天花寺さやかのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレまさかあそこまで大ちゃんと栗山くんがボコボコにされる展開になろうとは。
最初の丹後王国の話がなまじほのぼのとした、それでいて食事が美味しそうで、敵もどこか憎めない感じのコメディ系な話だっただけに(まあ神様の力は怖かったけれども)そのギャップが凄かった。
帯にある「最強の敵」は、まさしく嘘偽りない話だった。
それゆえに、今回は敗北からの事前準備までで続きものとなっている。
確かにあれほどの相手、一冊では収まるまい。
敵の動向も気になるが、より気になっているのは三角関係の行方。
どう考えても総代くんに勝ち目はないし(大ちゃんはもう塔太郎に対して、本人に聞こえていないとはいえ「愛している」発言しているし)彼のことだ。
大ちゃんの想い人も、その想い人が大ちゃんをどう思っているのかも見えていると思う。
芸術家は「目」がいいはずだから。
それでも、引けないんだよね。
恋心は難しい。
唯一勝ち目のある展開があるとすれば、塔太郎が身を引くパターンだろうが、一度それに近いことをやっちゃっているので、多分この先はない。
それに、そもそも大ちゃんにとって総代くんは「ライバル」であり、仕事仲間として嫉妬する場面は多々あっても、異性として認識は恐らく全くされていない。
この時点でもう色々お察しで……不憫である。
二人が結ばれるのが先か、敵との決着がつくのが先か、それとも総代くんが自分の気持ちに折り合いをつけるのが先か。
そういう意味でもこの先の展開が楽しみだし、とても待ち遠しく思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ京都の女性はおしとやかなのかと思いきや、明日香は京女ながら非常に押しの強い女性だった。
一目惚れした相手にプロポーズしてしまうほど。
勿論相手にはプロポーズをかわされてしまうが(そりゃそうだ)就職の件はちゃんと受け止めてくれるあたり、その相手である泰彦はいい男である。
しかも全く知らない世界だった和装・お衣装の世界に飛び込んでも、嫌がるどころか興味が出て、しっかり勉強する努力家。
いい男である。
明日香の一目惚れという直感は間違いではなかった。
京都の貸衣装店でのお話。
タイトルに「恋」とある通り、お話に出てくるお客様はカップル(もしくはカップル未満の男女)が多い。
しかも少し問題や悩みを抱えているカップルたち。
そんな彼もしくは彼女の背中を貸衣装(和装)がそっと押してくれる、そんな話だったと思う。
泰彦と仲のいい女性が出てきて、恋愛面としてのピンチは多少あったが、お仕事面での大きな失敗や挫折はない感じなので、安心して読めるお話。
そういう意味では少し物足りなさもあるかもしれない。
前向きになれるお話なので、元気になりたいときに読むと、お客様と同じように背中をそっと押してくれる物語だと思う。
特典SSは作者さまの別作品とのクロスオーバーなお話。
いずれ「あちら」の話にも主役カップルが出てくるのかもなんて、そういう妄想も広がった。
楽しみである。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ塔太郎は本当に律儀に総代くんの約束を果たしていて、ああもういい人だなと改めて思った。
確かに口実は大ちゃんの今後の修行相手には総代くんの方が適任だし、塔太郎自身も別途修行が必要なのは分かっていたけれど。
しかも大ちゃんは塔太郎の前回の発言(いっぱいいっぱいだった時の、しかも自覚前の発言)を多少引きずっているから、気持ちがばれないように必死になっているし。
その割に、この巻内で、無意識に大ちゃんと塔太郎はいちゃついているので(少なくとも自分にはそう見えた)何でこれで両片思いなんだよと。
総代くんも気付けという(前回も言ったけれど)
総代くんも自分の恋と技の修練で手一杯だから、視野狭窄にはなっていると思うけど。
