青木健のレビュー一覧
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餃子の次はラーメン!別腹だから問題なし!笑
めちゃくちゃ今更だけど、ラーメンが世界的に大ブレークするとは思いもしなかった。
人気の影に国民食の枠には収まらない何かが潜んでいるのか?ひょっとすると自分は自分が思っている以上にラーメンに対して無教養なのでは?本書を前にした時そんな疑惑が持ち上がってきた。
口絵の[ラーメンの基本ジャンル20]では早速聞き慣れない種類のものがあって勉強不足(⁉︎)を痛感。
その中で気になったのもあって、例えば冷やしラーメン。冷やし中華と対をなし、脂を除き植物性油を加えるなど夏でも食べやすいように工夫されている。これはありそうでなかったってやつでは?…と思いきや昭和 -
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軽妙な筆致で、マニ教文献の再現過程、マーニーの生涯とその思想、マーニー後の歴史等がつづられる。特にマーニーの生涯と思想の件(くだり)は、筆者の目線によるツッコミが随所にちりばめられ、読みながらフイてしまうこともしばしば。たしかに時代も文化背景も違う現代のわれわれからは、古い宗教的要素は珍妙に見えることもあるものだが。
だが、マニ教の神話などは現代人の目から見ても興味深く、壮大なファンタジー物語のようだ。というよりたぶん、現代人の思い描くファンタジー物語にも、その根底に古い時代からの宗教的イメージと同じものが流れているのであろう。
若きマーニーの孤独と苦悩から発せられるメッセージは、世界から疎 -
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ネタバレ古代オリエントは、多神教の世界である。
その中で、ほぼ唯一、一神教なのが、ユダヤ教。
(イクナートンの宗教改革は突然変異として除外)
なぜ、ユダヤ教が一神教なのか。
説明しようとすれば、それなりに説得力があるものもひねり出せるのであろうが、相手は宗教である。
信じるか否かは、理性で説明しようとする一線を越えている。
だから、ユダヤ教がなぜ一神教なのかは、ここでは問わない。
しかし、そのユダヤ教を母体として、キリスト教、イスラームなどが次々に誕生した。
そしてそれらの枝葉は大きく成長し、今や多神教の世界を駆逐して、三大宗教のふたつにまでなっている。
なぜ、このような事態になったのか。
『古代オ -
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旧約聖書と新約聖書をセットとして聖書ストーリー(後にクルアーンも加わる)と名付け、この聖書ストーリーの伝搬が古代オリエントの宗教にどのようなインパクトを与えたかを描いている。オリエント諸民族の土着の神々と聖書ストーリーの影響下に生まれた異端の神が消えていき、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教に収斂されていく様子はダイナミックで興味深い。ゾロアスター教の二元論も聖書ストーリーの影響によるとの説には驚いた。聖書ストーリーという概念が、古代オリエントの宗教を理解するには最適であると納得できた。特に、オリエントを席巻したイスラム教を聖書ストーリーの完結として描いているのは説得力が有る。
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ゾロアスター教などの著作もある著者が、イラン系アーリア人を中心に解説をしている本である。
アーリア人というと、ヨーロッパのドイツが戦時中に、アーリア人という言葉を使ったことで有名であるが、本来は、インド・イラン系のアーリア人が正当な使い方であり、20c初頭の言語分類の間違いからアーリア人が適切に使われていない。
イラン系アーリア人として遊牧民型、定住地型に分けて、それぞれを解説しているが多くの民族が出てきていて、途中で混乱することがあり、そのあと本書で確認した。また、巻末の方には簡単ではあるが、インド系アーリア人と、ヨーロッパ系アーリア人が載っている。
とにかく、アーリア人(インド系がメ -
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「古代オリエントの宗教」とはあるが、時代的には、2~3世紀から、旧約聖書・新約聖書の世界が、それまでにあった土着のオリエントの宗教世界に広がっていく10世紀程度のまでの様子を概説している本である。
なかなか難解な専門用語が多く、1つ1つの定義等がわからないことから概観を知ることしかできなかった。そもそも新書1冊の分量で、マンダ教、マーニー教、ゾロアスター教、ミトラ教、イスラーム教のエッセンスを概観するのも詰め込んである感はあるが、序章での全体像を押さえるとそれぞれの宗教の立場が分かり、全体像をつかみやすい。
個人的に理解できたことは、「旧約聖書・新約聖書」のセットが、西にローマ帝国、東にペ -
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西アジアにおいてユダヤ教・キリスト教がイスラム教へと変遷する過程を「聖書ストーリー」を軸に解説している。本書で扱われているのはマンダ教、マーニー教、ゾロアスター教、ミトラ信仰、イスマイール派。それぞれ「聖書ストーリー」を取り込もうとしたり、逆に取り込まれてしまったり、あるいは完全に拒絶したりと反応は様々である。それ故に「聖書ストーリー」のもたらしたインパクトの大きさが伝わってきた。これら古代オリエントの土着信仰に「聖書ストーリー」与えた影響、あるいは「聖書ストーリー」が何を吸収したのかを読み解こうとしているのだが資料が圧倒的に少ないため推測が多くなっているのはしかたのないところか。推測につい
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アウグスティヌスの「告白」を読んで以来、マニ教については気になっていたが、無精して辞典を引いた程度にしか調べなかった。
今回、入門書として本書を購入し、一読。マニ教の教義をはじめ、開祖マーニー・ハイイェーの生涯、マニ教教会の歴史と各地への伝播の様子を知ることができた。
マニ教が、この世界を「光と闇の闘争の歴史」として描いたのは知っていたが、その神話の内容がこれほど面白いとは思わなかった。
「闇の勢力」が〝光の要素〟を取り込み、その回収を図った「光の勢力」その闇を封じ込めるため、この宇宙を創造。光の勢力が差し向けた神々たちが、封じ込められた闇に迫り、はき出されたのが、いま存在する人間を含め -