自分で考える勇気 カント哲学入門

自分で考える勇気 カント哲学入門

ビジネス・実用
1,034円 (税込)

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カントは,「善く生き」,その結果「幸福」になる「最高善」と,政治的最高善としての「世界平和」が,どうしたら実現できるか生涯考え続けました.『純粋理性批判』『実践理性批判』『判断力批判』『永遠平和のために』を一緒に読み,自分にとっての幸せとは何か,考えてみよう.「自分で考える」ことは,大人への道なのです.

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自分で考える勇気 カント哲学入門 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ・一回通読。純粋理性と実践理性のキーワードをなんとなく知った気になっている状態から、最高善というテーマを通じて、カント哲学の全体像に対する理解を一段階深くしてくれる
    ・認識論、倫理学、美学の大きな方向性を打ち出すと共に、国際法や人権意識の基礎構築をした、人類史上最も偉大な哲学者の1人であるカント。彼ですら、30代にルソーのエミールに出会うまでは、大衆を軽蔑し優越感に浸っていたと自身を省みている。そこから50代以降に代表著作を連発する姿には、勇気づけられる
    ・進化論や原子論が進捗した現代的視点から見ると、人間中心な面に少し引っ掛かる気持ちも否定できないが、まずは、ヘーゲルやニーチェ、ハイデガーやドゥルーズなどの次世代哲学者がどう批判しているかを学びたい

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    2026年03月24日

    Posted by ブクログ

     本書はカントの思考の全体像をコンパクトに提示する本である。最初に読むべきカント入門というよりも、ある程度カントについて興味を持って読み始めたけどわからなかったという読者のための本であるように思われる。本書の特徴はカントの思考に用いられる言葉の一つ一つを具体的なニュアンスを拾い上げながら解きほぐしていくことにある。とはいえカントの言葉遣いに全く馴染みがない読者にとってはなぜこんなことを説明するのかという疑問を抱くかもしれない。そういった意味でカントを読もうとして挫折した人のための本であると思うのである。
     ツイッターなどで評判の良い本書ではあるが、カントへの最初の入門書としてよりも印象的だったのは、戦争の世紀にあって国連草案の基礎として取り上げられるカント思想を生き生きと提示していることである。カントがその哲学全体にわたって描き出そうとしている人間像を通して人権の基礎となる人格論の見通しを与えてくれる本として本書をお勧めしたい。
     カントの人格論は当然の如く語られながらもその具体的内容を提示してくれる本は少ない。人格論の理解抜きに人権思想を語ろうとも、カントが人格論において語ろうとした尊厳の姿を見定めることはできないであろう。二十一世紀に入って分断と戦争の世紀としてカントの世界市民思想が注目を浴びた時期がある。しかし専門家にとっては自明の理として、自説を述べるときに通りすがりに前提視されている印象が強かったのだが、本書においてようやく、なぜカントの世界市民思想がいま私たちが振り返るべき、あるいは新たに見出すべき思想であるのかを明確に語る本が出たように思う。ここから初めてカント自身の人格論に向き合うことができる、そういう地点を明示してくれている本なのである。
     カントは難しい、それはドイツ語で読んでもそうであるとはよく語られることである。しかし難しいことを確認しても思想的には一歩も進むところはない。しかしその独特の言葉遣いと思考の道行きに馴染んでいくことを通して、生き生きとしたカントの思考に触れることができるであろうことを本書は明示してくれている。一通り読んで理解することができたら、本書をもう一度読み解くこと、そしてカント自身の書を読むことを求める本書は、良質なカント哲学入門といえよう。

    0
    2026年02月02日

    Posted by ブクログ

    カントの哲学に対して、普遍性と理屈に執着する無慈悲な哲学というイメージを勝手に抱いていたのですが、イメージがコペルニクス的に転回しました。人々の権利に寄り添った、愛のある人だと思いました。入門書として、大人世代からしたらかなりわかりやすくまとまっているとは思いましたが、ジュニア世代にはちょっと重そうだな、とも思いました。

    0
    2025年03月24日

    Posted by ブクログ

    カント哲学の入門として、内容の充実生と分かりやすさのバランスが良い。
    『純粋理性批判』等の難解な書物を読むにあたって、準備運動の序の序として勧めたい一冊。
    これだけでカントの作品が苦もなく読めるというものではないが、入門書で何から読んだらいいか分からない場合は、この本から始めるべきであろう。

    0
    2025年02月13日

    Posted by ブクログ

    今まで読んだ本の中でTOP10に入る面白さだった 事典とかで読んだ浅い知識じゃなくてカントを専門に研究してる著者の言葉でより深く、正確に理解できた気がする 有名な認識のコペルニクス的転回もその例に漏れず

