はらだ有彩のレビュー一覧
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ずっと気になっていてやっと読めた。
フィクションでも昔のお話でも、「女らしさ」とか「普通」の規範から外れた女性たちが強く逞しく生きていたんだって思うだけで元気付けられるものがある。
八百屋お七とか、恋に恋して情熱的でガチで強いし、とりかえばや物語の双子とか、生きてるだけで抵抗、感あった。
古典自力で...続きを読むPosted by ブクログ -
面白かった。
特に「虫愛づる姫君」が、私は中学の古典の授業で読んだ時から同じ虫好きとして親近感を抱いていた(今でも虫が好きなのは女の子らしくない、変わり者だ、という風潮がある)けれどこの本の解説部分を読んでもっと好きになった。
虫愛づる姫君はただ虫が好きだっただけで、思想を小馬鹿にされる。周りの人達...続きを読むPosted by ブクログ -
性別によって与えられている(っぽいことになっている)役割や期待されている(っぽいことになっている)振る舞いから外れること(男子がメイクすること、女性に性欲があること等)は全くダメではなく、カルディでベビーカーを押しながら買い物をすることや産休で仕事に穴を開けることは迷惑なことではなく、怒っているとき...続きを読むPosted by ブクログ
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覚醒編にも感想を書いたのでシンプルに…
最初から最後まで、とても面白かったです!
古典の登場人物…ではなく、1人の女の子として書かれた彼女たちが大変魅力的でした。
私が主人公の物語を作ったら、読んでくれる人から私はどんな風に見えるのかなぁ。
どれだけ不憫な目に遭っても、蔑まれても、笑われても、この本...続きを読むPosted by ブクログ -
世の中には、別にダメじゃないのになんかダメっぽいことになっていて、ぼんやりと守ってしまっていることが沢山あるんだ。
別にダメじゃないんだよ〜私自身もいちいち自分の思う生き方を考えを押し殺さなくていいんじゃない〜
「ダメじゃないんじゃないんじゃない?」ていっぱい言ってこ〜Posted by ブクログ -
以前から気になっていた本です。たまたま京都の恵文社で文庫版を発見したので、購入してみました。古典に出てくる女の子の行動を、著者の考える現代の価値観に当てはめて、どういう心情だったのか?どういう背景だったのか?を推理するエッセイです。
あまり古典に馴染みがなかったので、現代の口語で読める昔話が面白い…...続きを読むPosted by ブクログ -
1994年 (私が生まれる1年前) まで同性愛が 「性非行」 として文部省により指導対象とされていたということを知って驚いた。幼少期私が嫌がっても無理やりスカートを履かされていたのはそれが原因かなーと思い返す。この本に登場する方達のように自由に装っていきたいと思わされたPosted by ブクログ
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昔話の女性たちに思い入れて書いたエッセイ。
昔話は当然男目線で書かれているものが多いので、今の女性の感覚からするとおかしな、不条理な話が多い。
筆者は「はじめに」で語る
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物語はなぜか、彼女たちの悲しみや苦悩をなんとなくスルーしたまま進んでいきます。
ーーそういう話だから。そういう風...続きを読むPosted by ブクログ -
昔話や伝承のなかで異端として扱わられる女性達に友人のように寄り添う文章で紹介してくれる。
皆「自分」でいただけなのだ。
やまとなでしこなんてくそくらえ。
鬼を拝んだお婆さんとちょうふくやまの山姥が特に好き。Posted by ブクログ -
「装い」に対してこんなに優しい眼差しがあっただろうか。
10代の頃に読んでいたらあの不安や窮屈さから幾分解放されただろうなと思う。
もちろん今読んでも共感や新たな視点に気付かされる。明日からまた挑戦したいと高揚してくる。
洋服にお金を使い過ぎてヒーヒーいう生活を10年以上続けているけど、そんな「装い...続きを読むPosted by ブクログ -
第一弾と比べるといくぶんマイナーなラインナップだったせいかやや、パワーダウンの印象。でも、前著と同様、様々な昔話の女子たちの気持ちをすくい取る姿勢がとにかく好印象。何百年も後の現代にこうやって気持ちを理解しようとする試みをする人がいることに本人たちも喜んでいることだろう(創作だんだろうけど)。一番グ...続きを読むPosted by ブクログ
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かつて存在していたかもしれない、昔々の女の子たちを深い敬意で「生き直す」。通り過ぎていった彼女たちの痛みや悲しみ、怒りに足を止める。怒り続けることは疲れること、それすら肯定してくれる。はらださんの解釈に、私も生きてていいんだと少し体が軽くなる。Posted by ブクログ