大橋歩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
雑誌『アンアン』に連載された村上春樹さんのエッセイ集。
挿絵は大橋歩さんの銅版画です。
約10年前に刊行された『村上ラヂオ』は、
ワケがあるわけでもないのに二冊買ってしまいました。
つまり、読んだのを忘れて買った。
それは当時、読書記録をつけていなかったせいかもしれない。
はたまた、今回のエッセイもそうですが、
すらすらと書かれた他愛のない(でも、おもしろい)
一篇3ページ、挿絵をいれて4ページの短い文章なので、
きっと3ヶ月後くらいには読んだことを忘れてしまいそうなくらいです。
それほどに、毒っ気のないような清涼なエッセイだと言えるでしょう。
小説家は、小説を書くのに小ネタのようなものを溜めこんでいて、
必要に応じて小説に使うのだ、と村上さんは言う。
そして、『1Q84』を書きあげた後だからこそ、
残った小ネタを放出できるから、このエッセイの連載を引き受けた
というようなことをおっしゃっている。
それで、その吐きだされた、残っていた小ネタの数々なんですが、
おもしろいんですよ。ユニークです。
バーで隣の女性に話したら喜びそうな話ばかり。
そして、その語り口もおだやかかつ軽妙で口当たりがいいのです。
こういうおもしろい話をいっぱいできるから、
村上春樹さんってすごいよなぁって思える。
そこかよ、ってツッコミが入るかもしれませんが。
もちろん、このエッセイでも文章の旨味っていうのは
存分に味わうことができます。
たしか、単行本で『村上ラヂオ3』も発行されてますよね。
こちらも、文庫化待ちです。