大橋歩のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
一遍の量がとってもちょうどいい。
家事の合間、お風呂入る前、職場での昼休憩、、
どんな場面でもすぐにふっと別の場所に連れて行ってくれる。
そして何よりくどくない。
ユーモアを2.3滴混ぜながら彼の追体験をさせてくれるんだけど、押し付けがましくないというか、
距離感がちょうどいいというか。
時々憑依の如く文章に引き摺り込まれて
胸焼けする、、という作品もあるじゃないですか。
彼の作品にはそれがない。
彼のこの魅力的なスタンスこそが
小説に見え隠れする美しさなのかな〜とも思ったり。
あんなに苦手意識があったはるきの文章なのに
エッセイにまで手を出しているという。。苦笑
彼の作品についてあれこれ語るのは趣がないけれど、たくさん感じてしまったので記す。 -
Posted by ブクログ
重い小説、難解な小説の後は村上春樹さんの脱力エッセイがおすすめ。中でも、村上ラヂオ2.3はかなり面白い。
・オムレツを作ろう
・献欲手帳
・死ぬほど退屈な会話
・とんでもない距離、ひどい道
・いちばんおいしいトマト
がお気に入り!
特に、村上春樹さんが学生時代、北陸を徒歩旅行した時に、農家の方がトマトをくれた話が心に残る。
能登半島の善意が沁みてくる。
太田幸司さんが決勝戦で18回を一人で投げきり、それでも0対0で決着がつかなかったあの夏の出来事だ。
春樹さんの話を読んでいると、走りたくなる。
そして
シューベルトの「アルペジオール・ソナタ」を聴きながらオムレツつくりたくなる。 -
Posted by ブクログ
小説の村上春樹もいいけどエッセイの村上春樹はさらにいい。
クスッと笑えるエッセイに、今週の村上というおまけ付き。
今週の疲れがどどっと出て、テレビの画面を見て思い切り受け身で過ごそうと思ったけど、この本読んでたら疲れが抜けていった!
あまりにも可笑しくて、ばかばかしくて、脱力感。
本人曰く、ビール会社が作るウーロン茶。
これがまた味わい深い。
実際のオリンピック、ドイツとパキスタンのホッケーの試合を観て純粋にスポーツの醍醐味を味わったり、メジャーリーグの試合を観戦し、Aロッドの一挙手一投足を観察したり、毎度のことながら視点が面白い。ヒノマルの数とか結果とかに無縁な観戦姿勢が村上流。
最後は真面目に決めてた。
「小説も音楽も、心の痛みや悲しみを、深いところで誰かと担い合える。」
まさにその通りだと思う。
小説て音楽に救われている。 -
Posted by ブクログ
村上春樹のエッセイ集『村上ラヂオ2―おおきなかぶ、むずかしいアボカド―』を読みました。
村上春樹の作品は3年前に読んだ『村上さんのところ』以来ですね。
------
なぜ、アボカドはむずかしい?
究極のジョギング・コースってどこだろう。
アザラシのくちづけの味、ギリシャの幽霊、ロシアと日本のかぶをめぐる昔話の違い……etc。
小説家の抽斗(ひきだし)から飛び出す愉しいエピソードの数々。
長編小説『1Q84』刊行後、雑誌「アンアン」に連載された人気エッセイ・シリーズ52編を収録する。
『おおきなかぶ、むずかしいアボカド―村上ラヂオ2―』改題。
------
マガジンハウスの発行している雑誌『anan』の2009年(平成21年)10月21日号、2010年(平成22年)3月3日号、2010年(平成22年)3月24日号から2011年(平成23年)3月23日号に連載されたコラムを加筆修正してまとめて2011年(平成23年)に刊行された「村上ラヂオ」シリーズの2作目となる作品… 雑誌連載時に毎回ついていた「今週の村上」という一行コメントもすべて収録されています。
■十年ぶりに戻ってきて 村上春樹
■野菜の気持ち
■ハンバーガー
■ローマ市に感謝しなくては
■パーティーが苦手
■体型について
■エッセイはむずかしい
■医師なき国境団
■ホテルの金魚
■アンガー・マネージメント
■シーザーズ・サラダ
■いわゆるミート・グッドバイ
■オリンピックはつまらない?
■右か左か
■究極のジョギング・コース
■夢を見る必要がない
■手紙が書けない
■オフィス・アワー
■無考えなこびと
■やあ暗闇、僕の旧友
■三十歳を過ぎたやつら
■オキーフのパイナップル
■まるで豹のように
■もうやめちまおうか
■悪魔と青く深い海のあいだで
■タクシーの屋根とか
■ちょうどいい
■新聞ってなに?
■コミュニケーションが必要なんだ
■月夜のキツネ
■太宰治は好きですか?
■他人のセックスを笑えない
■本が好きだった
■携帯電話とか、栓抜きとか
■キャラメル・マキアートのトール
■おいしいカクテルの作り方
■あざらしのくちづけ
■うなぎ屋の猫
■ガラスの家に住む人は
■ギリシャの幽霊
■お一人様の牡蠣フライ
■自由で孤独で、実用的ではない
■おおきなかぶ
■こっちのドアから入ってきて
■アボカドはむずかしい
■スーツを着なくちゃな
■並外れた頭脳
■『スキタイ組曲』知ってますか?
