御子柴善之のレビュー一覧

  • 自分で考える勇気 カント哲学入門

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    今年はカント生誕300周年。高校生の頃、カントと聞くだけで「難しい!」「何回読んでも分からない、倫理科目のテスト対策に、キーワードを暗記しとけ」といった印象を抱いていたが、読書会仲間が紹介してくださったので、「今回こそは読まねば」と一念発起。

    哲学者ジュニア新書とはいえ、大人の自分にとっても非常に歯ごたえのある一冊であった。200ページ弱、これは手軽に読めると気楽に構えていたが、、、ボーっと読んでいくと、サッパリ理解できない。何度も前のページに戻って読み直し、パラグラフごとの概略を抑え、頭に入れてから次に進む・・・大学入試の現代文科目のような集中力を持って、何とか読み切った。久々に脳の筋トレになった。

    真面目に考え抜いたカントの言葉を、平易で素直な語り口に変換した結果、私自身としては以下の結論となった。

    ・自分が生きるうえで最高の道徳ルール(信念)を作っておくこと
    ・そのルールを人に押し付けるのではく、自分の中でブレないように持ち続けること
    ・よこしまな、したたかな策略ではなく、利他の精神で他人に接すること
    ・人を利用したい、ズルいことをしたい、逃げたいといった、自分の中の悪に向き合うこと
    ・完璧は達成できないものだが、理想を持ち目指し続け「善く」生きること

    駆け引き、疑心暗鬼、ストレスを抱える日々の中で、カントが「満点の星空」を見上げていた時のような瞬間、一切の利害関心から解き放たれる「美」の瞬間が、私自身にも毎日訪れたら良いなあ・・・

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    2024年10月05日
  • 自分で考える勇気 カント哲学入門

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    カントの哲学を通して、自分で考えることの勇気とそこに開かれる展望を説く。
    岩波ジュニア新書だが、大人が読んでも骨太で、かつ、批判3部作や『永遠平和のために』などの概要やつながりについてたいへんわかりやすい。
    人間として善く生きるために「自己の完全性」と「他人の幸福」をめざすべきというカントの考え方は、人生のヒントになると感じた。
    しかし、カントの「普遍的な道徳法則」や「最高善」のような考え方は、理解はできるけど納得はしがたい感がある。

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    2022年08月03日
  • カント哲学の核心 『プロレゴーメナ』から読み解く

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    イマヌエル・カントが『純粋理性批判』の手引書として執筆した『プロレゴーメナ』の体系的な解説書。カントは同書で、「ア・プリオリな総合的判断がいかにして可能か」という、この総合的判断を可能にする条件を問う課題に対して、純粋数学と純粋自然科学がすでに存在しているという事実から出発し、それらの学問が成り立つ仕組みをまず解き明かしてから、いよいよ本題の「学問としての形而上学はいかにして可能か」という問いに取り組む。本書もそれに即応して、第3・4章で純粋数学と純粋自然科学を可能にするロジックをカントに即して解説してから、第6章以降、『プロレゴーメナ』第三部に対応する理性批判のあらましを述べていく。この書が一方でガルヴェやフェーダーらのいわゆる通俗哲学に対する論争の書であることを考慮すると、彼らの学説に対してさほどページが割かれていないのはいささか憾みに思うところもあるが、カント自身が明言する批判哲学の入門書という『プロレゴーメナ』の利用法を踏まえれば、その論理構成を難解なカントの文章を丁寧に解きほぐしつつ解説していく本書は、優れた解説書であると同時に、カント哲学の「核心」に触れるのに最良の書である。

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    2021年05月17日
  • 自分で考える勇気 カント哲学入門

