【感想・ネタバレ】MONSTER 完全版 デジタルVer. 18のレビュー

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ヨハン

匿名 2023年08月28日

以降ネタバレというか解釈しか書いてません。自分で考えたい人は読まないでください。

テンマに「最後の風景」が見えるのは、ヨハンもテンマも人間の命に優劣はないと、心の底から信じているからです。
だからヨハンは誰でも殺せるし、テンマは誰であっても救います。そこに相手を選別する好き嫌いはありません。
殺す...続きを読むのか救うのかの違いだけです。
だからヨハンにとってテンマは同じ風景が見える人。

それはアリの行列を眺めるテンマの姿からも、作中で暗示されています。
人間社会は人種や階級、職業、外見、ありとあらゆる差異と評価によって成り立っているのですが、2人はそのルールから外れた人間(外れる素因を持つ人間)という意味で同等なのです。
荒野で対峙する2人の絵がそれを象徴しています。対峙する絵はニナの場合もそうですが、入れ替え可能を意味するようです。

テンマが日本社会や病院の権力争いに馴染めなかったのもこの素因が理由でしょう。
人間であるからにはルール=人間の脳が作り出した幻想に生きるしかないのですが、「見えない」ロベルトのように、普通の人間はそれに気づきさえしません。
社会という幻想に生きることを自覚できる人間、「アリの行列を眺める」目を持っているのは、おそらくヨハン、テンマ、ニナの3人だけです。
彼らは同じ種類の孤独を持っているので、ヨハンやニナだけでなく、テンマの自己救済も物語には含まれることになります。

病院のシーンでヨハンが語る最後の記憶。
ボナパルトのことを怪物と呼びます。それまではヨハンが怪物だったのに。
この時のヨハンは、怪物におびえる子供です。最も深く傷ついた記憶だったのでしょう。
テンマに本当の名前を伝えられたこと、本当の記憶と感情が蘇ったこと。
これらの条件から、最後の空になったベッドの意味は「なまえのないかいぶつは消えた」でしょう。
テンマとの交流を通し記憶を明らかにしていくことで、ヨハンの心の救済は成されたと解釈できます。 

もしくは単に私たちの目に見えなくなったのかも知れません。名前のない怪物自体が社会という幻想の産物であるなら、最初から存在しなかったのでしょう。

#癒やされる

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ネタバレ購入済み

ラスト

S
2022年03月11日

本当に何人亡くなったんだろう......テンマが助けた命より少なければ良いけれど。
グリマーさんは死ぬだろうと思ってたけど、本当に死んでしまいツラい......
ヨハンはどこに消えたのか。本当の名前で生きていくのか、何とも言えない後味のラストだった。

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Posted by ブクログ 2018年12月10日

あー面白かった。グラマーさん死んじゃったけど。最後の最後でルンゲ警部からの疑いが晴れて良かった。後ろ向きでテンマに詫びるシーンは思わず写メを撮った。俺的瞬間最高視聴率や。その次は無感情のグラマーさんの涙。物語の終わりに警察や救急が来て後処理をしているシーンは何てハリウッド的だろうと思った。怪我して運...続きを読むばれるブルースウィルスが出てきそうやなと。最後の最後でヨハンの姿を消したのは続く可能性を残したのかな?いずれにせよ続くなら見たいし映画化したのも見てみたい。実写化そうとう難しいやろけども。でもまあ面白かった。

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Posted by ブクログ 2018年02月19日

読書録「MONSTER18」5

著者 浦沢直樹
出版 小学館

p21より引用
“あせっても、同じように今日は過ぎゆき、
明日はくる……
幸せっていうのは、そんなもんだ……でしょ?”

