浦沢直樹のレビュー一覧
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やっと最終回。
中盤までの盛り上がりはどこへやら。後半は同じとこをぐるぐる回っていたような気がして今何周目を走ってるんだったか分からなくなる。
でもこれだけの大作、とうとう終わったかぁ、とへんな感慨にとらわれる。
昭和の時代を舞台にする時代の一つが終えたような。
ただこのシリーズは単に昔を懐かしんでるのではなく、あの少年時代の視座が現代を射抜いてるのではないか。過去のものとしてノスタルジーの対象とするだけではなくもっとリアルに今にかかわっているというプレゼンだった点が新鮮だった。
同じ時代を生きてたものとして「そうだった」といろいろ考えさせられた。
そのための壮大なホラ話が本作だったのではないか。
「人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ」という本があったが
「人生に必要な知恵はすべて少年時代の野原で学んだ」のかもしれない。 -
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2015年ウイルス感染で、世界は滅んだ。“ともだち”は復活し、西暦が終わり、“ともだち”暦が始まった。表紙には、子供時代のケンヂ、ヨシツネ、オッチョが描かれているので、あの夏の真実が明かされる。
フクベエから見た、ケンヂ、ヨシツネ、オッチョ、マルオが語られる。フクベエのうちは裕福なのだろうか、漫画本がふんだんにそろっている。それで気を引いてケンヂたちの仲間に入れてもらおうとするが、なかなか入り込めない。誰もいない秘密基地で、よげんの書を見ているとサダキヨがやってきた。フクベエとサダキヨの交流が始まる。1969年、4年生。4年の文集“ゆめ”に、フクベエは、来年の夏は大阪の親戚のうちに泊って毎日万博に行くと書いたら、ケンヂが万博の事を聞いてきたので、“人類の進歩と調和”の未来都市が見れることを説明した。ケンヂによってクラス中の話題が万博になった。
1970年夏。フクベエは実は万博へは行かなかった。日記には、毎日万博に行ってあれを見たこれを見たと書いているが、外出もできずうちに閉じこもったままだ。
サダキヨの提案で、お化け屋敷の探検に出かける。フクベエは階段の途中にシーツで作ったテルテル坊主をつるすことにし、サダキヨにシーツを持って来させつるした。お化け屋敷に入り込んだアベックが幽霊と思い噂が町中に流れた。
噂を聞いたケンヂたちもお化け屋敷へ行って見ることにした。行ってみたら、ただのテルテル坊主だった。ケンヂとオッチョは2階に上がっていったが、幽霊を見たと叫んで猛烈な勢いで、逃げ出した。(いったい何を見たのか。)
夏休みが終わったら、サダキヨは他の学校に転向していた。教室の話題は、幽霊だった。誰もフクベエに万博の話を聞きに来るものはいなかった。
山根君とフクベエは友人だったらしい。絶交していたのを撚りを戻した。転校したサダキヨも仲間に入り、6年生の夏休みの最後の日、理科室でのフクベエの首吊りからの蘇り、それをドンキーが見てしまう。
話は、“ともだち”暦3年へ戻る。雰囲気は、1960年ごろの感じだ。街頭テレビとか、プロレス中継とか言う話題になってしまう。都内のあちこちには、壁ができている。壁の向うには何があるのか、ウイルスで苦しんでいるのか、特権階級が暮らす楽園なのか。
怪我をしたオッチョは、サナエ、カツオの姉弟にかくまわれている。一日のテレビ放送終了後までテレビを見ていたらテレビが壊れてしまった。テレビ放送終了とともにテレビを消す条例ができているという。テレビ放送終了後に流れてきた声は、8月20日に武装蜂起せよという女性の声だった。
テレビを修理に持っていったら、修理場には武装兵士がおり、テレビ放送終了後に何を聞いたか質問してきた。オッチョと姉弟は逃げ出し、壊れかけたボーリング場に逃げ込んだ。ボーリング場には、神様がいた。“ともだち”はこの先どうしようとしているのか。
(2004.09.25・記) -
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ローマ法王の訪日はともだちの死去に伴い中止の検討もされたが、哀悼の意を述べるために予定通り訪日することとなった。国会でスピーチを行い、新宿歌舞伎町の教会も訪れた。法皇はここで殺害されると思われたので、ケンヂの仲間やマフィアたちが力をあわせて警戒したが何事も起こらなかった。新宿歌舞伎町の神父は、2001年に中国奥地にワクチンを届けようとする後のローマ法王に協力してトラックを運転した仁谷という元暴力団組員だった男だ。日本で敵の組長を殺害し中国に逃げていたのだ。