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    御子柴善之(1961年~)氏は、早大第一文学部卒、同大大学院博士後期課程満期退学。ボン大学留学等を経て、早大文学学術院教授。専門は、カント哲学を中心とする西洋近現代哲学。
    イマヌエル・カント(1724~1804年)は、プロイセンのケーニヒスベルク(現ロシアのカリーニングラード)に生まれた、近代哲学の祖ともいわれる哲学者である。『純粋理性批判』、『実践理性批判』、『判断力批判』の三批判書で批判哲学を提唱して、認識論における、いわゆる「コペルニクス的転回」をもたらし、デカルト以来の大陸合理論(知性重視の概念分析/独断論)とロックらのイギリス経験論(経験重視の概念分析/懐疑論)の対立を調停したといわれる。その思想は、フィヒテ、シェリング、そしてヘーゲルへと続くドイツ古典主義哲学(ドイツ観念論)の基となり、カントによる超越論哲学の枠組みは、以後の西洋哲学全体に強い影響を及ぼしている。
    本書は、難解といわれるカント哲学のエッセンスを、概ね以下のような流れでわかりやすく解説している。
    1章:カントの生きた時代とカントの生涯
    2章:『純粋理性批判』・・・人間の理性が<分かる>ことと<分からない>こととを「批判する(独語のKritik=分ける)」ことにより、人間の知の限界を確定する。人間の認識は、経験に依存する(ア・ポステリオリな)認識と、経験に依存しない(ア・プリオリな)認識に分けられる。ア・ポステリオリな認識は人間に分かるが、それは「(因果関係のある)自然」に限られる。
    3章:『実践理性批判』・・・「自然」(人間に分かること)を超えて、人間が<すべき>ことと<すべきでない>ことを分ける、すなわち、<善>と<悪>を分ける必要がある。善と悪を分けるのは、それを行った人間の意志のあり方であり、その意志の形式がア・プリオリなものが普遍的な善である。人間は意志の「自由」(の可能性)を持っているが、善を行うときはその自由が実現し、悪を行うときはその自由は実現していないと考える。「道徳」と「幸福」が両立した状態を「最高善」というが、道徳は「自由」である一方、幸福は「自然」である。
    4章:『判断力批判』・・・現実には人間・世界が多様である以上、道徳法則に関わる「自由」の世界と、自然法則に関わる「自然」の世界を結び付けて、普遍的な最高善を実現することが可能かという問題が残る。しかし、人間が「自由」な意志に基づいて決めたことは、それが行為として実現するのは「自然」の世界である。そして、目的論的自然観に基づけば、自然の目的は人間にあるのであり、更に、自然は人間が普遍的に共有する目的としての最高善のために存在するといえる。すなわち、「自由」と「自然」は人間を通して結びつき、両立し得ると考えられる。
    5章:『永遠平和のために』を中心とした1790年代のカント・・・三批判書を踏まえて現実世界に目を向け、現実世界に生きる人びとが、ともに生きることによって<道徳的に善く生きることで幸福になること>という最高善を実現する方法を具体的に示している。
    本書はジュニア向けの新書だが、大人こそカントの説く「自分で考える勇気」が必要なのであり、そのための一助となる有用な一冊と思う。
    (2020年11月了)

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    2020年11月17日
  • 自分で考える勇気 カント哲学入門

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    高校生にも勧められる。かなり力業だ。高校倫理とかを勉強するうえで、カントは避けて通れない山の1つなので、こういう本があるのはとてもいいことですよね。

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    2019年09月22日
  • カント哲学の核心 『プロレゴーメナ』から読み解く

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    『プロレゴーメナ』を読解した1冊。

    オビには「哲学の最高傑作が自分で読めるようになる」とあり、期待は高かったが、その期待以上の内容でとても満足。

    いろいろな読み方はあるとおもう。カント以降の思想を無視して読むことは難しいとおもう。それでも(なるべく)ストレートにただ『プロレゴーメナ』を読んでいく、という読み方が良いかとおもう。

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    2019年03月05日
  • 自分で考える勇気 カント哲学入門

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    カントの入門書としても、自律的な(自分で考える)人間になる勇気を読者がもてるよう鼓舞してくれる書としても、優れた本である。

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    2019年01月22日
  • 自分で考える勇気 カント哲学入門

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    カント哲学の入門書として良い。平坦な言葉で分かり易く、難しいと言われて恐れていたカントだったが、身近に感じることができた。

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    2016年08月09日
  • 自分で考える勇気 カント哲学入門

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    原理と倫理を組み合わせて考える視点が、ジュニア新書らしい。また、新たなカントを見る視点が得られた。読書案内、年表もありがたい。

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    2016年03月17日
  • 哲学史入門Ⅱ デカルトからカント、ヘーゲルまで

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    カントとドイツ観念論が難解すぎて、これで入門なら永久に理解できる気がしない。ある程度前提を知っている人向けな説明の仕方になっているので初学者にはキツイ…

    でも悔しいのでせめてカントはじっくり時間をかけてでも理解したい。年単位で学んでいこう。

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    2025年12月04日
  • カント 実践理性批判 シリーズ世界の思想

