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Posted by ブクログ 2021年05月31日
キリスト教の拡大からスンナ派イスラームの完成までを範囲とする。大学の講義を元にしているようで,読みやすい本である。その約1000年の期間における,オリエント世界における宗教は次々に変化を遂げていった。元となる「聖書ストーリー」をどう受け取っていったかにより多様性が生まれる。
主な宗教:マンダ教,マ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年04月19日
旧約・新約ゆたつの聖書の世界観に対する古代オリエントの人々の反応、対応について。
旧約をも否定したマンダ教、イエスに焦点を絞り自身もそれに次ぐ使徒としえ「真のキリスト教」を名乗ったマニ教、「聖書ストーリー」に対する「東方の壁」となったゾロアスター教の教義の変遷、キリスト教に飲み込まれたアルメニアのミ...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年03月22日
キリスト教やイスラム教に代表される活発な現代宗教が、かつて隆盛を極めたゾロアスター教などのいかにとて変わったのか、シーア派(イスマイール派)とスンニ派の違いはどこで生まれたのかなど、読みごたえのある本。イエスの誕生時に尋ねたとされる当方の三博士が、ゾロアスター教の司祭だとは思ってもみなかった。いわゆ...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年12月03日
旧約聖書と新約聖書をセットとして聖書ストーリー(後にクルアーンも加わる)と名付け、この聖書ストーリーの伝搬が古代オリエントの宗教にどのようなインパクトを与えたかを描いている。オリエント諸民族の土着の神々と聖書ストーリーの影響下に生まれた異端の神が消えていき、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教に収斂され...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年08月04日
「古代オリエントの宗教」とはあるが、時代的には、2~3世紀から、旧約聖書・新約聖書の世界が、それまでにあった土着のオリエントの宗教世界に広がっていく10世紀程度のまでの様子を概説している本である。
なかなか難解な専門用語が多く、1つ1つの定義等がわからないことから概観を知ることしかできなかった。そ...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年07月19日
西アジアにおいてユダヤ教・キリスト教がイスラム教へと変遷する過程を「聖書ストーリー」を軸に解説している。本書で扱われているのはマンダ教、マーニー教、ゾロアスター教、ミトラ信仰、イスマイール派。それぞれ「聖書ストーリー」を取り込もうとしたり、逆に取り込まれてしまったり、あるいは完全に拒絶したりと反応...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年03月09日
イスラームが出来る前に聖書物語は複数発展したと。
原典に継ぎ足す形で、どんどん指導者の作ったストーリーが生み出されて、淘汰され、イスラームに吸収されていく過程を描く。
なんでユダヤ人の民族史がここまで世界の歴史に取って代わったのか、伝播力を持ったのか。そこは筆者も疑問に思っていたが答えが出せないよう...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年10月09日
聖書ストーリーというキーワードを元に古代オリエントにおける宗教の伝播と興亡を描く
それにしても、なぜユダヤ人のローカルな世界観から始まった一つのストーリーがこうも世界宗教へと広がって行ったのには驚きを覚える。
その影には多くの諸民族の固有のストーリーが消え去っていったのであり、聖書ストーリーに組み込...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年05月05日
古代オリエントは、多神教の世界である。
その中で、ほぼ唯一、一神教なのが、ユダヤ教。
(イクナートンの宗教改革は突然変異として除外)
なぜ、ユダヤ教が一神教なのか。
説明しようとすれば、それなりに説得力があるものもひねり出せるのであろうが、相手は宗教である。
信じるか否かは、理性で説明しようとする一...続きを読む
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