篠田英雄のレビュー一覧

  • 日本美の再発見 増補改訳版

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    建築物が大地と直接決どうしている仕方は、日本建築の美を構成する最も重要な要素の一つであると思う。

    日本人は畳の上に坐るので、その結果、瞑想的な境地を体得し、それが芸術的にきわめて洗練された形で、地面の上に表現されたものに違いない。
    畳の上に坐る文化は欧米と比べても日本の特徴だと思う!

    現代建築の発展はその最も重要な基礎を、機能に求めねばならないと主張してきた。

    伊勢神宮(傑作)→白川村→禅哲学•茶道→日本文化に精神的美学を与える→桂離宮

    金色堂→仏教建築の堕落→秀吉の建築→日光東照宮

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    2013年03月09日
  • 日本的霊性

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    平安時代は、あまりに人間的であった。鎌倉時代は、霊の自然•大地の自然が、日本人をしてその本来のものに還らしめたと言ってよい。鎌倉時代になって、日本人は本当に宗教、即ち霊性の生活に目覚めたと言える。

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    2013年03月09日
  • 日本的霊性

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    甲は甲ではない、故に甲である―そんな一見論理的に破綻している「即非の論理」をその思想の根本に置く仏教思想についての代表的書物。仏教では西洋哲学の主体たる客観的知識に対してそれはあくまで主観から捉えた一つの認識でしかないという立場をとっており、主客の区別なくものの真実を直観する「般若の智慧」の取得を第一とする。難解な仏教的用語が頻出する上に1944年に執筆されたという時代性についても考慮を払う必要があるが、それでも日本において「宗教的なものとは何か」について考えていく上で避けて通れない本だと思う。

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    2012年09月05日
  • 日本美の再発見 増補改訳版

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    いかもの 確かにそういったものがあふれる世の中になってしまったように感じる。自然とともに生きていくことがやはり大切。
    秋田に対する評価が高いところは嬉しい。

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    2012年06月11日
  • カント 実践理性批判

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    ネタバレ

    中島敦を見習え to 翻訳者 Part 2

    翻訳が見事に天に唾している名著。
    日本語の遣い方が不可解過ぎる。

    さて、これについて当のカントは何と言っているか。
    「新語を造るのは、新しい真実を含む思想によるのでない限り、旧い衣裳に新しい布切れを縫いつけて、自分を人なかで目立たせようとする児戯に等しい努力にすぎない。」
    ははは。

    「批判書」の実際の内容は凄く簡単。
    「純粋~~」 "What can we KNOW?" =わからんことはわからん。
    「実践~~」 "What can we DO?" =我慢しろ、最悪の場合は神様が来るの待て。
    「判断力~~」

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    2011年09月09日
  • 日本的霊性

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    日本における霊性(国内で大衆により育成された独自の宗教意識)を持つ宗教として真宗と禅宗を上げ、此の書では真宗を中心的に取り扱う。
    浄土宗は善導教学の発見及び享受であるが真宗は善導教学を基盤としたうえで独自の宗教体系を築き上げる。
    ここにおいて真宗を日本的霊性を内包する宗教であるとする。
    そういった真宗の日本的霊性という点を絞っていく書。

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    2010年12月02日
  • 戦争論 上

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    読みづらいが、内容は興味深い。「戦術的に戦力の逐次投入はあり得るが、戦略上の戦力の逐次投入はあり得ない。」慧眼。

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    2010年12月01日
  • カント 実践理性批判

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    道徳的行為の根拠を説明した著書

    カントによれば、目に見える現象の世界は因果法則に縛られている一方でそれらの拘束からは自由であり、これこそが道徳の基礎なんだと

    たとえばある人が子供が大洪水に流されている状況に直面した場合、それを助けるのは完全義務ではなく非完全義務であって、道徳的倫理的見地になるわけ

    でもこの場合、見過ごす、という行為に対する世間的な目、つまり批判非難を浴びるのは想像に易しなんだけど よくよく考えると道徳心て残酷かも とも思う

    優しさの押し付けって怖いことなんじゃないのかと思う

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    2009年10月14日
  • 日本美の再発見 増補改訳版

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    訳者あとがきに拠ると、筆者の論文二篇と日記抄二篇、合計四篇を和訳したものを纏めて1939年に刊行し、その時につけられた邦題が『日本美の再発見』らしい。日記は「飛騨から裏日本へ」と「冬の秋田」、論文は「日本建築の基礎」と「永遠なるもの---桂離宮」。
    そののち、紙型が劣化したため改版するにあたり、あらたに「日本建築の世界的奇蹟」と「伊勢神宮」を加えたのが増補改訳版の中身。

    「日本建築の基礎」は論文といいながら実際は講演のまとめであり、内容そのものが可也主観的かつ情感的で、お世辞にも学術的とは言い難い。講演なので細かい話や詳しい図表も一切なし。桂離宮を褒めちぎるのはよいが、どこがどう凄いのかとな

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    2023年10月13日
  • 日本的霊性

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    自身の知識・価値観によるところが大きいのかもしれないが、論調や話の流れ、展開を追うことができなかった。理系的な?論理思考フォーマットで捉えがちな思想にとらわれてしまった自分が、流し聞きで理解できる価値観ではない、ということがわかった。日本的霊性は鎌倉仏教の伝来を機に形成されていった(もっと古代から徐々にというイメージだったけど)という説はなんとなく抑えた。

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    2023年05月01日
  • 日本美の再発見 増補改訳版

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    日光東照宮、ギャル的にはデコ盛り盛りで結構アガると思う キッチュなものが大好きなので