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    『実践理性批判』の内容を、カント自身の議論の展開にそくしてていねいに読み説いている解説書です。

    カント倫理学といえば、義務倫理学の代表的な思想として知られており、多くの倫理学の入門書にその解説があります。しかし著者は、「カント倫理学を義務論として理解することに誤りがあるわけではありませんが、どのような意味でカント倫理学が義務論なのかという説明が不十分なのです」といい、「理解されるべきなのは、カントの用いる「義務」とはどのような概念であり、その「義務」づけの構造がどのようになっているのかということです」と述べています。こうした問題意識にもとづいて、本書ではカント自身の議論をたどることで、その内容に立ち入って検討をくわえ、カントの真意を読み説く試みがなされています。

    『純粋理性批判』では、理性の思弁的な使用において経験の領野を離れて用いられるために、われわれがアンティノミーに陥ってしまうことが明らかにされました。カントはこうした純粋(理論)理性の機能と意義を、理性の自己吟味というかたちで示しました。これに対して『実践理性批判』でおこなわれるのは、純粋実践理性の批判ではありません。実践理性のうちに、われわれの意志を経験的に条件づけられることなく規定することのできる純粋実践理性を見いだし、それによってわれわれの道徳的行為の自由を基礎づけることがカントのねらいでした。

    本書は、こうしたカントの意図を明確にしたうえで、普遍的な道徳性の原理を提示した『道徳形而上学の基礎づけ』との関係にも触れながら、その議論の道筋をたどっています。

    本書とおなじ「シリーズ世界の思想」から刊行された『カント純粋理性批判』(2020年、KADOKAWA)以上に、原著にそくした解説が徹底されているような印象を受けました。

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    2025年09月15日
  • 哲学史入門Ⅱ デカルトからカント、ヘーゲルまで

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    2025.03.25 Iに続いて早速IIを読んだ。ドイツ観念論のフィヒテ、シェリングは全く持って降参。もう一度、じっくりチャレンジします。

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    2025年03月25日
  • 自分で考える勇気 カント哲学入門

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    カント哲学の入門の入門みたいな感じ

    具体例ですごい分かりやすく説明してくれていてとても良かった!
    カントの執筆順にその背景も踏まえて説明されていて、流れがすごく分かりやすくて納得できた

    哲学初心者すぎるのですけれど、気持ちとか概念とか抽象的なものを、分類して命名し、論理的に説明しようとするのすごすぎて圧巻。
    カント哲学本当に抜けが無くてすごいなと思いました。
    これは?こういう場合は?ってところまで詰められていて、納得。
    永遠平和のためにでは、まさしく現代において問題となっていることにも述べられていて、先見性に驚き。これが歴史に名を残す天才なのかー!と思いました。

    かっこいい...哲学をしっかり学びたくなりました...

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    2025年01月25日
  • 自分で考える勇気 カント哲学入門

