砂川文次のレビュー一覧

  • 小隊

    Posted by ブクログ

    原作のとっつきにくさは漫画になることでかなり軽減されている。
    文字情報を基に頭の中で膨らんでいたイメージとのギャップはどうしてもあるが、原作の迫力は失われていないと感じた。
    版を重ねているようなので結構話題作なのかな?

    0
    2025年06月26日
  • 小隊

    Posted by ブクログ

    小説版は高評価⭐5 としていたので、コミックにも期待、頭の中で思い画いていた配置や様相などの答え合わせ?の意味も込めて読んでみた。
    やはり機微な心情などは表現しきれず、一般大衆向けを想定したのだろうからしょうがない点でもあるが、説明的なセリフが増えた分、小説で感じられた、常にそこにある不快感や理不尽さが薄れ、リアルなアクションコミックのようになった。これをきっかけに小説版を読んでみたいと思う読者が増えることを期待した導入版と考えるべきか。

    0
    2025年05月13日
  • 小隊

    Posted by ブクログ

    著者のバックグラウンドを全面に押し出した短編集。経験に基づく「戦場」の雰囲気は十分。日常と非日常の境目がテーマの1つ。中東やウ戦のことを考えつつ自身のGWを過ごす我々に、善悪や是非を問うのではなく、そういうものであることをありのまま伝えているものと理解。

    0
    2025年05月02日
  • 小隊

    Posted by ブクログ

    ◼️ 砂川文次「小隊」

    ロシア軍が北海道に上陸・交戦。凄惨な戦闘に訓練しか知らない自衛官たちは・・

    著者は元自衛隊員。「ブラックボックス」で3年前に芥川賞を受賞している。

    冒頭の表題作ではすでにロシア軍が上陸して攻めてくる前提で、釧路付近で迎え撃つ自衛隊、その大卒中隊長が主人公。敵は地形が変わるほどの圧倒的火力で自衛隊の陣を攻撃し、砲撃や撃ち合いで大勢の兵士が死ぬ。初めての、訓練ではない戦闘、命のやりとりにさらされた隊員たちの姿と、その前夜の、まだ訓練の名残りがあるかのような雰囲気とのギャップが生々しい。

    次の作品はイラクでの傭兵たち。こちらは自爆攻撃はあるものの本格的な戦闘はない。

    文学界新人賞を受賞したという3作めの「市街戦」。防衛大、一般大学卒の幹部候補生たちの最後の訓練、武装し30キロもの荷物を背負っての100キロの行軍。過去、学生時代の友人、恋人、自宅周辺、東京と夢幻とうつつが交差する作り。訓練。ちょっと昭和の古式ゆかしい構成かも、などと思った。

    ふむふむ。専門用語が覚えきれず、この言葉は何やったかいな、などと考えながらそのまま読む。「小隊」はさすがにえぐい迫力があった。ディストピア的に終わり。続きはないの?と。

    自衛隊や傭兵の活動を小説に生かしていることはひとつ興味を惹かれるポイントだが、どうにも自己主張が強くかつ他者否定的で、冗長さを巧みな技ではなく手段として使っている印象も受けたかな。

    0
    2025年04月24日
  • 小隊

    Posted by ブクログ

    最近戦争ものの小説を読んだせいか、おススメされたので読んでみた一冊。元自衛官が描く戦場のリアル…という惹句なのだが、こういうエグいのが読みたかったわけじゃないんだよなぁ…。

    0
    2025年02月11日
  • ブラックボックス

    Posted by ブクログ

     稍平凡に感じたが、純文系は最近読んでいなかったのでそれなりに楽しめた。

     コロナ禍真っ最中に芥川賞を受賞した作品。それを踏まえて読むと、成る程当時の気分とか風潮のようなものの手触りがそこはかとなく感じられる。

    0
    2025年02月04日
  • ブラックボックス

    Posted by ブクログ

    主人公・サクマの向こう見ずで暴力的な行動に辟易するものの、彼の抱える鬱屈や虚無感、将来不安から目を逸らすための現実逃避など、否応なしに共感出来る部分もあり、彼を『自分とは程遠い存在』と思うか否かで没入度は違うはず。それまでの不穏さに比べ、ラストは些か素直過ぎる気もするが【自由=不安】と【不自由=安心】を天秤に掛けることで、自身と向き合う機会を得たのは怪我の功名と言えようか。アンコントローラブルなものに溢れた現代社会の中で、コントローラブルであろう己自身の感情の機微を注視せよ、というメッセージを感じ取った。

