ショーニン・マグワイアのレビュー一覧
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ネタバレ不思議の国のアリスのように異世界へ行って
戻ってきた少年少女の寄宿学校の物語。
題材的にはすごく惹きつけられるし面白いところだとおもうんだけど、結構浅い。
死者の国から戻ってきたナンシーが
この寄宿学校に来たところから話は始まって
いきなり個性強そうなルームメイトが殺される。
え?このルームメイトめっちゃ物語盛り立てそうだったのにいきなり死んだ!?ってなって
そこから異世界っていうかサスペンス。
その後2人殺されるし、かと言ってめっちゃあっさり犯人分かるし。全体的に物足りない。
結局犯人は双子の妹で
異世界に戻りたくて、その鍵を作るために完璧な少女を作り上げるための殺人…
うーん。
もうちょっと異世界の世界観や寄宿学校の仲間たちが描かれてたら面白かったのになぁ。
とりあえず三部作みたいなのであとの二部作に期待! -
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ネタバレわたしは、わたしの(子ども時代に経験したと思っている)ファンタジーエンでは、たれの生もたれの死も軽んじなかった。だからこの物語と共生することはとてもできない。しかし、かなしいかなーー帰ることができない切なさと帰りたいという狂おしい願いだけは深く理解できてしまう。そのためなら「何をしても」「他のたれの人生をも、そのファンタジーエンごと壊しても」良いと思ってしまうところも。なぜなら「わたし」の帰りたいところは、他の何をおいても「わたし」が心から、いっとう大事にしているところだからだ。ただわたしは前述のとおりのファンタジーエンに生きていたので、そういうまねはできない。
人物としてはジャックが好き。
追記:殺人があった世界に居たのに「ヒト殺し」が起きることに(自分が殺されることに?)慄いたり、世界によって分断と差別があったり、するところはもし作者の意図でないなら、受容しがたい。 -
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巨大宇宙SFってなんだ? と思っていたら、スペオペでした。あとがきではスペース・オペラを連呼しているんで、禁句と言うことはないと思うが、背表紙や帯の惹句には、どこにもスペオペとは書いてない。なんとなく不思議。
で、中身の方はニュー・スペース・オペラ以降の、アクションSFが主軸。一昔前のスペオペ・アンソロジーなら、もう少しB級感というか、やさぐれた感じを出してきたような気がするが、これはこれでいい。ただ、これはお約束なのか、どれほどとんがったSFガジェットをてんこ盛りにしていても、人情とか、家族関係なんかは今と変わっていない設定のお話がほとんど。多少の違和感はある。 -
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不思議の国に行ってしまった子供たちがこちらの世界にかえってきた後の物語。
もっとふわふわした話しかと思ったが、不思議の国に帰りたいという気持ち大きすぎて、現実の折り合いをつけることが難しい。
主人公のナンシーは、冥界の世界から戻ってきており、カラフルな色や、食事が苦手。親の思う子供とは違い、親は子供を受け入れることができず、この学校に送り込まれた。
いつでもどこでの親は、子供にこうあってほしいという理想がある、、、
不思議の国というと、キラキラ、ふわふわの世界を思い浮かべていたが、冥界の世界、荒野の世界、などいろいろな世界があるのだな。
殺人事件が起こり、びっくりしたが、最終的には(ナンシーにとって)幸せな結末になったのかなと思った。
三部作の一作目らしいので、続きもちょっと気になります。 -
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ネタバレ“エリノア・ウェストの迷える青少年のためのホーム”は、家族でさえ受け入れられないある種の問題児たちを受け入れる全寮制の学校。
しかし本当は、異世界への扉をくぐり、また戻って来てしまった…そして“むこうの世界”こそが自分の故郷と感じ、もう一度戻りたいと願う子供たちのための学校だった。
新しくこの学校に入学したナンシーも、これまで『死者の殿堂』での体験を誰にも信じてもらえずに苦しんでいた。しかし、この学校では、学校の責任者であるエリノアをはじめ、皆が異世界の存在をそのままに受け入れていて、自分をとりつくろう必要はないと教えられる。
しかしある朝、ルームメイトのスミが無惨な死体となって発見される。
新顔のナンシーや、マッドサイエンティストの弟子だったジャックは疑いの目を向けられ…
全寮制の学校の中で起こる連続殺人…というミステリ仕立て。
様々に不可思議な異世界も楽しい。
それより何より、スミの言葉が素晴らしい。
“あんたは自分以外の誰の扉でもないし、自分の物語がどうやって終わるか教えられるのは自分だけ。”
現実の世界とうまくやっていけずにいる、いま何かに苦しんでいるすべての人に届けられたらいい。
全員がハッピーになれたわけではないけれど…ナンシーが『死者の殿堂』へ帰ることができて、良かった。