    何も知らないまま坂口安吾の「日本文化私観」を読んでいたので、なぜ安吾が「法隆寺が駐車場になっても構わん」と述べていた理由がわかった

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    2022年02月08日
  • 日本美の再発見 増補改訳版

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    著者は、ナチス政権下のドイツから、日本に亡命した建築家で合理性と美の一致を提唱した人。モダニズムの影響の下、伊勢神宮などシンプルな日本建築を称賛し、日光東照宮などは華美として批判。時代を超えた精神性や美意識をあますところなく述べ、日本の知識人の価値基準に大きな影響を与えた。本書の中ほどでは、著者が旅した日本の風景が日記として綴られ、当時はまだ珍しかった外国人が、日本をどのように旅していったのか、時にユーモラスや苦労話を交えながら、日本人のたたずまいのすばらしさを語る。古き良き日本は、日本人にとっても、既に遠い過去のもになってしまったようだけど、本書はまるでタイムカプセルのように、当時の光景が綴

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    2015年04月19日
  • 戦争論 上

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    「戦争論」
    クラウゼヴィッツ

    「名著で学ぶ戦争論」を読んだ影響で読んでみようと。

    クラウゼヴィッツの「戦争論」は
    避けては通れない書物であるみたいなので、
    上中下、全3巻1320ページを紐解くことにした。


    「現代サラリーマンが読んで意味がある著書なのだろうか」

    答えは否。

    逆に1832年に出版された戦争に関する書物だから。
    これは自明なんだけども。

    それはともかくとしても。
    何より読みにくい。

    もともとこちらとしても実用書として挑んでいるワケではないので、
    ある程度覚悟していたつもりだが「これほど」とは。

    何故こんなに読みにくいのか。

    理由としては、文章の一文一文を理解する

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    2014年05月05日
  • 日本美の再発見 増補改訳版

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    入口の門、家屋、部屋、庭苑およびそのた一切のものが、軍隊のように整列し、上官の指揮下に前後左右に隊伍を「編成」するというのではなくて、個々の部分がそれぞれに自分の目的、本分およひ意味に従いつつ、渾然とした全体をなしてあたかも一個の生物の如くであることこそ、きわめて単純明白でしかもそれ故に美しいのではあるまいか。

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    2013年09月04日
  • 日本美の再発見 増補改訳版

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    ドイツの建築家、ブルーノ・タウトの目に映った日本の建築を、感じるままにまとめた評論。その確固たる価値観に裏付けられた賛否の言葉は痛快でもあり時に滑稽でもある。
    けれど、当時の近代化に喘ぐ日本において、その毒された目ではない透き通った目で見られた日本の建築は新鮮で刺激に富んでいる。
    日光東照宮をケチョンケチョンに否定して、伊勢神宮(しかも特に外宮)と桂離宮を讃える彼の目は本来、日本人自身が持っていなければいけないはずのもの。
    日本の建築ーそれは漁村の貧しい民家であってもーには、日本人しか持っていない知恵と工夫と必要に裏付けされた「美」が間違いなくあるのだと教えてもらった。

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    2012年10月31日
  • 日本美の再発見 増補改訳版

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    [ 内容 ]
    桂離宮をはじめ、伊勢神宮、飛騨白川の農家および秋田の民家などの美は、ドイツの建築家タウトによって「再発見」された。
    彼は、ナチスを逃れて滞在した日本で、はからずもそれらの日本建築に「最大の単純の中の最大の芸術」の典型を見いだしたのであった。
    日本建築に接して驚嘆し、それを通して日本文化の深奥に遊んだ魂の記録。

    [ 目次 ]


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    読書

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    2011年05月18日
  • 日本的霊性

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    尖閣・サンデル教授の政治哲学・そしてこの地震ときて、時間があったのでひとまずいろいろ振り返ってみると、ここまで自分の気持ちを揺り動かしているのは人間愛的なものよりも「日本」に対する不気味な執着なんじゃないか、と結論したんで読んでみました。読み辛くて理解は半分にも満たないかもしれないけど、日本元来の神道と中国から渡ってきた仏教、それが鎌倉時代になって日本人の「霊性」として定着した、とする著者の説が、ひたすら繰り返すような形で展開されていた。『禅とはなにか』 同様にいや~に宗教臭いところもなく、単純に知識として頭に入る。今後も信仰に目覚めることは無さそうだけど、自分は無宗教であると断定した場合、付

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    2011年08月21日
  • 日本的霊性

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    08/12/29、何か今までと違った趣向の本が読んでみたくて、神保町・村山書店の店頭で売られていたのを購入。
    戦時中、西洋文化との対峙の中で日本の日本的なるものを剔抉しようと苦闘している様子が、まだ緒言しか読んでいないながらも伝わってくる。少なくともこの著作っていわゆる「日本文化論」の系譜に入るんじゃないのかな?と仏教に疎い自分ながら考えた次第。

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    2009年10月07日
  • 日本的霊性

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    字が小さいのと、漢字が多い上、同じことが繰り返されている気がして途中で読むのを中断。
    後半は法然、親鸞の念仏について書かれていて興味を誘うが、もう少し読みやすい本を探してみよう。
    自分の日本語能力の低さが悔しい。

    【2008年6月12日中断】

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    2009年10月04日
  • 戦争論 上

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    戦略うんぬんより兵数の多い方が、攻めより守った方が、強い、というなんとも夢のない、というか現実的な、戦争論。核の出現やら、兵器の遠隔操作が可能になった現在では、全く役に立たないだろう戦略が書かれています。

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    2009年10月04日