    0
    2025年01月16日
  • 小隊

    Posted by ブクログ

    「小隊」
     北海道に攻め込んできたロシアにボコボコにされる陸自の話。彼らが前線で酷い目に遭いながらも、ラジオからは音楽番組が流れてくる。住民に避難を勧めに行けば、こっちには生活があるんだとつれない返事が返ってくる。
     現に戦争が始まったのだから、自衛隊以外の国民も戦争とは地続きになるはずなのだが、そんな実感は沸かないのがリアルな戦争なのだろう。物語の中で人が死んでいくのだが、悲しさとか敵への怒りみたいなものは湧いて来ず、なんというか、なんでこの人たちはこんなことをしなくちゃいけないんだろうという直観的な疑問が浮かんでくる。そりゃもちろん、敵が攻めてきたら戦わなきゃいけないのだから、疑問に思うことなんてないのだが。
     著書が自衛隊を辞めたこととリンクしているかは分からないが、国家の戦闘行為を担う自衛官という役割に「馬鹿馬鹿しさ」を感じさせてしまう物語だなと感じた。

    「戦場のレビヤタン」
     小隊とは打って変わって主張の激しすぎる主人公の傭兵の語りがとにかく読んでいてしんどかった。
     主人公の置かれた立場の弱さだったり悲しさの感情みたいなものが、ただ説明されている感じだった。キャラの立つライトノベルならアリなのかもしれないけど、純文だと旨みがないというか……

    「市街戦」
     自衛官候補生という「自衛官」であり「社会人」になる過程、言うならば卵の殻を破り世界に出ていく直前期の演習が描かれ、ところどころで夢とも過去ともつかない、追憶のような大学生活の場面場面が挿入される不思議な小説。
     社会人へのイニシエーションというよりは、混沌とした世界に飛び込んでゆく不安のような、混沌としつつも守られている公務員の世界に飛び込んでゆく安寧のような感覚が伝わってくる。
     吉祥寺で繰り広げられる市街戦は、リアルな戦闘描写に近付きつつ、歩行者達は主人公を醒めた目で迷惑そうに眺めていてリアルでは無い。大学生活の回想もおぼろげ。行軍で頭がぶっ壊れている感覚がリアルで良い。ぶっ壊れることによって現実を無理やり受け入れるというか、自分を歪なかたちの現実に溶かし込むというか、そんなプロセスを描いた小説として読めた。

    0
    2025年01月13日
  • 小隊

    Posted by ブクログ

    小隊、最前線で戦う人達。
    終わりの見えない、そもそも終わりが自分達の役割にあるのかどうか。

    少しも光を感じさせてくれない。意地でも見せない感じ。リアルを投げつけられた感じ。

    0
    2024年11月25日
  • ブラックボックス

    Posted by ブクログ

    ずっと前に買って積読してたもの。
    前半はメッセンジャーについて詳細に書かれていて、ずっとその話なのかな?と思っていると、突然場面が変わりました。
    うーん…サクマはけっこうメッセンジャーに向いている感じなのだけど、それで満足しているでもなく…
    でも、キレて暴力に訴えるともうその時点で、やっぱりそれは駄目でしょう、と。
    世の中は不公平で、お金持ち、成功者といっても運によるもの…もちろん個々の努力もあるでしょうが、それすら生まれ持った才能があったからこそで…
    人は人!偉いも偉くないもないんだよ、と。好きなように生きれば良いんだよ、とサクマに誰か教えてあげればね、良かったよね、と思いました。
    そういうこと言いたいんじゃない!って作者に怒られそうですけど…

    0
    2024年07月23日
  • ブラックボックス

    Posted by ブクログ

    そういう気持ちで生きている人がいるのか?と不思議だったけど、賞をとったのだから共感を得ていると思う。自分には考えられない視点を学べて良かった。感動という感じはまったくない。

    0
    2024年06月16日
  • ブラックボックス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    他人の人生はブラックボックスで、どんなに憧れていてもそうなるまでの過程がどうなっているのかわからない、というのはたしかにそうだなあと思いました。
    サクマが自分の能力の中で人の役に立てること(本の中だと工具いじり)を感じ、希望を少し見出したところで本作は終わりですが、報われて欲しい思いました。