目次から抜粋引用
“架空の人間
 休暇の終わり
 名前のない男
 描けない絵
 終わりの風景”

 天才的技術を...続きを読む持つ脳外科医を主人公とした、
長編サスペンス漫画。完結。
 ヨハンの計画が始まり、撃ち合いが連鎖し
て街に拡がる。テンマ・ルンゲ・グリマーは、
それぞれ自体を収めるために、行動に移る…。

 上記の引用は、全てが終わってからの、テ
ンマの元婚約者と医師の会話。
時の過ぎゆくままに、穏やかに、日々を暮ら
せることのありがたさを、大切にしたいもの
です。
 物語完結。途中少し長いかなと思うことも
ありましたが、飽きるという程でもなく、最
後まで面白く読み抜けられました。
もっと長く引っ張る事も出来たかもしれませ
んが、根気のある読者以外は離れたかも知れ
ません。
 尾を引く終わり方をしましたが、続編は出
て欲しくないと思います。
 紙で手元に置いておいても、損はしないで
あろう作品です。

ーーーーー

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Posted by ブクログ 2016年04月05日

※このレビューは、全巻まとめレビューです。

稀代のストーリーテラー、浦沢直樹氏が描く本格サスペンス。「手塚治虫文化賞マンガ大賞」受賞作。

浦沢直樹さんといえば、自分の中では『YAWARA』(既読)、最近だと『20世紀少年』が人気だよなあ、くらい。

浦沢さんの作品はどれも名作揃いで外れはない、と...続きを読むいう印象ですが、恥ずかしながら『MONSTER』は、名前を知っているくらいで、どんな作品かをはっきり理解してませんでした。

というか、本当は『MASTERキートン』を読もうと思ってたんですよね。でも家にあったのは『MONSTER』なんですよ。たぶん間違って買ったんですね(^-^;

まあ、それは、どうでもいいや。中身の話。

そんなこんなで、どんな作品かは分からずに読み始めたのですが、冤罪の主人公が自分で決着を付けにいく形式のサスペンスですね。

そこに、ドイツ統一前後の社会背景や、児童虐待などがテーマに組み込まれ、とても読み応えがある奥が深い作品でした。

常に謎が残り続ける展開で、次が気になって、あっという間に読んでしまいました。
最後まで、読み終わっても、いまだ謎を残す終わり方に、作者を小憎たらしく思いましたがw

一読の価値ありの名作だと思います。おすすめ。

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Posted by ブクログ 2015年12月09日

悲しみはどんどん薄れていって、楽しかった記憶ばかりが残っていく…人間て、都合よくできてるわよね
だから生きていけるんだ

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Posted by ブクログ 2015年02月26日

グリマーの言葉
「人間は……感情を無くすことはできない……
 感情は……
 どこかわからない所に……
 迷いこんでいたんだ……」
この物語の影の主人公は彼だ。

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Posted by ブクログ 2013年12月06日

「ねぇ…どっち?」に対して天馬は応えずに終わってしまった。個人的には好きな終わり方。
登場人物が多い、というか名前が沢山出てきてこんがらがりそうになった。
名前が沢山出てくるからこそ「なまえのないかいぶつ」が際立つのかなとか思ったり。

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Posted by ブクログ 2013年11月28日

ココアの時には、思わず「お前か?!」と叫んでしまった。案外結末はあっさりしてるもん…って感じが、私的には若干の現実だな…と、思ってしまった。ただ、アレだけ人伝いにヨハンのことを聞いていたけど、本人って、言うほど登場してないのも面白いとこかなぁ。と、

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Posted by ブクログ 2012年07月31日

全18巻

一気読みできて良かった!最後まで息をつかせないサスペンス!面白かったです。
グリマーが大好きだった…
舞台が外国で出てくるのも外国人ばっかりで難しいと思いますがいつか映画化してほしい。

しかし最後まで読むと善悪がよくわからなくなります。誰が怪物なのか。親や教育の影響って大きいですね。特...続きを読むに大きなトラウマもなく生きてこれたことに感謝します。