次の法皇の日程は、万国博覧会開会式での、法皇とともだちの遺体との対面だった。法皇がスピーチを始めたときともだちは蘇り、法王に向かい歩き出す。スパイナーの13番は博覧会のモニュメントから殺害を謀る。ともだちが法皇をかばい負傷するが法皇は無事だった。このときともだちは神になった。
世界各地では、ウイルス感染による死者が増え続けていた。噂では、防毒マスクをつけたセールスマンがアタッシュケースを道端において北に向かい歩いていった。その後ウイルス感染が始まる。キリコは、ミシガン湖のほとりにあるMGC製薬工場で、ワクチンの大量生産を行おうとするが爆破されてしまう。
しんよげんの書の通り、事は進み、世界は滅亡した。
物語は、ともだち暦3年になった。
このあとの予言の内容は知らされていない。作者はずいぶん読者に対して、フェアではない。これが推理ものだったら、全く顰蹙ものだ。
(2004.09.18・記) -
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今度の表紙は、ヨシツネが最前面にいるので、ヨシツネを軸に話が進められる。
地球滅亡計画の全貌を知るために、ヨシツネ、カンナ、小泉響子たちは、ともだちランドに潜入し、ヴァーチャル・アトラクションに入り込む、まず入り込んだのは、ヨシツネと小泉響子。そこは、1971年で、小泉響子が前に入り込んだ世界とは少し違っていた。大きな違いは、秘密基地のあった空き地の原っぱにはボーリング場が立っている。ボーリング場に入ってみると、悪の大魔王と名づけていたボーリング場の社長は、なんとホームレスの神様だった。道理でボーリングにやけに詳しかったわけだ。ヨシツネは、1971年の夏休みに何をやっていたのか全く記憶にない。それはさておき、今日が夏休み最終日だとすると、今夜理科室で何が起こったのか確認したい。ドンキーを探し、後について理科室に行ってみると、フクベエが首をつり、ヤマネとサダキヨがそれを見ていた。ドンキーがフクベエを助けようとしたら、死んでいると思ったフクベエが生き返った。ヤマネとサダキヨは奇跡なのだという。フクベエは、ドンキーに奇跡を見たと言いふらせという。ドンキーが拒否すると、ヤマネとサダキヨにドンキーを殺せと命ずる。ドンキーは窓から飛び降り、逃げる。
ヨシツネと小泉響子のほかに、万丈目もともだちの考えを知りたくて、ヴァーチャル・アトラクションに入り込んでおり、さらに、ヨシツネたちが危ないと察したカンナも入り込み、理科室で鉢合わせする。なんとそこに、生き返ったともだちも現れた。ともだちことフクベエには超能力があったのか。
ヨシツネは、夏休みにみんなのための新しい秘密基地を一人で作っていた。ヨシツネは安心してアトラクションを脱出する。
カンナは、ドンキーに正義の味方になることを約束して、アトラクションを脱出する。
(2004.09.12・記) -
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同級生フクベエ、子供のころの記憶にはない。1997年の同窓会以降になって記憶に現れる。2000年の大晦日、ロボットに立ち向かうケンジたちを写真に収めにきたのもフクベエだった。教科書に使われているテロリスト、ケンジたちの写真もフクベエのものみたいだ。
“ともだち”は死んだ。万条目を始めとする“ともだち”関係者が今後を考えるために会議を開いた。預言書の実行計画の継続をやめようと主張した、元厚生労働大臣の三ツ木は、事故で死んだ。(暗殺)
2000年の大晦日、“ともだち”がばら撒いたウイルスで、15万人が死んだ。キリコの開発したワクチンで、それ以上拡がらずに済んだ。2003年、キリコは、山根の研究室を訪ねた。山根は、新しいウイルスを作り上げていた。そのワクチンを開発するには10年かかるという。どんなウイルスに対しても、人類の1%は抗体を持っているという。しんよげんの書で、世界大統領の誕生する時の世界投票の数は、6千万人、全人類の1%だ。59億4千万人は死亡する勘定だ。それを阻止できるのは、キリコ、カンナの母親。ケンジの姉だ。
春波夫は、ケンジのバンドのドラマーだった。
友民党の西岡氏、小向氏次々と死亡。
2015年、世界でウイルスによる大量の死者が発生しだした。日本でも、小泉響子の友達の、彼氏のアパートの住民全員が死亡した。小泉響子の元にもウイルス配達人、ともだちワールド従業員が迫る。
キリコは、ワクチンの開発に成功したようだが、大量生産をお願いしに行ったスイスの製薬会社の男も“ともだち”の仲間だった。
(2004.09.01・記)