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     カントについて、「『純粋理性批判』以降、どのようにその施策を展開したかを追体験」(p.191)しながら、自分で考えること、どのように考えるべきか、といったことが解説されている。具体的には「概念ののいう力である悟性(知性)のア・プリオリな規則を明らかに」(p.122)する『純粋理性批判』、「推理の能力である理性のア・プリオリな原則(道徳法則)を明らかにした」(同)『実践理性批判』、そしてその「概念論と推理論のあいだに位置する」(p.123)『判断力批判』という三批判書について、そして最高善が現実世界で実現するための「最高の政治的善」(p.167)について論じた『永遠平和のために』について、主に解説されている。
     前に読んだ『試験に出る哲学』という新書のブックガイドで紹介されていて、岩波ジュニア新書だし、易しく解説されているだろうなと思って読んだ。確かに日常の例なんかを出しながら易しく解説されているが、そんなスラスラ読める、というくらいには易しくなく、特に前半は咀嚼しながら読む時間が必要だった。でも高校で倫理を勉強していた時は、正直用語を覚えるだけで後はイマイチ分からなかったが、この本で少しは分かった気がする。
     あとは勉強になったところのメモ。まず「批判」は批判ではなくて、「ギリシア語で『分ける』という意味をもつクリノーという言葉に由来します。したがって、『理性を批判する』とは、人間の理性はなにを知ることができ、なにを知ることができないかを分け、人間の知の限界を確定するということ」(pp.19-20)、つまり「なにかが〈分かる〉とは、それと他のものとを〈分ける〉ことができる」(p.20)という意味、ということ、というのは結構基礎として理解しないといけなかったことだったなと思った。そして、高校の時の現代文で「ア・プリオリとア・ポステリオリ」ってなんか出てきた気がするけど、「ア・プリオリには『いかなる経験にも依存しない』という強い意味が込められている」(p.45)らしく、これを「人間の『形式』に見出すことが、カント哲学の重要な仕事」(同)だそうだ。なんとなく厳しそう、ということはとりあえず分かった。「認識に対象が従う」って倫理でやった気がするが、原因→結果という現象を成立させているのが人間の認識だとする、これが「カントがコペルニクスになぞらえて示した、考え方の転換」(p.47)というのはなんとなく分かった気がする。でも原因→結果の連鎖の大元になる「原因」があるはず、という主張と、もしあるとすればその「原因」は「奇跡」という近代自然科学と逆行することになるという主張、という2つの矛盾した主張、つまり「自由と自然が両立できない」(p.68)ということが考えられる(p.63)という理屈も分かった。この矛盾を解決するために、「現象と物それ自体の区別に基づいて世界の姿を二重化」(p.72)したのが『純粋理性批判』ということ。んー、やろうとしたことは分かった、という感じ。次に『実践理性批判』については、「君の意志の格率(行動方針)が、つねに同時に普遍的立法の原理として通用することができるように行為しなさい」(p.88)って、これも倫理でやった気がするけど、要するに「自分を例外化しなければ実現しないような行為」(同)をするな、ということ、というのは分かりやすかった。昔コロナの時に生徒はエレベーターに乗ってはダメ、というルールがあったのに、「別に密じゃないから乗ってもいいでしょ」とか言って乗ってた生徒を思い出した。「みんながお前と同じ考えでみんな乗ったらどうなるんだ」って言ってやったけど、こういうことなのかな、と思った。あと、カントじゃないけど、「機械論的自然観」と「目的論的自然観」というのも現代文でやった気がする。構成物1つ1つが理解できれば全体が理解できる、というのが「機械論的自然観」ということだが、「実は、こうした自然観は世界史上、比較的新しく、近代になって主流となったものです。それ以前に支配的だったのは、目的論的自然観と言われるものです。」(p.139)というのも基本として押さえておかないといけないことだと思った。けどそこから先に本書で述べられていることは、分かったような分からないような…。最後に、カントと言えば「善く生きる」だけど、これは「『自己の完全性』と『他人の幸福』」(p.186)を目指す、というのが分かりやすい。つまりこの逆は、「他人に欠けていることを見出してはそれを非難し、他方で、自分かわいさに自分の幸福だけを追求するという事態がときに生じているのではないでhそうか。どう生きるべきか、どう生きるのが善いのか、自分で考えることもないままに他人を世間の道徳に従って裁き、そうした他人に対する裁きの陰でかわいい事故を肥大化させている」(p.187)って、自戒を込めて最後に記しておきたいと思う。
     カントの哲学について、高校生の時よりは理解ができたということと、倫理的な生き方について考えるという文字通りの倫理について学べたということがよかった。(24/10)

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    2024年11月01日
  • 哲学史入門Ⅱ デカルトからカント、ヘーゲルまで

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    行き着く先はカントであることが多いので、カントがどうやら凄そうだということはわかったが、カントの考えは別の本でも理解したいと思った。
    ヘーゲルの解説は初心者向けで読んでて楽しかった。

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    2024年10月24日
  • 自分で考える勇気 カント哲学入門

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    ネタバレ

     大人になるとは自分を取り巻く文脈を十分に理解していることであり、大人としてよりよく生きるとは、その文脈のなかで自分が持っている役割をよりよく果たせることだ。こんなふうに言う「大人」もいるかもしれません。そうだなあ、と納得する人もいるでしょう。この世界に産み落とされ、なんらかの文脈(地域、文化、言語)で育ってきたのだから、この文脈のなかに留まるかぎり、学ぶべきは自分が属している文脈と自分の役割なのだ、と。
     他方、大人になるとは自分を取り巻く文脈から距離をとって自分自身で立ち、そうした文脈を配慮しつつも、自分を見失うことのない人だ。こんなふうに言う「大人」もいるかもしれません。大人と子どもの違いは「自立」しているかどうかに、はっきり見て取れると考えるからです。
     どちらの立場も一面的です。前者については、文脈そのものがおかしなこともあるのだから、そんな文脈のなかで役割を担うことなんてしたくない、とつぶやく人もいるでしょう。そういう人は、自分の生き方が文脈だけによって決められるものとは思わず、自分も文脈のよしあしを判定する立場に立てると思っています。もっと言えば、そういう人のなかには、自分こそがよりよい文脈のはじまりとなれるし、なるべきだ、と思う人もいるかもしれません。後者についても、大人の自立などまぼろしではないか、という疑問がわいてきます。自立して生きるためには、一般的には、働くことが必要だし、働くためには職場が必要で、その職場に就職するとは、そこに役割を見つけることなのです。大人だってなんらかの文脈に属してそれに依存しているのです。

