では小説版の設定に基づいているが、より戦争アクションといった要素が強くなったように思われる。一言でいえば「ハリウッド映画」のようだ。
    小説では元自衛官である原作者の知識や体験により、現実に起こり得るかも知れない戦闘の様相が描かれていた。前作はコミカライズによりどうしてもアクション漫画的になっていたが、本作はそういった緻密な心情などが書かれた原作がないため、よりハリウッド映画的なアクションコミックになった。
    コミックからの「小隊」読者には受け入れられるだろうが、小説から「小隊」を読んだ読者は違和感を感じるかもしれない。
    コミック版「小隊2」として割り切って読むのが適しているだろう。
    コミックは映える?絵面になっているため、突っ込みどころは多数ある。通常は推奨しないが、本作に限っては、それはないw と突っ込みながら読むのも有りかもしれない。

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    2026年10月22日
  • 身体を記す

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    「私の身体を生きる」と対になっている。
    男性からの視点はやはり理解できないことも正直多かった。
    もちろん、硬軟さまざまな内容だったから、ジェンダーを超えた興味や気づきを得られたこともあり。

    春日太一、済東鉄腸の運動神経考。
    大人になって、運動の良さを知ることが出来たのは僥倖だ。

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    2026年10月18日
  • 身体を記す

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    他者との間で認知される性、身体への戸惑い…。町屋良平、朝井リョウなど、現代で「男性」性を帯びて生きることと真摯に向き合う書き手たちのリレー・エッセイ。「私の身体を生きる」の姉妹版。『文學会』連載を単行本化。

    自分が女性だからか、この本の文章読んで文章自体も含め男ってすごく面倒って思った。

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    2026年10月16日
  • 身体を記す

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    女性の書き手が綴る身体や性にまつわるエッセイ「私の身体を生きる」の、男性版。
    女であり女であることに違和感なく生きてきた私にとっては、女性の書いたものの方が当然共感するところは多かったけれど、男性たちの綴る文章もとても興味深かった。
    男女問わず、どんな属性の人だってそれぞれ尊重されるべきではあるけれど、同質である必要は全くないなと改めて思う。

    女性と比べて、身体やジェンダー、性のことを直接的に書いている人がかなり少ない印象を受けた。
    と同時に、男性が男性性を語ることの難しさとはこういうことかと納得させられる。社会において強い側とされる側が何をどう語るのか、語って良いのか、難しいのかもしれないけれど、もう少し踏み込んだ内容が読みたかったな、というのが正直な感想。
    身体より社会、に意識が向いているように感じた。

    その中でも田中慎弥さんの偏屈さが滲む文章がとても好きだった。好きだったとかも言われたくないのかなとか思っちゃう。なんだかいじらしい愛しさがある。

    最後の最後で朝井リョウが‘やっている’。
    両手を掴んでいたはずなのに、その手を掴んだまま大きく振り回されて、遠心力で吹っ飛ばされたような気持ちで本を閉じた。

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    2026年10月02日
  • 身体を記す

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    他の話は割と身体と(男)性について大切なことを訴えたり、考えを変えなきゃいけないことを真面目に説いていて、正論すぎてやや辟易だったりしたが、尾崎世界観が、自分の心の傷とそれの間違った解消法をプリペイドカードで例えたのが秀逸だったのと、春日太一の身体の見た目からくる運動に対するイメージのギャップと、自分の体なのに思いどおりに動かせていなかったことの気づきに共感した。

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    2026年09月30日
  • 身体を記す

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    「身体を記す」とのテーマでエッセイを読み、テーマとの距離感が掴めない作家がいたり、上から目線で今ひとつ面白くない作家がいたり、なかなか同じテーマで作家それぞれのアプローチが面白い。

    「身体は大きかった」は、幼稚園児で便を垂れた、ペニスなど奔放で話が自虐的で面白い。
    「報酬系との戯れ」は、達成感や快感を刺激するスイッチを押し続けたラットの話はなかなか興味深い。
    「じ論」に至ってはナポレオンと痔、軍隊生活と痔など、痔を語る潔さが面白い。
    ロマンティック恐怖症
    「もしかして体育と運動」の逆上がりのグダグダ感も面白く読んだ。

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    2026年09月29日
  • 小隊

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    北海道にロシア軍が侵攻してきたという設定の表題作他2編の短編集。
    いわゆる軍事物だが、実際に銃前に立つ兵士の視点で描かれた作品で、戦争の泥臭さを感じさせる。表題作以外もつまらなくはないのだが、結局何?という結末で、なかなか難しかった。

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    2026年09月13日
  • ブラックボックス

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    2021年下半期芥川賞受賞作
    細かい情景描写、不器用で屈折した主人公、感情の描写、急激に場面が移り変わるという芥川賞受賞作っぽい作品。

