あらすじ
ジャクリーンとジリアンは双子の姉妹。ジャクリーンは女の子がほしかった母親の希望通りのかわいい少女に、ジリアンは男の子がほしかった父親の期待を背負い活発な少女に育った。だが実のところ、どちらも両親から押しつけられた役割にうんざりしていたのだ。そんなある日、双子は空き部屋のトランクの中に階段を発見する。この前見たときには何の変哲もないトランクだったはず。冒険心に突き動かされて階段をおりたふたりが見たのは、赤い月に照らされた荒野が広がる、奇怪な世界だった。ヒューゴー、ネビュラ、ローカスの3賞受賞シリーズ第2弾。
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Posted by ブクログ
「不思議の国の少女たち」の2作目。続編というよりは、登場人物の中にいた双子の過去の物語。すでに概要は語られていたのだけれど、物語として詳しく書かれている。親に押し付けられた「元気な子」「おしとやかな子」というイメージに苦しむ子どもたちの話。前に読んだ「とわの庭」も親子問題だったので、続けて読むもんじゃないなって思った。自分は娘に何かを押し付けていないかと、親の視点になってしまう。次の作品までで三部作と書かれているので、全体がハッピーエンドになってくれることを期待。
Posted by ブクログ
不思議の国の少女たちの続きの本。
続きと言っても外伝的な役割。ジャクリーンとジリアンの双子の少女のお話。
ジャクリーンとジリアンの親がちょっとどうしようもないというか、自分のために存在するかのように子供を扱い強要しているのが辛かった。小さい子供たちはまだ言われるがまま受け入れるしかないのが前半辛かった。
不思議の国に行っちゃうよな、と思ってしまった。
同じ、荒野の世界に行ったにもかかわらず、ジャクリーンとジリアンは別々の生活を始める。ジリアンの心はちょっと変になっていき、最後の事件に結びついてしまう。
幼少期に、自分自身として生きることができなかったので、このようになってしまったのか、、、ジリアン、自分が悪いと全く思っていないから、よけい哀れだと思ってしまう。
心を健康に保つのは難しい。
Posted by ブクログ
シリーズ第2弾。
前作『不思議の国と少女たち』の続編といいますか
ジルとジャックの前日譚です。
外面と世間体だけを気にする夫婦が、ステータスとして
子供を産むのだが、性格を築く上で重要な時期を
束縛と強制で抑え込まれた双子が、祖母の残した
トランクを開けたことで非日常の世界に突き進む。
それぞれの双子が、それぞれの場所で経験して学ぶのだが
そのせいで離れて行く双子。
その結末は、前作の不思議の国と少女たちに続き
そして、前作で荒野に戻ったジャックがどうしているか
とっても気になります。
Posted by ブクログ
『不思議の国の少女たち』に続く三部作の二作目とのこと。前情報を知らなかったので、ここから読んでしまった。一作目の登場人物の過去の話のようです。
Posted by ブクログ
厳しい両親のもと、それぞれの役割を果たすように生きてきた双子がトランクから異世界に飛んでしまう話。
姉はとてもまともに歳を重ねられたけど、やはり妹はある意味純粋、自分が主人公と信じて疑わない恐ろしい子になってしまった。とても恵まれた生活を送れるけど、姉への愛や、住民からの優しさをもらえないという愛の部分が抜けたままきたので仕方ないところもあるかもですが、もう一度荒野に戻った先ではどうなったのかが知りたいです。