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    2025年04月11日
  • 自分で考える勇気 カント哲学入門

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    カントがどんなところに生まれ、環境や歴史、そして著者の背景や生活から始まるこの書。

    哲学とは「考える」そのものなんだと説いている。
    指示待ち、教えられたことだけ、そんな言葉が聞こえる現代。
    考えて照らし合わせ行動する実証する、カントの哲学から何かヒントがありそうだ。

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    2022年07月06日
  • 自分で考える勇気 カント哲学入門

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    カントの倫理に関する考え、その結論に至る純粋理性批判からの論理の流れが大体理解できました。
    読んでる最中にロシアの戦争がはじまり、現状と重ね合わせながら読み進めました。

    自分の行動が普遍的なものであり得るかを常に問い続けるべし、というのがカントが個々人に向けて示した道徳的に生きるための指針でした。
    本の中では「ズルいことはするな」と説明されていましたが、これがとてもしっくりきました。
    またカントは道徳に導く良心は人々の中に普遍的に存在すると考えていたのですが、ロシアでの抗議活動を見ればそれも納得できました。

    最後に、「永続する平和は実現できないような気がするが、目指し続けなくてはいけない」というメッセージに共感しました。
    そのために、自分にできることをやろうと思いました。

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    2022年03月16日
  • カント 純粋理性批判 シリーズ世界の思想

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    『純粋理性批判』の内容を解説している本です。

    著者はすでに『カント哲学の核心―『プロレゴーメナ』から読み解く』(2018年、NHKブックス)を刊行しており、そこでカントの理論哲学を概観していますが、本書はカントの主著である『純粋理性批判』を、その構成にしたがって詳細に読み解いています。「ですます」調で書かれていますが、700ページを超える大著であり、また著者自身が「〈カント哲学ってこうだよね〉とか、もっとひどい場合には〈カント的にはこうだよね〉という決めつけをするのでなく、つまり、目の前の引用文を離れて解説するのでなく、あくまで引用文に即した解説を試みました」と語っているように、『純粋理性批判』を自分自身で読もうとする読者にとっての手引きとなるような解説書だと感じました。その意味では、カント理論哲学の解説書として定評のある高峯一愚の『カント純粋理性批判入門』(1979年、論創社)と似た内容の本だといえるように思います。

    ただ、こうした本書の性格を把握していない読者にとっては、議論の先行きが見通しづらく、難解に感じられるのではないかと危惧します。たとえば、カテゴリーの演繹について解説しているところで、著者は客観的統一を「目がける」という表現を用いていますが、カント自身の文章から離れてしまうことをきらってなのか、その説明がじゅうぶんになされているとはいいがたいように感じます。こうしたところでは、思いきって著者自身のことばに翻案して説明を試みてもよかったのではないかという気がします。

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    2021年05月31日
  • 自分で考える勇気 カント哲学入門

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    昨今、○分で読める名著やら100冊を1冊にまとめた本やら、深遠な知識を手軽に知りたいというニーズが高まっているようだ。難解さで有名なカント哲学について、さらっと知りたいと考える人も(私も含め)一定以上いるだろう。

    本書は、ジュニア新書ということで中学生向けなのだが、カントの生い立ちからはじまり、純粋理性批判、実践理性批判そして(書名すら知らなかった)判断力批判についてその内容をカントの思想の流れにそって丁寧に解説。大人向けのカント入門も多々ある中、大人が中学生向けのこの本を選ぶのは勇気がいるものの、かみ砕いた説明は非常に分かりやすい。

    ちゃんと勉強している人にとってどれくらい正確なのかは分からないが、初めて学ぶ人にはこれくらいがよいかも。

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    2019年06月19日