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Posted by ブクログ 2011年05月16日

久しぶりに読みたくなって1巻から続けて読んだ。
やっぱり面白い。
回収できてない伏線もあったように思うが、
最後の終わり方が個人的にはとても好きだ。

ヨハンについて、終盤尻すぼみと
思われる方もあるかもしれないが、
最後に「人間らしさ」を感じさせてくれて、
ヨハンの人としての弱さみたいなものが
...続きを読む触として手に残ったように思う。
最後の天馬の選択に感情移入できてそういう意味で良かった。

最後のページにはぞわっとした。

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Posted by ブクログ 2010年07月08日

テーマが重たく、時にどっぷり凹まされる。それでも読まずにいられないおもしろさ。

浦沢さんはお年寄りを描くのが上手過ぎる。

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Posted by ブクログ 2010年01月03日

衝撃的な本でした。
浦沢直樹・・・天才だなぁ・・・としみじみ。

「もうひとつのMONSTER」も併せて読むことをお勧めします。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

最終巻、すごかったです。

これを見た後、しばらくはぼーっとしてしまいました。
それほど衝撃的なラストだった。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

文句なしの5つ星。

サスペンスとかミステリーとかあんまり好きじゃないけど、初めてのめり込んだ漫画。

天才だと思います。

そして、人間の深いところを、キレイごとじゃなく深く深く描いている。

浦沢さんの作品をこれしかまだ読んでないのが嫌ですね。

もっと読みたいと思います。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

最後がちょっと腑に落ちませんが、
漫画の雰囲気とか内容が好きですね〜
浦沢さんの漫画はどれも面白いです。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

浦沢直樹さんの漫画は何もいえなくなる。読んでる間中、頭の中をシェイクされいるかんじ。とにかくおもしろい。

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Posted by ブクログ 2022年07月03日

面白かった、名作。
ヨハンのカリスマ性のゴリ押しって感じもなくて良かった。
こう言うサスペンスの物語好き。

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Posted by ブクログ 2020年01月23日

Monsterを生み出した当時の大人が現在は改心してつつましく暮らしているパターンが物語では繰り返される。何だかなと感じる。痛めつけられた側は浮かばれないのではないか。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年04月03日

◆思いっきりネタバレがありますので未読の方はご注意ください


冷戦下の東欧の「闇」が舞台というのがあまり馴染みがなくておもしろかった。グイグイ引っ張っていくストーリーテリングやその間にインサートされる本筋とは直接は関係ないサイドストーリーもさすが。とくにテンマが銃を習う元傭兵と少女の話や殺人を犯し...続きを読むた息子に面会するための旅を続けている老夫婦の話など。

キャラクターではなんといってもルンゲ警部がいい。冷徹なコンピューターそのものといったかんじ(カタカタと指を動かすあたりもいい)ながら、徐々に事件の真相に迫っていく。最初はヨハンはテンマの頭の中にしか存在しないと思っていたのが、最後には「ヨハンはどこだ!」と絶叫するところがなんともいえずよい。テンマへの謝罪も顔を会わせない分、背中が語っている。

絵本が重要なカギとなるというギミックもおもしろい。絵本の雰囲気が東欧などにありそうな暗い内容なのがよけいにそこはかとない怖さを盛り上げている。

ただ赤いバラの館での「朗読会」のあたりからギミックがギミックとして見えてきてしまったように感じる。すべてのカギを握る闇の人物フランツ・ボナパルタも、それまでに出てきた敵方キャラクターに比べて人物造形的にもストーリー中の役割的にも弱い。

最後にテンマがヨハンをもう一度手術するのは予想できた、というかそうなるはずだろう、この設定だったら。となるとヨハンを撃つのはテンマではないだろうということもなんとなく推測できた。アンナが撃つのではないかとも思ったのだが、それだと物語のエンディングがむずかしくなってしまうし…。それではボナパルタか?と思っていたらああいう展開だったのでちょっと意外(というか当然の展開か)。