■決闘とサクランボ
■カラスに挑む子猫
■男性作家と女性作家
■ジューン・ムーン・ソング
■ベネチアの小泉今日子
■挿絵をさせてもらって 大橋歩
■文庫版あとがき 大橋歩
1.人の悪口を具体的に書かない 2.言い訳や自慢をなるべく書かない 3.時事的な話題は避ける… これが村上春樹さんがエッセイを書く時に自ら課したルールだそうです、、、
そんな法則に則って書かれた、どうでもいいようだけど、やっぱりどうにも読み過ごすことが出来ない、心に沁みる興味津々のエピソード… 究極のジョギング・コース、オキーフのパイナップル、ギリシアの幽霊、あざらしのくちづけ――うーん、なるほど。
いやあ、ほんとに。マッサージのように、心のこりをときほぐしてくれるハートウォーミングな語り口… それに彩りを添えてくれるのは、大橋さんの美しい銅版画、、、
10年ぶりに帰ってきた、アンアン連載の伝説のエッセイ『おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2』… 村上さん曰く「“日本でいちばんおいしいウーロン茶”を目指して書いた」エッセイ。
肩の力を抜いて、気楽にご賞味ください。
大橋歩のイラスト(銅版画)と一緒に愉しみました… 村上春樹のエッセイや紀行って、心地良く、そして愉しく読めるんですよね、、、
考え方に共感できるからなんでしょうねー 価値観が近いのかな… 憧れもあるんでしょうね、きっと。
豊富な経験で得られた蘊蓄や寸止めされた下ネタの巧さが堪らないですね… 「今週の村上」という一行コメント(つぶやき?)もイイ感じでした、、、
もっともっと読みたくなるエッセイですね。 -
Posted by ブクログ
「村上春樹」のエッセイ集『村上ラヂオ3―サラダ好きのライオン―』を読みました。
『村上春樹 雑文集』に続き、「村上春樹」作品です。
-----story-------------
「村上春樹」の抽斗(ひきだし)の中には、日々の小さな発見がいっぱい!
「小確幸」エッセイ・シリーズ。
日々の暮らしの中で体験した愉快な話から、人生の深淵に触れる不思議なエピソードまで、小説家の頭の中の抽斗には、話題がいっぱい!
「どうして寝る前に限ってネタを思いつくんでしょうね?」と悩みつつ、つぎつぎ繰り出されるユーモア溢れるエッセイ52編。
「大橋歩さん」のおしゃれな銅版画も楽しい人気エッセイ・シリーズ第3弾。
『サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3』改題。
-----------------------
マガジンハウスの発行している雑誌『anan』の2011年(平成23年)3月30日号から2012年(平成24年)4月4日号に連載されたコラムと『GINZA』の2012年(平成24年)4月号に掲載された文章を加筆修正してまとめた、「村上ラヂオ」シリーズの3作目となる作品です、、、
「大橋歩」のイラスト(銅版画)と一緒に愉しみました… 相変わらずリズムの良い文章でテンポ良く、愉しく読めました。
■まえがき 村上春樹
■忘れられない、覚えられない
■ブルテリアしか見たことない
■愛は消えても
■真の男になるためには
■オペラ歌手のシャム猫
■ギロチンを待ちながら
■オムレツを作ろう
■裁判所に行こう
■スーパーサラダが食べたい
■献欲手帳
■死ぬほど退屈な会話
■チップはむずかしい
■知りません、わかりません
■シェーンブルン動物園のライオン
■この曲を聴くと
■僕の好きな鞄
■ああ困った、さあどうしよう
■とりあえず小説を書いているけど
■プレゼントする人、される人
■ジャズは聴きますか?
■占い師としての短いキャリア
■ブルー・リボン・ビールのある光景
■岩にしみ入る
■いわゆる新宿駅装置
■すまないな、ルートヴィッヒ
■楽しいトライアスロン
■さあ、旅に出よう
■秋をけりけり
■そうか、なかなかうまくいかないね
■自分の体で実験する人たち
■カラフルな編集者たち
■私が死んだときには
■たくさんの人の前で
■昼寝の達人
■ムンクの聴いたもの
■犬も歩けば
■コップに半分
■二番じゃだめなのか?
■猫に名前をつけるのは
■無口なほうですか?
■愛欲の根っていうか
■高いところが苦手
■貧乏そうに見えるのかな
■とんでもない距離、ひどい道
■信号待ちの歯磨き
■こういう死に方だけは
■ワシントンDCのホテルで
■想像の中で見るもの
■濡れた床は滑る
■ひどいことと、悲惨なこと
■いちばんおいしいトマト
■椰子の木問題
■あとがき 大橋歩
意外と面白いのが、エッセイの後に描かれている『今週の村上』という僅か2行の文章、、、
「肉食系女子とか、草食系男子とかはあるけど、魚食系おばさんとかはないんですかね。」とか、
「犬の名前ではポチというのがわりに有名だけど、ポチっていったい何のことなんだろう?」とか、
どうでも良いけど、ちょっとクスっと笑えるんですよね… 実は毎回の愉しみでした。
本来のエッセイでは、
『献欲手帳』の、「エネルギー手帳」をつくって、街角にバイクマシーンを並べて発電をしてもらい、健康増進とクリーンエネルギーの両立を目指そうという提言?や、
『この曲を聴くと』の、音楽が意識をスルーして何かに直結しているという意見… 何かをしていると意識せずに思い出す曲や、ある曲を聴くと思い出すシーンってありますもんね、
『岩にしみ入る』の、『アリとキリギリス』は元々『アリと蝉』だったけど、北方のヨーロッパでは蝉は馴染みのない虫で意味が理解できないことからキリギリスになっちゃったという逸話… そもそも、この物語はギリシアで作られたのを初めて知りました、
『さあ、旅に出よう』の、旅の荷物を減らすために、捨てても良い服を持っていくという意見… これ、私も実践してました、
等々が印象に残りましたね… 「村上春樹」作品は、エッセイや紀行を中心に何冊も読んでいるせいか、どこかで読んだことあるなぁ、と感じる作品も多かったですね。