    口数少なく不器用でキレてしまう…主人公のサクマは人のヤなとこが見えてしまう30代、何事も長続きしない男。

    タイトルの”ブラックボックス”は人や建物など『見た目では分からない』で表現されてる。
    特にサクマがね…。メッチャ怖いよ周りにいたら

    終わり方がさ…ちょっと光が差したかなってとこで終わられましても

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    2026年07月26日
  • 臆病な都市

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    新型コロナの頃(群像2020年4月号)に掲載された、謎の感染症をめぐる首都の公務員周りの虚無な活動と葛藤など。
    あれから6年後に読むと、日本は多少騒がれたものの新型コロナの対策は行政ともに上手いことやったんだなと思う。何よりこの作品のように「臆病」にならなかった。
    そしてKがなぜ頑なにワッペンをつけなかったのがよくわからん。

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    2026年06月11日
  • ブレイクダウン

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     いやぁ、長かった!読むのに時間をかけ過ぎてしまったので、途中、この人誰だっけ?っていうことも多かったが、なんとか読み終えた。

     個人的にはもっと激しいアクションシーンが欲しかったので、少し物足りなさが残った。

     あまりに巨大な敵と対峙した時、普通なら長いものに巻かれてしまうことが多いが、立ち向かうことのできる佐川がカッコ良かった。

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    2026年04月19日
  • ブレイクダウン

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    ネタバレ

    警察、政治家、密輸にクスリに外国人。先が何となくわかってしまう内容。

    市瀬が主人公なのか佐川が主人公なのかよくわからない。

    背景を語るには、ちょっと長すぎる章。いや全体的に長い。

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    2026年03月13日
  • ブラックボックス

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    前半と後半で物語の流れが急に変わり、個人的にはちょっと読みづらかった。所々、ロードバイクに関する専門用語や雑学が出てきて、面白さもあったり、世の中にはバイクメッセンジャーという仕事もあるのだなという発見もあり、一部は面白買ったと思う。

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    2026年02月02日
  • 臆病な都市

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    「ブレイクダウン」が殊の外面白かったので、砂川氏の著作を遡って拝読。新型コロナ感染拡大前に書かれたからか、新型感染症が枕詞みたいになって問題作と言われているようだが、主題はそんなことではなく、お役所仕事に代表される、組織論理の不条理さと、その善意の無責任さが生み出す悪意の暴走が淡々と描かれている。そこまでの傑作とも思えないが、まあ普通に面白かった。

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    2026年01月12日
  • ブレイクダウン

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    「ブラックボックス」で第166回芥川賞を受賞した、砂川文次氏のアクション&バイオレンス、エンタメ小説。

    氏の著作「小隊」などを、特に「小隊」を文庫で読んだ人なら自衛隊モノ、北海道モノは、また来たか、と思うだろう。
    元自衛官の経験を活かし描かれたその作品は、マンガ化もされている。

    今までと異なる点は、物語自体が局地戦から、かなり壮大になっていること、最強の男が現れ、とにかく強い。強すぎる。1人でバッタバッタと平気で倒し、そして問題を解決していく一種のダークヒーローモノとも言える、など。
    最強の男のバックボーンも描かれ、何故そこまで強くなったのかも明らかになる。

    途中、映画「日本で一番悪い奴ら」を想起させるシーンもあったが、巻末の参考文献にそのモデルとなったと言われる稲葉圭昭氏の著作もあり、よく調べて書いているな、と思った。

    とは言え、主人公と最強の男の出会いから、少し引っかかる所もあり、都市伝説レベルの話が物語に上手く組み込まれているものの、壮大すぎてこれをどう収集するのか、少しハラハラしながら読んだ。

    砂川氏の他の作品や、今後の活躍に期待。

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    2025年12月24日
  • ブラックボックス

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    始終、陰鬱とした空気で物語は進む。
    このままじゃいけないと頭の隅で思いながらも、日々生活する為のルーティンに追われることで、枯渇していく未来をふわっと遠くに押しやり、思考に蓋をする主人公に共感した。
    恐らくADHDであろう主人公から見た社会は、ブラックボックスのように分かりにくい世界で、だから順応出来ずセーフティーネットからもこぼれてしまう。
    そして、社会からみた彼自身も、ブラックボックスの中でもがいているから救われない。
    自己中心的で人の気持ちに寄り添うことも出来ない彼だが、最後、自分の得意とすることで社会に通じるドアを開けることが出来たラストは、静かだが良かった。
    どんな形であろうと、人間は人や社会と繋がることで自らの檻から脱出出来るのだと思う。

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    2025年09月09日
  • 小隊

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    小説『小隊』のマンガ版。内容は小説をしっかり踏襲した内容となっていた。

    戦闘描写の迫力を期待して読んだが、マンガの技法がそこまでうまいわけではなく、まあ及第点か。絵であることでイメージはある程度わいたけれど、期待を超える感じではなかった。

    小説を読んだのは確かウクライナ戦争以前だが、ウクライナ戦争後に改めて読むと、北海道が舞台というだけで単なる正規戦の話であり、凄惨さはない。理不尽なインフラや都市への攻撃も、前線での膠着も、民間人や捕虜の殺害も、子どもの連れ去りも、それらが起こる前の話。

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    2025年08月12日
  • ブラックボックス

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    ある種俯瞰的な表現で語られるのが特徴的。タイトルは外形と中身の話と理解したが、中盤の展開はその点からも印象深い。

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    2025年07月07日