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Posted by ブクログ
一度〈あちら側の世界〉に行って、ふたたびこの世界へ戻ってきた子どもたちばかりを集めたエリノアの学校には、ナンセンスの世界へ行ったスミ、吸血鬼の統べる荒地に行った双子のジャックとジル、妖精界に捨てられたケイドたちがいた。〈死者の殿堂〉から戻ってきて世間に馴染めずにいたナンシーが編入してくると、その二日後に残酷な事件が発生する。慣れない環境に戸惑うナンシーに、疑いの目を向ける生徒たち。その後も何者かによって次々に少女たちが狙われ……。
異世界から現実世界へ戻ってきた子どもたちの虚脱状態にスポットを当てたのが面白いアイデア。異世界へ行く前後で性格が真逆になり、親と世間の無理解に苦しむ少年少女たちは、異世界をこそ「ふるさと」と感じ、早く戻りたいと切望している。二年目の九月に誰も迎えにきてくれなかったハリー・ポッターが集まってるような学校と言ったらいいか。やがて起こる集団ヒステリーの予感をはらんだ学園生活の描写は、恩田陸の『麦の海に沈む果実』も連想する。ナンシーのキャラも記憶喪失中の理瀬に近いかも。
各々が訪れた世界を〈ロジック←→ナンセンス〉〈ウィキッド←→ヴァーチュー〉という対立概念の軸を使ってマッピングしているのも面白い。たとえばナンシーの〈死者の殿堂〉は「高ロジック・高ウィキッド」と言い表される。そして、キラキラしたかわいい生きものたちの世界を旅した生徒たちは、ナンシーや双子たちのように不気味な世界から帰ってきた生徒を見下して差別していることがのちのち明らかになる。
ケイドの性自認や、「なぜこの学校には女の子ばかりなのか」という質問に対するランディのフェミニズム的(むしろ男性学的?)な返答など、もろもろ思春期の鬱屈をファンタジーに落とし込んだ最新版アップデート!という感じなんだろうと思いつつ、少々言葉足らずでテーマが先走っている、というのが素直な感想。
一番気になるのはエリノアの描き方。本書はナンシーを主人公にしながら、書き出しはエリノア視点で始まる。大人が読んでも共感できるキャラクターとして設定されているのかなと思うのだが、エリノアは死体の処理をナンシーたち学園の嫌われ者グループに押し付けてしまったり、素性を全部ケイドの口から説明して終わりだったり、非常に中途半端な存在である。ティーンたちの会話を通じて伝えようとしているセクシャリティに対する問題意識と比較して、子どもの保護者としての大人の描き方には疑問が残った。ダンブルドアだってもうちょっと頼りになる(笑)。
また後半の、ジルを一人にしちゃいけない→手分けして探す→見つからない→屋根裏に集合→逆にジルがみんなを探しにくる、の流れがまどろっこしすぎる。魅力的なところも多いけど、上手な小説ではないと思う。ヒューゴー賞・ネビュラ賞同時受賞というので期待していたので、三部作を全部読んだら評価がまた変わるといいなと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かったです。カラフルで可愛い装丁で気になっていました。
不思議の国から帰ってきた少年少女が入学する学校が舞台でした。
彼らは、また彼らの不思議の国へ帰りたいと願っている。この世界は自分の本当の世界ではない…と思うこと、彼らはもっと切実でした。
死者の国にいたナンシーが主人公で、彼女が入学してきてから様々な事件が…というお話だったのですが、起こる殺人事件が結構凄惨でした。
キャラクターは、ケイドもジルも好きでしたが、特に好きなのがジャックでした。マッドサイエンテイストの弟子で、冷静沈着で紳士な女の子。
殺人事件はジルが起こしたもので、ジャックは落とし前をつけてふたりでヴァンパイアの国へ戻りました。
ナンシーもラストに、自分の国へ。
闇を感じさせるファンタジーで好きな世界でした。3部作で、次はジャックとジルの前日譚のようなので続きも気になります。 -
Posted by ブクログ
本屋で平積みにされていたしヒューゴ・ネビュラ賞W受賞と書かれていたので興味を持ちました。SFというよりはファンタジーだよね、コレと思いながら読みました。
原文なのか訳なのかはわかりませんがちょっと文章が固いというか、わかりにくい表現があったり、どこにかかっているのかわからない単語とかがありました。まあ出てくる言葉自体もとっつきにくくて難しいんですが。高ロジックとかいきなり言われてもよくわからない(笑)ナンシーの戸惑いはよくわかる(笑)そして同じような経験をしている割には排他的というか同属感が無い子供たちだなぁ…と。まあ子供ってほど子供でもないか。主人公だって16だか17って書いてあったし。確か。
個人的にはナンシーよりはジャックとジルの双子の方がキャラが立ってるし面白いなぁと思いました。案の定食われちゃった感じがしなくもない。でもナンシーの方がモテてる感じなのはなぜなのか?(笑)
ジャックの最後「故郷」ってのは原文ではHomeなのかなぁ。訳って確かに難しそう。あの二人の最後はなんとなく好きでしたが、それに至る過程はう~ンという所。
神隠しにあった子が現実に適応できなくて、でも現実に適応するための学校に行くのかと思ったら殺人事件が起きて、これってミステリーなの?と思ったら骨が動いたりしてなんだ結局ファンタジーなの?とちょっと世界観が統一されてなかった気がします。