    ゴールがあらかじめ用意されている環境は安心で楽だけど、どれをとっても全く同じ日がないように、毎日何かが変わっていくことの方で生きている実感を味わえるというメッセージを感じました。

    0
    2024年05月10日
  • ブラックボックス

    Posted by ブクログ

    サクマの衝動的な言動の数々が、単調な日常から生じる将来への不安や、社会不信からくるものなのか、それとも先天的な性質なのか、、
    とにかく、彼の極度に自制心を欠いた行動には驚かされた。

    0
    2024年04月24日
  • 小隊

    Posted by ブクログ

    「小隊」はよかったけど、後の2作は刺さらなかった。
    戦争に至る背景とかもっと詳しく書いてほしかったかも…

    0
    2024年03月05日
  • 小隊

    Posted by ブクログ

    芥川賞受賞作
    「ブラックボックス」 を読む前に。
    非日常を日常とした若者の一人語り。
    といった感覚。
    たぶん再読はしないです。

    3篇収録されていて
    表題の「小隊」 は非常に読みやすく、
    デビュー作である 「市街戦」はもうろうとした意識の中の 展開のため少々読みにくさはある。
    とはいえ1冊通読するのに5時間程度。
    ふむ。

    0
    2024年02月23日
  • 臆病な都市

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ⚫︎受け取ったメッセージ
    わからないものに対する畏怖が
    人々のパニックを作り出す

    ⚫︎あらすじ(本概要より転載)

    新型コロナ感染拡大の前に書かれた、新鋭による問題作。

    鳥の不審死から始まった新型感染症流行の噂。
    その渦中に首都庁に勤めるKは巻き込まれていく……。
    組織の論理と不条理、怖れと善意の暴走を生々しく描く傑作。

    組織の内部を描くという点で、物凄い洞察力を持った作家だ。
    ――亀山郁夫

    コロナがこうなる前に書かれているというのに凄みを感じる。
    ――安藤礼二

    まったく、なんだってあんな根拠のないものにそうすぐ振り回されてしまうのだろう。
    それとも本当に、ただ自分のあずかり知らぬところで未知の病気が広まりつつあるのではないか、とも考えてみたが、やはり実感は湧かない。
    家々から漏れる灯りがそこここに生活が在ることを教えてくれる。言い知れぬ不安が、影のように自分のあとを追ってきている気がした。 ――本書より



    ⚫︎感想
    コロナ禍を経験する前に書かれた本書。
    コロナ禍を経験したから、あり得る、わかると思いながら読める。が、これがコロナを経験しないで読んでいたら、ここまで身にせまって考えることは難しかったのではないだろうか。砂川さんの先見の明に感銘した。今でこそコロナの実態を理解し落ち着いているが、コロナが流行り始めた頃、買い占めや、マスク不足、罹患した人への差別など、人はわからないものに対して過剰に反応するものだということはよく覚えている。それに対して、政府の対応はどうだったか?奇しくも、この物語を証明するのが、コロナ禍だ。

    0
    2023年11月14日
  • 小隊

    Posted by ブクログ

    題名:「小隊」他二編の短編集。

    「小隊」は北海道にロシア軍が上陸し、釧路付近で地上戦になる話。
    この話が全編続くと思っていたら、すんなりあっけなく終わる。

    土地勘があるので、物語は生々しく思える。

    「戦場のレビヤタン」、「市街戦」はKが一人称で登場する。

    「市街戦」からの「戦場のレビヤタン」 なのかと邪推してしまう。

    0
    2023年02月03日
  • 小隊

    Posted by ブクログ

    自衛隊というか軍事に関して今まで触れたことがなかったので、知らない専門用語か多く多少読みにくく感じましたが、この作品を通じて「実際の戦争って、こんなものなのかもしれないなぁ」と感じた部分が235ページにわかりやすく書いてありました。

    0
    2023年01月26日
  • 小隊

    Posted by ブクログ

    リアルな戦場を描いておりますが描いただけで終わりだったのかなと感じました。ブラックボックスもそうだったのですが結局読み終えて「で?」としか思いませんでした。(わたしの感受性の問題だと思います)

    0
    2022年12月08日
  • 小隊

    Posted by ブクログ

    戦争って綺麗事じゃないよなということを、まざまざと感じた。軍備に詳しい人なら、読後感が違ったものになるかもしれない。

    0
    2022年11月05日