【感想・ネタバレ】ゾロアスター教のレビュー

ユーザーレビュー

Posted by ブクログ 2016年03月30日

[ツァラトゥストラは「実は」かく語りき]イスラームの流入によりかつての隆盛は失ったものの、ササン朝では国教的な役割を果たし、特に欧州においては神秘的イメージを持って語られることがあるゾロアスター教。多くの日本人にとっては馴染みが薄いであろうこの宗教を、第一次資料などを用いながら丹念に研究した作品です...続きを読む。著者は、慶応義塾大学言語文化研究所兼任所員などの肩書きを持つ青木健。


ゾロアスター教は、「名前は授業で聞いたことがあるけどよく知らない」ものの1つだったのですが、そういう方には本書がぜひオススメ。日常生活にはまず不要といってしまっても過言ではない知識なのですが、ゾロアスター教とその教えがたどった不思議な歩みを知ることは好奇心をくすぐってくれること間違いなしです。筆者のときにユーモアが混じった記述も素晴らしかった。


ゾロアスター教そのものと合わせて、ヤズィード教などの古代アーリア人的宗教についてもしっかりと解説してくれているのは、日本語で読める文献が少ないだけにありがたい限り。歳月を重ねる中で、周縁の宗教とどのように影響を与え合いながらイラン高原を中心とする地域で宗教情勢が醸成されたかが簡潔に解説されており、複雑かつ時間軸の広いこの地域の見取り図を考える上で参考になるかと。

〜ゾロアスター教は、判断基準には非常に土俗的な要素を含みながら、善と悪を峻別する宗教として古代アーリア人の間に広まっていった。〜

著者の名前を覚えておこう☆5つ

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Posted by ブクログ 2013年06月04日

よくまとまっており、特にパールシーの生活に関する記述が興味深かった。
彼らがインドで共同体を保てたのはヒンドゥー教が「カースト」という閉じたコミュニティの集合として成り立っていたことが大きな要因であるというのにとても納得した。
と、ともにそこに溶け込むためにヒンドゥー教徒やイスラーム教徒に配慮したパ...続きを読むールシーたちの柔軟性もまたちょっといいな、と思うのでした。

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Posted by ブクログ 2012年08月08日

世界史などで名前は知っているが、その教理や教会史はほとんど知られていないゾロアスター教をコンパクトにまとめた本。

世界史(ヨーロッパ史)的には、サーサーン朝ペルシアの国教ともなったゾロアスター教が、ヨーロッパに伝わったときに、善悪二元論と呪術的な面が強く伝わったために、そのようなイメージができてい...続きを読むることが分かったのが一番よかった。本来はアーリア人(イランなどに住む民族でドイツなどのヨーロッパ的なものではない)の民族的な面と教祖 ザラスシュトラ・スピターマの教えが時代や場所によって変遷していったものだとわかった。また、やはりペルシアで国教となった点が大きい。

本書では、時代の流れの中で、教祖と経典の誕生、周辺の古代アーリア人の状況や宗教、国教となる上での変遷、ペルシア帝国の滅亡、ヨーロッパにおけるゾロアスター教幻想なども書いてある。

古代オリエントの宗教に興味のある人は、マニ教、イスラム教、コプト教などを含めて、読んでみてはよいのではないだろうか。

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Posted by ブクログ 2011年10月11日

21世紀はヤズドで迎えた。(頭の中にはリヒャルト・シュトラウス「ツァラトゥストラはかく語りき」が流れていた。「2001年宇宙の旅」でも使われていたから)映画「クラッシュ」で店に泥棒に入られたイラン人のおじさんは、‘アラブ人’と言われて、‘ペルシア人’と訂正する。自動車のマツダは‘松田’であるけどアフ...続きを読むラ・マツダでもある。・・・だから、ゾロアスター教についてちょっと勉強してみました。キーワードは‘アーリア人’

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