あの二人を見ていると、すれ違いさえ正せればあっという間に転がるよ。
勝ち目ないよと教えてあげたい。
今回は大きく分けると二本立て。
根幹は繋がっているけれど、対陰陽師戦と祇園の舞妓さんたちの悪夢解決のお話。
そう言えば、陰陽師がちゃんと出てくるのは初めてでしたっけ。
式神を使ったバトルに大掛かりな結界と、陰陽師の術を多数使ったバトルは見応えがありました。
そして非常にフランクな晴明さま。
あまり見ないタイプで新鮮でした。
祇園のお話は、何気に大ちゃんのコスプレも拝めて小説ながら眼福でした。
何でイラストないんだろうという。
勿体ない。
この話は謎がちょっと複雑になっていたのも面白かったです。
今回の騒動で暗躍しているのは勿論、塔太郎のお父上がまとめている秘密結社。
ただ今回読んでいて思ったのは、自分を神として崇めさせて都まで作っているのは、本人は現人神のつもりなんだろうけれど、傍から見ていると中二病を拗らせた哀れなおじさんにしか見えなくて、ちょっと哀愁を誘った。
やっていることが痛いというか。
結構大ごとな悪事を働いているようではあるけれど、何だろう、今回やっていることが色々分かったときに抱いた印象が「痛いやっちゃな」だったので……すまんのう。
こんな奴がラスボス(と思われるが)なのかと思うと、あやかし課のみんな(特に塔太郎)への同情が禁じえない。
苦戦はするんだろうけど、さっさと痛い父親の目を覚ましてやってくれと思う。
なお初版には限定ペーパーもついていて、大ちゃんと塔太郎の往復書簡の中身が読めてしまいます。
手紙では塔太郎が妙にかしこまっていて、微笑ましく思いながら読みました。
本来は二人だけのやり取りのはずなのに、覗き見してしまってすまんのと思いつつも楽しませていただきました。
そして、ますます総代くんの勝ち目がないなとも思うのであった。
だから、この二人の間に割って入るのは無理だって! -
Posted by ブクログ
ネタバレ冒頭のお話が大ちゃんも塔太郎もナイスバディぶりを見せてくれただけに、その後のすれ違いっぷりは読んでいて非常に辛いものがあった。
塔太郎自身が悪いという訳ではないが、タイミングが色々最悪だったというか。
一人で抱え込んでしまったがために、本当に大事なことや人を自ら遠ざけてしまうという悪循環。
大ちゃんも大ちゃんで、こちらも一人で抱え込むから後半非常に大変な展開に。
と言う訳で、大ちゃんにとっても塔太郎にとっても試練の巻となった。
特に大ちゃんは「まさる」から戻れなくなるという、変身ものでは避けて通れない試練が立ちふさがる。
大ちゃんと「まさる」が別人格というのが、これまた話をややこしくしている。
今回「まさる」の成長ぶりは一番凄いものがあったが、まさか筆談できるまで意思疎通が可能になり、しかも恋まで経験するとは。
ただでさえ大ちゃんと塔太郎の恋模様がややこしいことになっているのに、「まさる」まで恋してしまうと収拾がつかいないのではと心配になるほど。
「まさる」の恋は無論成就はしない訳だが、今後もこういうことが起きた場合、「まさる」の想いをどうするのかという問題が度々上がってくるのではなかろうか。
いずれ大ちゃんと「まさる」が離れて、それぞれが独立するという展開が来ない限りは、なかなか扱いが難しそうな点だなと思った。
独立あるのかなあ……そうなると、あやかし課としては人員が増えてやりやすそうだけど。
今回は閑話で塔太郎視点が入ってくるので、彼の心情が読者側にも分かりやすくなっていたのはありがたかった。
やはり今にして思うと本当にテンパってるなと感じる。
だから要所要所で悪手を打つという。
特に敵に塩を送ったのはまずかった。
今回、総代くんが大ちゃんへの想いを自覚して塔太郎に宣戦布告。
の筈だったのに、塔太郎がそれどころではなかったせいで、総代くんと大ちゃんの間を取り持つと約束してしまうほど。
うおおおい、ヒーロー、それでいいのか!