最後のほうになると謎が謎のままで終わってしまっているところがいろいろとあってすっきりしない。なぜヨハンはあの街を大量殺戮に陥れようとしたのか? それをなぜ他の人間がわかったのか?(とくにルンゲ警部とグリマー) フランツ・ボナパルタが行っていた実験とはどんなものだったのか? なぜ双子のうちのどちらかを連れ去ろうとするとき、ヨハンは女の子の格好をしていたのか?(ストーリー構成上は「おかえり」「ただいま」の逆転のために必要なのだが) アンナが帰ってきたときになぜ母親はいなかったのか? なぜアンナはヨハンを許そうとしたのか? 「終わりの風景」がなぜテンマにだけ見えたのか? 結局ヨハンはなにをしようとしていたのか? ラストシーンでヨハンのベッドが空だったのは何を暗示するのか? などなど…。

謎が謎を呼んで展開していくストーリーだっただけにそのあたりがはっきりしないところが今ひとつカタルシスを得られない原因になっている。まあ人物の心の動きなどは僕がつかみ切れていないところも多いのだろうが。

いずれにせよ非常におもしろかっただけにそういう部分が気になってしまったというところか。ヨハンという怪物が作者の手さえ離れてストーリーを闇の中へ拡大していったのかもしれない。

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今?〜?を読み直してみた。やはりストーリーとしては細かい部分で辻褄が合っていないところがいくつかある。また「怪物が生まれる」「本当の恐怖」「本当に恐い話」など言葉が一人歩きをしている感は否めない。ただそれはよくわからないものに対する漠然とした恐怖から生み出されたものであり、作中の登場人物も読者もそうした恐怖に惑わされていったのである。さらには作者自身をも惑わしていったのではないか(もちろん週刊誌連載なので読者を引っ張り続けなければいけないという現実的な理由もあるのだが)。それが最後に来てこれまでの伏線をすべて結びつけてしまうことができなかった理由ではないかと思う。

たしかにミステリーとしてみた場合細かい部分ではスッキリしないところもあるが、人間ドラマとしてみると非常によかった。とくにやはり一番惹かれたのはテンマとルンゲ警部の関係である。二人が長い旅の果てに最後に顔を合わせたのは雨のルーエンハイムでのほんの数分間である。だが別れ際にルンゲが背中越しにテンマに告げた「すまなかった」の一言はすべての感情が凝縮されていてこの作品のひとつのクライマックスといえるだろう。

それに比べるとヨハンを軸にしたテンマ、アンナのストーリーは、ヨハンという人物の目的や感情の動きがはっきりしない分、人間ドラマよりは「怪物」「本当の恐怖」とは? の謎の解明のほうにどうしても関心がいってしまう。

ヨハンとアンナのストーリーでは「ただいま」「おかえり」のところがひとつのヤマになっていたが、さすがにこれは途中で気がついた。そのことについてのアンナの告白が、ヨハンが別の風景を見るようになり崩壊へと走らせるきっかけとなったのであれば、ヨハンの凶行の原風景は「赤いバラの屋敷」での折り重なる死体(のイメージ)だったのか?

なぜヨハンは殺戮を繰り返すようになったのか?「三匹のカエル」から逃げ出した双子は野原で老夫婦に食事を与えてもらい、別れ際にその老夫婦をヨハンは殺害している(このあとチェコ国境付近で倒れていたところを拾われる)。とすると彼が殺人をおこなうようになったのは511キンダーハイムに入る前であり、この老夫婦が第一の殺人となるのか? となると殺人のきっかけは絵本「なまえのないかいぶつ」とアンナから聞いた赤いバラの屋敷での殺戮を自分の体験だと思ってしまったことなのか? 老夫婦を殺害して野原を去るときにすでに「いい計画があるっていったろ」とアンナに告げているがその「計画」とはなんだったのか?

物語の後半でヨハンは「怪物は僕の外にいたんだ」という。リーベルト夫妻が殺されたときも「今夜は特別だ。怪物が迎えに来た」といっている。またラストでもボナパルタがアンナを連れ出した日のことを「あの日、怪物がぼくらの前に現れた」といっている。ヨハンがいう怪物とはボナパルタのことなのか? 絵本の怪物はヨハンの中に入ってきたが。

最後のヨハンの告白はテンマの夢か現実か? ベッドが空っぽなのは物語の冒頭でヨハンが病院を抜け出したことと重なりもするが、それではあまりおもしろくない。それよりも名前のない怪物だから?

