青木健のレビュー一覧
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ラーメンは怖くない。
延々と蘊蓄を語るようなオタクのいるジャンルは怖い。ラーメンなんて長い蘊蓄を語る怖い人のいそうなジャンルなのに(偏見)この本は怖くなくて、むしろ面白い。
カップ麺をよく食べる人もラーメン食べ歩きが好きな人も中性脂肪や血圧が怖い人も、ラーメンについて何も語ることがない人はいないのではないか。好きなラーメンは何かと聞かれて、どれくらい語るかは別として、何も言えない人はいないのではないだろうか。そんな全然オタクではない「軽い」ラーメン好きが読んで楽しい本である。
歴史や地域色、箸や丼、店、ビジネスとして。様々に語られるラーメン。どこか控えめで、でもそこ知れない情熱を感じる。 -
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大部分は読み進めるのが大変だったが、ホスロー二世の治世になって、がぜん面白くなった(当時の人にとっては、堪ったものではないが)。
ビザンティン帝国と戦端を開き、相手の首都をお互いが同時に攻撃するという、聞いたことがない状況。「どうなっちゃうの、これ!?」というドキドキ感。
4軍すべて投入し、よく他から攻められなかったと思う。まあ、他にいなかったから投入できたのだろう。
全体を通して、名前と地名が覚えられなくて苦しんだ。同じ名前の人が何度も出てくる。当時は「二世」「三世」が付かなかったとのことで、もっと大変だったのだろう。
欧米の名前では入らないようなところに長音が入るのも要因かしら。
王の -
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本書は、イラン高原南西部のペルシア州を拠点として、ペルシア人が建てた2つの帝国、ハカーマニシュ朝(ギリシア語名アケメネス朝)とサーサーン朝の興亡を描いた一冊である。
通読しての感想の一つは、後継を巡っての争いの血腥さである。継承がルール化されていないとそうなりがちなのであろうが、それにしても厳しい。
そして、特にハカーマニシュ朝についてそうなのだが、ペルシア戦役、アレクサンダー大王東征と、西方側から見てしまう見方が染み付いているということである。パルティアであればローマ帝国と、サーサーン朝であればビザンティン帝国との争いが続いていたが、やはりローマであり、ビザンツ側から見てしまう。
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世界史などで名前は知っているが、その教理や教会史はほとんど知られていないゾロアスター教をコンパクトにまとめた本。
世界史(ヨーロッパ史)的には、サーサーン朝ペルシアの国教ともなったゾロアスター教が、ヨーロッパに伝わったときに、善悪二元論と呪術的な面が強く伝わったために、そのようなイメージができていることが分かったのが一番よかった。本来はアーリア人(イランなどに住む民族でドイツなどのヨーロッパ的なものではない)の民族的な面と教祖 ザラスシュトラ・スピターマの教えが時代や場所によって変遷していったものだとわかった。また、やはりペルシアで国教となった点が大きい。
本書では、時代の流れの中で、教祖