青木健のレビュー一覧
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キリスト教やイスラム教に代表される活発な現代宗教が、かつて隆盛を極めたゾロアスター教などのいかにとて変わったのか、シーア派(イスマイール派)とスンニ派の違いはどこで生まれたのかなど、読みごたえのある本。イエスの誕生時に尋ねたとされる当方の三博士が、ゾロアスター教の司祭だとは思ってもみなかった。いわゆ...続きを読むPosted by ブクログ
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読んでいてとてもワクワクした。
マンダ教の存在を初めて知った。
地理的にも情勢的にも過酷な中、離散しつつも現存している(らしい)のが凄い。
なんだかとってもロマンである。Posted by ブクログ -
古代オリエントは、多神教の世界である。
その中で、ほぼ唯一、一神教なのが、ユダヤ教。
(イクナートンの宗教改革は突然変異として除外)
なぜ、ユダヤ教が一神教なのか。
説明しようとすれば、それなりに説得力があるものもひねり出せるのであろうが、相手は宗教である。
信じるか否かは、理性で説明しようとする一...続きを読むPosted by ブクログ -
旧約聖書と新約聖書をセットとして聖書ストーリー(後にクルアーンも加わる)と名付け、この聖書ストーリーの伝搬が古代オリエントの宗教にどのようなインパクトを与えたかを描いている。オリエント諸民族の土着の神々と聖書ストーリーの影響下に生まれた異端の神が消えていき、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教に収斂され...続きを読むPosted by ブクログ
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「古代オリエントの宗教」とはあるが、時代的には、2~3世紀から、旧約聖書・新約聖書の世界が、それまでにあった土着のオリエントの宗教世界に広がっていく10世紀程度のまでの様子を概説している本である。
なかなか難解な専門用語が多く、1つ1つの定義等がわからないことから概観を知ることしかできなかった。そ...続きを読むPosted by ブクログ -
西アジアにおいてユダヤ教・キリスト教がイスラム教へと変遷する過程を「聖書ストーリー」を軸に解説している。本書で扱われているのはマンダ教、マーニー教、ゾロアスター教、ミトラ信仰、イスマイール派。それぞれ「聖書ストーリー」を取り込もうとしたり、逆に取り込まれてしまったり、あるいは完全に拒絶したりと反応...続きを読むPosted by ブクログ
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ラーメンは怖くない。
延々と蘊蓄を語るようなオタクのいるジャンルは怖い。ラーメンなんて長い蘊蓄を語る怖い人のいそうなジャンルなのに(偏見)この本は怖くなくて、むしろ面白い。
カップ麺をよく食べる人もラーメン食べ歩きが好きな人も中性脂肪や血圧が怖い人も、ラーメンについて何も語ることがない人はいない...続きを読むPosted by ブクログ -
イスラームが出来る前に聖書物語は複数発展したと。
原典に継ぎ足す形で、どんどん指導者の作ったストーリーが生み出されて、淘汰され、イスラームに吸収されていく過程を描く。
なんでユダヤ人の民族史がここまで世界の歴史に取って代わったのか、伝播力を持ったのか。そこは筆者も疑問に思っていたが答えが出せないよう...続きを読むPosted by ブクログ