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    2025年01月03日

    Posted by ブクログ

    カント哲学の入門書。5章構成で、第1章がカントの生涯について、第2、3、4章で三批判書を解説し、最終章で『人倫の形而上学』と『永遠平和のために』を中心に解説している。中学生高校生に向けて書かれているが、難しい概念を分かりやすい言葉に置き換えていて、大人の入門書としても良いと思う。

    0
    2024年12月19日

    Posted by ブクログ

    自分に向かって「自己の完全性」と「他人の幸福」を追求しているだろうかと問う。
    自分の中で1番しっくりきた。

    大学生どころか、素人の大人の入門としても大変ありがたい本だと思った。分かりやすい。「分かる」という意味につけても、「分ける」ことができるという話はそういうことかと膝を叩いてしまった。

    高校時代に倫理の授業を受け、その後もセンターでは倫理を選択するほど倫理が好きだった。中でも、カントの思想は当時から好きだった。ボランティアや人助けなど、理由などなくそれをしなければいけない。その考え方が潔すぎてカッコイイと思ってた。
    純粋理性批判を図書室で借りたけど難しすぎて挫折した。でも、今でも読みたい気持ちはある。
    そんな中でこの新書には本当に救われた。(永遠平和のためにを読んでたのも救いだった)

    カントの考えは理想論かもしれない。
    でもさ、理想に突き進んでく人間が一人くらいいてもいいじゃん。なんて、私は思った。

    0
    2024年02月11日

    Posted by ブクログ

    著者の名前が独特なので覚えていられるであろう。カントに関する本で最もわかりやすい本である。岩波ジュニア新書ではあるが、大学生向けの本として十分に読むに堪える本である。あるいはカントを読んで自分の考えを整理するためにもいいと思われる。小川のおすすめ本である。

    0
    2022年11月29日

    Posted by ブクログ

    カントの生涯をたどりながら、三大批判書と「永遠平和のために」の主要な考え方を紹介する本。
    カントの著作には全くなじみがないので、入門書としてどうなのかを自分は判断することはできない。
    だが、簡潔な言葉で、それぞれの著作が何を述べようとしているのかが説明されている、と感じた。
    「感性」「理性」「悟性」「最上善」と「最高善」の違い、「格率」など、カント哲学の用語も、具体例とともにかみくだいて説明されていく。

    カントは生涯ケーニヒスベルクで活動したとのことだが、本書ではそのケーニヒスベルク(現在のカリーニングラード)の土地柄が説明される。
    それが自分には新鮮というか、驚きだった。
    というのも、ドイツ哲学の巨人と聞いていたカントの住んだ町は、ポーランドとリトアニアに挟まれた土地で、現在はロシアの飛び地だというからだ。
    晩年、フリードリヒ・ヴィルヘルム二世の治世で宗教や神についての執筆を禁じられる不遇な時期を経験したことも知らなかった(まあ、何にも知らなかったわけだが)。
    その状況で、「永遠平和のために」が書かれたと思うと、感慨深い。

    高校時代、「永遠平和のために」を世界史の授業で知ったとき(「恒久平和のために」というタイトルだったが)、将来これを読もうと思ったことを思い出した。

    本書でも紹介される永遠平和のための六つの予備条項。その一。
    「将来の戦争の種をひそかにやどして締結された平和条約は、決して平和条約とみなされるべきではない」。
    その四。
    「国家の対外的な紛争に対しては、いかなる国債も発行されるべきでない」。
    その五。
    「いかなる国家も他の国家の体制や統治に、暴力をもって干渉すべきではない」。
    グサグサささってくるんだが、これを理想主義と切って捨てるべきだろうか。

    0
    2026年05月19日

    Posted by ブクログ

    正直あまりよく理解できたとは言えないが、カント哲学の入門書として分かりやすく構成されているということは感じられた。
    ざっくりとだけど、人間には悪に傾いてしまう弱さがある点を認めたうえで、無限の先にある理想的な世界に向かって進んでいこうとする気持ちをみんなで持ちましょうよとやさしく呼びかけてくれているような感じがした。

    各章ごとにカントの代表作である「純粋理性批判」「実践理性批判」「判断力批判」「永遠平和のために」について要点を説明してくれている。
    「理性批判」というのは、「理性の欠点を指摘する」という意味ではなく「理性で理解できる部分とそうでない部分を区別して理性の限界を確定する」といった意味らしいです。
    またカントいわく、「哲学することこそ自分で考えること」だそうです。
    そういった感じで最初は理解とか認識みたいな根源的な概念から始まり、ちょっととっつきにくさを感じたが、最後には世界平和を考えることにまで到達し、むしろこの辺で自分事として引き寄せて感じられたような気がする。

    0
    2025年05月02日

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