あらすじ
烈しい時代をサバイブしてきた女たちの生涯。
酒井順子さん、ヤマザキマリさん推薦!
「熱い魂を持つ女たちが拓いた道を、私たちは決して見失ってはならない」
(酒井さん)
「「烈」という甲冑の下に、宿命を満身創痍で受け入れる健気な女たちの姿が見えてくる」
(ヤマザキさん)
歴史に名を刻んだ女性たちは、その生の中で何を思い、行動したのか。性別、人種、文化、階級――数々のスティグマの中にあった20人の人生を、『日本のヤバい女の子』シリーズ等で注目を集める気鋭の著者が独自の視点で紐解く。
「誰にも「幸福だった」とか「不幸だった」などとジャッジできない、彼女たちの人生をもっと知りたいと思ってしまう。私も今、生きているから」(はじめにより)
〇登場する女性たち
トーベ・ヤンソン/鴨居羊子/相馬黒光/フローレンス・ナイチンゲール
崔承喜/エバ・ペロン/マリー・キュリー/ワンガリ・マータイ
フリーダ・カーロ/プーラン・デーヴィー/秋瑾/ダイアナ・フランセス・スペンサー
ローラ・モンテス/マーガレット・ミード/吉屋信子/ハンナ・アーレント
ソニア・ドローネー/カミーユ・クローデル/人見絹枝
ほか
決して遠い時代の話ではない。今を生きる私たちに強いメッセージと気づきを与えてくれる一冊です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
初めての著者です。
いゃあ 面白い。
本のタイトルが
「烈女の一生」
そして、第一章が
トーベヤンソン
もうその初めから 入り込めました。
ものすごく 深く、重い
二十人の「烈女」を
実に さわやかに かろやかに
素敵な感情移入をしながら
それぞれを魅力あふれる女性として
描かれている
「ハンナ・アーレント」の章で
ー彼女の思考に触れた人間が、また考え始めるだろう。
の 一節がありますが
登場する二十人の全ての彼女たちへの
読後の余韻となっていくようです
Posted by ブクログ
1900年代に生きた20人の女性たち。
こうした女性についての本は、翻訳書だととても読み応えがあり、新しい視点を得られる。
その一方で、アジア圏の女性があまり取り上げられていないことが多々ある。
男女、西洋東洋、そんな果てしない区別(あるいは差別)が見えてしまう。
その点、本書は、一人あたり12ページほどと短いが、地域のバランスでみると良く選ばれている印象だ。
あまり存じ上げない人もいて、そして必ずしも聖女のように非の打ちどころのない人物だと褒め称えることなく、ありのままを書いていると感じた。
それがとても良い。
エバ・ペロンは不思議な人だ。
アルゼンチンで生まれたエバは母に誇りの存在を教えられ、野心を持った。
女優として生き、大統領夫人となり、財団を作り人々を助けた。
乱暴に徴収された金は財団の資金となり、エバの宝飾代となった。
宝飾代に使った、それをもってのみで彼女は非難されなければならないのだろうか?
アバズレが気まぐれに行った救済と?
女性の怒りや努力の結果は、男性の実績ほど評価されない。
夫やパートナーの手柄の付属品のように扱われる。
「これまでは」そうだった。
「これから」は?
まだ、十分ではない。
私は何度でもいう。
これまでだって変わることができたのだ。
少なくとも日本は今後人も減るし、資源もない。
だから今変わるべきなのだ。
歴史からは学べる。
そしてより良い方へきっと行ける。
Posted by ブクログ
歴史に名を刻んだ女性たちは、その生の中で何を思い、行動したのか。性別、人種、文化、階級――数々のスティグマの中にあった20人の人生を、『日本のヤバい女の子』シリーズ等で注目を集める気鋭の著者が独自の視点で紐解く。
毎回燃えるような情熱を感じるはらださんの新作。いろんなタイプの女性が出てきますが、本当に波乱万丈で、今以上にままならないことも多いのに、パワフルに怒り続けたり行動し続ける姿に胸がぎゅっとなる。決していいことばかりじゃないんだけど、周りから好き勝手言われることもたくさんあって大変なんだけど、何にもなれない自分からするとまぶしくて憧れる。今も男女平等とは言いがたい世の中だけど、私たちが次世代のためにしてあげられることは闘い続けること、声を上げることだと思うので、外野が何を言っても女性が苦しまないですむ社会になるよう続けていきたい。