ヨハンが薬物を投与され質問に答えるテープの中で「一番怖いのはアンナのことを忘れてしまうこと。ぼくらは本当に世界に二人きりなんだ」というところがいい。511キンダーハイムでの授業(=人格改造)で、自分の名前さえ忘れてしまいそうになる中で、薬物によって導き出された言葉。もしかすると作品中で唯一ヨハンの本当の気持ちが表れているのかもしれない。チェコ警察の若い刑事とその母親のエピソードの中で、自分の記憶が混濁していく母親が「神様、この子のことだけは忘れさせないでくれ」と涙するのが伏線になっているが、これはなかったほうがヨハンの告白が活きたのではないか?

サブキャラクターではやはりエヴァが際だっているが、彼女のボディガードを任されたマルティンのキャラクターとエピソードがいい。

アンナは兄を殺すための長い旅の果てに「すべてを許す」と言ったが、その理由がわかるようなわからないような。ただ最終話でテンマが帰ってくることは気にしているが兄のことについてまったく触れられていないのは、この物語のラストとしてはちょっと物足りない。

余計なことだが、2度目の銃弾に倒れたあとずっと眠ったままなのなら、ラストのヨハンがヒゲも伸びていないし髪型もあのままというのはおかしいぞ。ん?もしかするとそれとラストでヨハンがベッドにいないというのが何か関係があるのか?そもそもヨハンは本当に助かってこのベッドにいたのか?白昼夢?イメージ??名前のない怪物???

と、まあいろいろと書いているが、つまりはそれだけいろいろと書いておこうと思わせるほどおもしろかったということ。これだけ長い作品を読み直すということはそうはないので、とにかく感じたことをなるべく残しておきたい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年09月18日

14-18巻。いやーついに完読。しかし、やっぱ難しいな。すっきりしない。最後の空のベッドってヨハンがまたどっかに行ったってこと?ヨハンの本当の名前は何だったの?お母さんはどうして生きていたの?どうして一人の手を離したの?どうして二人とも女の子の恰好をしてたの?511キンダーハイムにはヨハンはどうして...続きを読む入ることになったんだっけ?何回も読まないと理解できないわ。でも面白かった。ヒトラーがユダヤ人を抹殺しようとしたんだから、こんな子どもを洗脳するような計画があってもおかしくない気がする。あぁ恐ろしい。子どもがかわいそうだ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年10月26日

ラストのページ(コマ)を見たときはゾクッとした。
生命は取り留めたけど、本当の名前を誰も知らないまま、人々の記憶から消えていくことで、ヨハンの「完全な自殺」は完成したのかも知れない。
本当の名前は分からないのは同じでも、生命を落としたグリマーの方が多くの人の記憶に残ることになったのは、皮肉というか、...続きを読む随分と対照的。

全巻を通して、「計算」とは呼びづらい都合の良い展開やこじつけも多いように感じる。
まぁそこはフィクションということで目をつぶれば楽しめるけど、読む人によっては気になるんじゃなかろうか。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年08月30日

全巻を一気に読んだ。日本のドラマと言うよりもFOXあたりのドラマを見るような構成にどんどん引き込まれる。
ただ、最後クライマックスはちょっと物足りなさがある。何故、一番復讐したい人物がいるからと言ってあの村全体に511のような殺戮が必要なのか。
この他にもどうにも謎がある。
どうして母親が生きている...続きを読むかもしれないのにヨハンはその存在を探そうとしなかったのか。
どうやって双子が生まれてから親子は怪物から逃げることができたのか。
どうして双子は選ばれた子どもであると思われたのか。
どちらかといわれどちらかを差し出したのに何故母親も連れて行かれ、その後一人子どもが残されていたのか。
そのあたりの肝心な謎がやはり曖昧になっている気がする。
まあ面白かったんだけどね。
これは映画よりじっくりドラマにして欲しい。

