はらだ有彩のレビュー一覧
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話によって好き嫌いの振れ幅が激しかった。
少し感情的かつ感傷的な解釈が入る話は砕けた語り口も相まって女の子のTwitterを見ているような感覚になり自分が読書に求めるものとは少し違ったな…と感じた。パターン化されたツッコミや過剰な共感、肯定パートにインターネットみを感じて白けてしまう部分はあった。
一方で猿婿入りのような考察は面白くて個人的には八尾比丘尼の話が好き。人間は死別以外でも沢山の永訣を繰り返す例の「生きていてももう二度と入ることのできない部屋」の部分を何度も読み返した。人生の中で自然と訣別することになった沢山のモノやコトに思いを馳せながら少し切なくなった。
昔話は「昔の価値観クソだ -
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この社会で「別にダメじゃないのに、なんかダメっぽいことになっている」アレコレ。ちょっと立ち止まって、一緒に考えてみませんか?『日本のヤバい女の子』著者による、「ダメ」の呪いを解いて明日が生きやすくなる思考実験エッセイ集!
読んでると、あーほんとに!って思うことがたくさんあって、こんなに私たちって理不尽な目に普段から遭ってるんだと脱力してしまう。毎日頑張ってる私たち、超偉いじゃん。女子が高級店で払おうとこんな恐ろしい目にあうのかー。自分が経験したことないからびっくりした。育休とかも自分が経験ない分、私も思い至らないところがあるんだろうな。反省。そしていちいちこんなエッセイが書かれなくてもよくなる -
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『女ともだち──ガール・ミーツ・ガールから始まる物語』は、『日本のヤバい女の子』『百女百様』などの著書が多くの女性の支持を得たはらだ有彩さんが、小説、コミック、映画、アニメなどの物語のなかで描かれた「女性ふたり」の関係に注目し、「彼女たち」の物語を通して「私たち」に力強いエールを送ってくれるエッセイです。
比較的読書好きだと自任していたけれど、実はほとんどの作品を未読だった・・・ボーイ・ミーツ・ガールの話ばかり読んでたのかな・・・。今まで女の子の強さや美しさをはらださんのエッセイでたくさん感じてきて非常に気持ちが良かったのだけれど、今回は「ふたり」の関係性にフォーカスが当たっていて今までのエ -
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見た目。
それは他人を推し量り自分をどう見せたいかを示す「記号」である。
私は高校までは本当に垢抜けなくて、(大した中身ではないのに)中身が一番、見た目を飾ることはアホくさいと思っていた。
それを転向させたのはモテたかったから!!!!!
けれども、ピンクの服なんて「無理」「似合わない」と思っていた。
(ピンク=モテとは短絡的だが)
しかしギャルにもなれず、メンズライクもスポーティなのも組み合わせられず、完全に迷子だった。
有り体に言えば、ダサかった。
今は彷徨ったおかげでだいぶマシになった(と思う)。
好きなものを、好きなように着ればよかったのに。
22頁から29頁までの話はピンク恐怖症の私 -
Posted by ブクログ
ネタバレ日本の古典に登場する女性たちの行動における意思を現在の視点から推測してみるという内容。
ポップなタイトルや表紙とは裏腹に、一つ一つの物語について、それに関連する話についてとてもよく調べられていて面白く説得力のある内容だった。
昔話では女性の行い、怒りや恨み、それに至る心の流れがスルーされているという指摘が印象的だった。女性が怨霊になって人を殺す前に止められたのではないか、誰かが慰めてあげればそれで救われたのではないかという考えがとても優しく、彼女たちに心から寄り添っていると感じた。
この本で紹介されている女性たちは物語に登場する前から様々なレッテルを貼られ、そのレッテル通りの行動を強制されてい