総代くんすら戸惑っていたやないか(多分、宣戦布告が肩透かしに終わったこともあって余計だろう)
これまた塔太郎も律儀だから、最後の最後で自分の想いに気が付きはするが、約束したから義理は果たすと総代くんへのアシストを断らない模様。
これはまた次回以降に別のすれ違いフラグが立ってしまったではないか。
恋する相手が別の人との恋を応援していると知ったら、今回の二の舞にならないだろうか。
今からそればかりが心配である。
非常に大変な試練だったが、得たものも多い。
ただその分、他の不安要素も残す結果に。
もう総代くん、あの二人は両片思いやねん、空気読んでくれんかねと思ってしまうほど。
どうなるんだろう、これ以降……
それにしても、今回も登場の渡会。
どこにでもわいて出るね、この方。
ゴキブリかしら? -
Posted by ブクログ
ネタバレ大ちゃん試練の時。
レベルアップのためとはいえ、一時的に塔太郎と離れ離れになるし、武器の刀も使い物にならなくなってしまうし、事件の展開そのものもハラハラさせられることが多い3巻ではありましたが、それ以上に大ちゃん大丈夫かと非常に心配になってしまいました。
大ちゃん(及びまさる)が乗り越えなくてはいけない試練だったので、その先に得られたものは多かったとは思いますが。
大ちゃんもまさるも強くなった!
恋愛面の方も折角大ちゃんは自覚したのに、ご覧のとおりブレーキのかかる展開かつ自分自身も進展はまだ早いと後輩に徹することを選んだ状態なので、これはこれで非常にもどかしい思いをしました。
まあ安易に引っ付いてしまうと、それはそれでご都合主義かと思わないでもない。
塔太郎の方も最近は思わせぶりな態度を見せることが増えてきたので、今暫くはニヤニヤしつつ、このもどかしい状態を見守ろうと思います。
事件の方は前述通り、今回はかなりえげつないというか、強敵で同情の余地のない輩が多い。
特に最初の話と最後の話の敵ははらわた煮えくり返りそうなほどの悪でしたわ。
その分、戦闘シーンの描写にも熱が入っていて、いつも以上の迫力がありました。
特に弁慶の話の総力戦は見ものです。
キャラクター小説ながら手に汗握る戦闘シーンは毎回本当に凄いと思います。
敵の凄まじさ、それに打ち勝つ主役たちの活躍、最高でした(語彙力)
あ、新キャラも登場しております。
特に騎馬隊がかっこいいのです。
女性キャラだったので、もしや恋のライバルかと心配になりましたが、そんな心配は必要なく、寧ろかっこいい女性でありました。
馬に乗る塔太郎というサービスショットも見逃せないのです。
そりゃ大ちゃん惚れ直すよね(それでいてブレーキ中というもどかしさ……たまらない)
この通り、今回も見どころ満載な物語となっております。
面白かった!(だから語彙力) -
Posted by ブクログ
ネタバレバトルシーンも大ちゃんと塔太郎くんの恋模様もパワーアップしたなと感じた2巻。
最初の話からして、びっくりのアクションにバトル。
渡会に本当に勝てるのかなとハラハラ。
あやかし課総動員でしたしね。
無事に勝てた時の安堵感と言ったら。
その後の話が、今度は恋愛方面に振り切った話でそれはそれでハラハラしましたが。
嫉妬中の大ちゃんを宥める竹男さんと琴子さんに爆笑。
コメディパートもあって笑いながら読んでましたが、この話でも迫力あるバトルがあったので油断できない。
塔太郎くん、2話連続の変化お疲れ様でした。
大好きな祇王寺が出てきたのは嬉しかったなあ。
塔太郎くんのある方への返事のシーンは見ものですぞ。
後半は祇園祭。
ほっこりあり、奇跡あり、まさかのハグありと見どころ盛りだくさん。
これまで登場した方々も多数出てきますので、そこも楽しみの一つ。
俊光さん、性格が少し丸くなってる……ツンデレですね。
前述通り、ある2人のハグには悶絶したんですけど(いいぞもっとやれ)祇園祭で印象的だったのは、神功皇后様降臨のシーン。
まさか来ていただけるとは思いもせず。
あやかし課の世界では神様も仏様も親しみやすく身近に感じられるのですが(まさか大日如来様がお茶してるとか思いもしない)彼女は流石の神々しさでした。
それにしても本当に諸々パワーアップしていた2巻でした。
帯に偽りなしでした!