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Posted by ブクログ 2011年08月18日

命とは平等なのか。最初から最後まで、この問いかけがテーマなのかと感じた。一気に読んでしまったが、もう一度時間をかけて読みたい。あまりにもたくさんのメッセージが含まれていて、一度呼んだだけでは飲み込めなかった。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

浦沢ワールドの代表作品。
主要とよべるキャラの数は少ないが、人間模様のドラマ的展開が面白い。
結構難しく、理解しながら読むには、何回も読んだほうがいいかも。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

全18巻。一気に読んだのですが疲れた…。でも気になってがばがば読んでしまいました。読み返すにはまだゲージが足りない。

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Posted by ブクログ 2020年02月10日

ヨハンの造形は「悪童日記」と「エッグ・スタンド」(萩尾望都)を連想する。
彼に怪物を植えつけたのは、三匹のカエルにヨハンを一人残した母親なのだろうか。

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Posted by ブクログ 2016年01月01日

17巻までは文句なしに★5
最終巻の何がひっかかるって、マスターキートンと展開被りすぎなところ。残念。でもグリマーさんのところは全話通しても最高だと思います。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年04月06日

絵本作家・フランツ・ボナパルタを追って始まる最後の殺戮。
 
テンマの誤解が解け、謝罪するルンゲ警部の姿が印象的。
 
本当の怪物の正体は・・・!?
 
最後にテンマが会話したヨハンは幻か?
悲劇が繰り返される余韻を残し物語は終わる。

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Posted by ブクログ 2011年08月16日

テンマが行く先々で人を助けつつメインのストーリーもうまい事絡まってて読み始めると最後まで読まないと気が済まなくなる話の推進力がありました!
そして読み終えて思ったのは
「これってTV版の逃亡者とクリムゾンリバーじゃね?!」
って事です。
まあ思っただけで非難してるわけではないです。

あとキャラクタ...続きを読むーですけどヨハンが悪魔ならもっとダークナイトのジョーカーみたいに善悪の価値観や倫理観をひっくり返すほどのキャラクターだったら良かったと思うけど残念ながら僕には駄々こねてるガキにしか見えませんでした。

でもエヴァやグリマー等のサブキャラがチョー魅力的なので星4つでもいいかなぁ?

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

全18巻。
読むのは一気にがオススメ。
間が空くと何が何だかちょっと分からなくなります。。。
でもおもしろい★

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Posted by ブクログ 2011年09月04日

『人間は、感情を無くすことはできない・・・』

冷戦下、旧東欧で非人間的な行動を強いられた人たちのその後を描くマンガ。読めば読むほど、ナゾが深まります。徹夜で読ませるような引力を持ちながら、最後の最後にぽいっと放り出してくれます。

軸に居るのは、双子の兄妹。長じて1人は弁護士(仮)に、1人は「モン...続きを読むスター」に。双子を設定したのは、犯罪者は遺伝子ではなく環境が作る、という考え方の反映かな。それだけでもなさそうだけど。

主人公の日本人医師・テンマは途中からほとんど笑わなくなって、「あきらめちゃいけない」「終わりにしなきゃいけない」以外のメッセージをほとんど発しなくなる。彼の生い立ちなんかもほとんど語られない。かえって脇役の面々のドラマの方が印象的。

で、結局兄妹の過去も断片的にしかわからん。ヨハンが何をしたかったんかもわからん。死にたかったんだろうけど。ヨハンとニナを分けたのは、母親の選択なのか。つまるところ、どういう選択だったのか。「なまえを得たかいぶつ」はどうするのか。読み終えてもナゾだらけなんだが、どうも納得のいく回答も用意されてなさそうな予感がするので、もう、いいや。

最盛期のルンゲはほんとに気持ち悪い。あと、これを読んだらプラハが怖いとこだと思いそうで心配(笑)グリマーさんの存在が救いです。

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